曽和利光の「性格と採用」|【第4回】適性検査の結果に違和感を覚える理由

人事の方と適性検査などの話をしているときに、「あれって、本当にどのぐらいの精度なんですかね」と言うような質問を受けることがよくあります。実際に会った受験生と、その人の受けた適性検査の結果との間に、いろいろ違和感を覚えることがある、というわけです。対する回答としてはもちろん、適性検査の品質を表す指標として「信頼性」(モノサシとしての安定性)がどうだとか、「妥当性」(測定したいものが測れているか)がどうだとかあるのですが、そもそも完璧に性格を測定できる適性検査などあるわけがありません。適性検査においては、基本的には自分で何らかの自己イメージをもとに回答しているわけですし、その自己イメージと、実際にその人が取っている行動との間には乖離があるのが普通です。人は自己認知が甘く、誰も自分のことを完璧には理解していないのです。