なぜ「デフレ脱却」できないのに雇用が改善したのか

総選挙は結果的には野党が分裂し、自公政権はほぼ現状維持になりそうだが、マクロ経済指標でみると安倍政権の実績は芳しくない。政権の始まった2013年から今年前半までの実質成長率は年平均1%程度で、民主党政権より低い。物価も、インフレ目標を6回も延期したが達成は見通せない。

 ところが雇用だけは好調だ。完全失業率は3%を切り、有効求人倍率は40年ぶりに1.5倍を超えた。このため自民党は選挙でもっぱら「雇用が改善した」というが、「デフレ脱却」はできていないのだから、これはアベノミクスのおかげではない。雇用は民主党政権の時代から一貫して改善している。労働市場に構造的な変化が起こっているからだ。