学生の満足度が高いインターンを開催している企業とは?就活生向けクチコミサイト「就活会議」インターンシップアワードを初開催!


株式会社リブセンス
就活会議ユニット
渡部 雄大氏

わたなべ・ゆうだい/愛媛県出身。東京大学農学部卒業。エムティーアイに新卒入社後、モバイルコンテンツの企画・プロモーションを行うとともに、人事部として採用や育成にも従事。2016年よりリブセンスに入社。就活生向けクチコミサイト「就活会議」の事業運営を行う。

ここ数年でインターンシップ(以下「インターン」)を開催する企業が急速に増えてきている。2019卒の学生に向けたインターンの開催社数は約1万5000社と、この5~6年で20倍近くに増加した。

売り手市場の更なる加速で学生へのPRを強化したい、スケジュールが後ろ倒されたことで3月の採用広報オープンまで時間的な猶予ができた、1dayインターンが解禁されたことが主な理由ではないだろうか。

就職活動において益々注目が集まるインターン。では、学生の満足度が高いインターンとは一体どのようなプログラムなのだろうか。就活生向けクチコミサイト「就活会議」を運営し、「学生が本当に行ってよかったINTERNSHIP AWARD 2018」を手掛けるリブセンスの渡部氏に話を聞いた。

満足度の高いインターンをもっと増やしたい

「学生のインターン参加率も70%程度まで上昇し、一人当たりの参加社数は平均3社近くになっています。内定を早く獲得したいという気持ちや、インターンに参加しないと出遅れるという気持ちが強まっているように感じます」

学生にとっても企業にとっても、インターンに対する意識がかなり高まっている。

「我々が運営している就活生向けクチコミサイト『就活会議』では、インターンに参加した学生から、インターン体験レポート(以下「インターン体験記」)を収集しているのですが、参加先企業の魅力が十分に伝わり、かつ業界理解や自己成長にも大きく繋がったケースから、参加先企業の魅力がほとんど伝わらずにむしろ志望度が下がったケースまで、大きな差が出ていることが見て取れます」

一方で、インターンに参加した学生の満足度には、相当な差が出ているのが現状だ。

「我々としては、学生にとっても企業にとっても有意義なインターンをもっと普及させたいと考えています」

インターンは学生にとって、求人情報の閲覧やOB訪問、説明会への参加以上に、「会社について」「仕事について」「自分について」理解が深まる、非常に有意義な機会だ。

「仕事を楽しみ、仕事に打ち込む社会人と多くの時間を共にすることができれば、働くということに対する意識がより前向きに変化し、就活自体を楽しんで行える学生も増えるのではないでしょうか」

一方で、企業にとっても、「昨今の売り手市場の中でより早期から学生にPRできる」「学生と関わることで従業員の成長にもつなげられる」貴重な機会である。

企業はインターンをうまく活用できれば、採用だけではなく、例えば組織の活性化という文脈でも意味のある時間にすることが出来る。

「今回、学生が「参加して本当によかった」と感じたインターンと具体的な取り組みを発表することで、インターンが企業と学生の双方にとってより有意義な機会になる一助になればと思い、『学生が本当に行ってよかったINTERNSHIP AWARD 2018』を開催させていただくことになりました」

評価軸は、「業界理解」「メンターのコミット」「自己成長」「選考に有利」といった6項目

では、そのインターンシップアワードはどのように選出されるのだろうか。

「就活会議で今までに収集したインターン体験記が約3,200枚あるのですが、その中で昨年夏に開催されたインターンを、本アワードの対象にしています。学生が重要視している6つの項目の評点をそれぞれ集計して、各部門の上位5社を発表しました。これは純粋に、学生に投稿いただいた評価スコアを集計した結果であり、我々運営側や有識者などの学生以外の目は一切入れていません」

「学生が本当に行ってよかったINTERNSHIP AWARD 2018」受賞企業

  • 総合評価が高かった部門 第1位 株式会社野村総合研究所
  • 業界理解が深まった部門 第1位 株式会社村田製作所
  • メンターのコミット部門 第1位 株式会社ネットプロテクションズ
  • 自己成長に繋がった部門 第1位 Fringe81株式会社
  • 選考に有利に働いた部門 第1位 Fringe81株式会社
  • テーマが興味深かった部門 第1位 株式会社フロムスクラッチ

「また、表彰させていただいたいくつかの企業にご協力いただき、インターンの実施背景や学生から高い評価を受けている秘訣、選考全体におけるインターンの位置づけ等、可能な限り教えていただきました。インタビュー記事も公開してあるので、ぜひご覧いただければと思います」

結果詳細はコチラにまとまっている。インターンの設計にお悩みの方はぜひチェックしてみよう。

満足度向上のカギは、「リアリティ」と「コミットメント」

<左から就活会議ユニットリーダー福島氏、Fringe81株式会社田中氏>
Fringe81株式会社は、「自己成長に繋がった部門 第1位」と「選考に有利に働いた部門 第1位」を受賞。

「学生からの評価の高いインターンには、『リアリティ』と『コミットメント』という共通項があるように感じます」

インターンアワードの開催を通じて、学生満足度の高いインターンの傾向が見えてきた。

「新規事業を企画しようといったプログラムが人気を博していた時期もありましたが、最近の傾向として入社後に携わる可能性が高い業務をそのまま体験できるプログラムの方が満足度が高い傾向があります。実際の業務を通して、社員・会社・仕事が自分に合っているか確かめられることが、その要因であるように感じます」

また、評価が高いインターン実施企業の中には、学生1人に対して社員が1人以上がメンターとして付きっきりでプログラムを行う企業もあるようだ。

「メンターは、インターンの業務に対するフィードバックだけではなく、キャリアの考え方や就活そのものに対してもアドバイスしてくださるそうです、当然、参加した学生は社員や会社が本気で自分に向き合ってくれていることを感じ、当然満足度も上がります。ですので、参加する社員のコミットメントを最大限引き出すことができる仕組み作りも、インターン成功の鍵を握る重要な要素と言えるでしょう」

「各社置かれている状況は違う中で、不変的な解を見出すことは難しいですが、インターンがより有意義な機会になるように、我々も尽力していきたいと思っています」

◆「学生が本当に行ってよかったINTERNSHIP AWARD 2018」概要はコチラ

(HRog編集部)