【外国人採用#01】外国人採用をはじめる企業が直面する3つの壁

採用の新常識 外国人採用特集

これから日本は労働力人口が低下の一途をたどり、働く人にとっては働き方が多様化していくであろう。まさに今、人事部には変化が求められている。本特集では、企業の新たな成長施策として「外国人採用」にフォーカスし、「外国人採用」に詳しいプロフェッショナルたちから、これから外国人採用に取り組む方に向けてアドバイスをもらう。

 


株式会社Global HR
代表取締役
長野太氏

ながの ふとし/協和工業株式会社にて海外事業部のマレーシアに出向し、現地で採用・教育を担当した後、2018年に株式会社GlobalHRの代表取締役に就任。

2017年の日本の労働人口は、6556万人。40年後には4000万人まで減少すると言われている。2017年の約4割減だ。そんな中、就労外国人数はここ10年で10倍になり、2017年では128万人に上った。

5月23日、政府は一定の技能を持つ外国人を対象に、国内での就労を認める在留資格を創設する方針を発表した。就労外国人数の拡大が今後も予測されるなか、まだまだ外国人人材の登用が進んでいない企業も多い。

これから外国人の採用をはじめようとする企業はどういったことに苦戦するのだろうか。今回は自身もマレーシアで現地人の採用業務に携わり、現在は外国人特化型人材紹介サービス「Global HR」の代表取締役・長野氏に話を聞いた。

なぜいま、外国人採用なのか?

「現地のマレーシア人と共に働くことで、彼らの働くことへの情熱や姿勢にとても感銘を受けました」と長野氏。サービスの立ち上げ背景にあるのは、製造業で海外事業部の採用担当としてマレーシアで勤務していた経験にある。

マレーシア勤務時、現地の社員とは英語でコミュニケーションと取っていた。だが、現地の社員は長野氏と「きちんとコミュニケーションをとりたい」という思いから日本語を勉強し、日本語で質問やレクチャーを受けたのだという。

「一方の日本では、少子高齢化の影響での採用難。財務省調べでは企業の71%が人手不足、つまり約300万社もの企業が人材の確保に非常に苦しんでいます」

様々な場面で採用や定着に苦しんでいる現状を知ったという長野氏に転機が訪れる。

「偶然シンガポールで友人に会った際に、彼が携わっている人材ビジネスの話を聞きました。人材確保に難航する日本企業、また東南アジアで情熱を持って働いている人材の為にも、グローバルに特化した人材ビジネスを立ち上げようと決めましました」

外国人を採用する際の企業の課題とは?

これだけ人材不足だといわれているが、実際に外国人を採用している企業はまだまだ少ない。採用する企業の課題は一体何だろうか。

「まず『就労ビザ』です。本人の在留状況や学位と企業で必要としている業務内容が相違してしまうとビザの申請が通らないため、面接時に本人のキャリアと照らし合わす必要があります」

実際、ビザ申請に必要な書類の収集や入国管理局への手続きも長くなることもある。そういったフローの複雑さも採用が進まない背景だ。

「次に社内の受け入れ体制が整っていないことです。言い換えると、外国人の特性がわかっていないということです。もちろん文化的な問題もありますし、強み・弱みが理解されていないのが原因と考えられます」

文化の違いだけでなく、しっかりと人材のパーソナリティを理解するも必要だ。

「最後に『語学』です。就労外国人は、みな日本語能力検定を受けておりますが、それは学習としてのひとつの指標です。日本語でコミュニケーションが取れる・取れないということは、試験で測れない場合もあるのでギャップが発生することもあります」

書類に記載のある語学レベルよりも実際に仕事上はもちろん、普段のコミュニケーションから取ってみることが重要だ。

企業の課題を一緒にクリアし、パートナーとして伴走したい

外国人を採用する企業が課題を抱えるなか、長野氏のGlobal HRではバックアップ体制を強化している。誰もが躓くビザ取得をサポートするため、行政書士とパートナー契約を締結した。

「社内の受け入れ体制は、弊社で人材のカウンセリング段階でしっかり企業と連携しています。入社前後でギャップをなくし、人材が定着し、活躍するよう定期的にフォローを実施しています。語学についても、カウンセリング時点でコミュニケーションレベルでの語学を加味した上、日本語力を可視化できるような指標を提示したいと考えています」

長野氏が描くGlobal HRはこの先どうなっていくのか。

「ベトナム、インドネシア、フィリピンなどの東南アジアに拠点を増やし、現地でリアルな繋がりをもった人材を採用、ご紹介していきたいです。また、採用責任者の代わり『外部人事部』という役割に進めていきたいです。いち人材紹介会社ではなく、採用側の情報量であったり、熱意をもって、良い人材を私たちが採用するという立ち位置で一緒に伴走していきたいと考えています」

今回は、外国人採用の課題を中心にまとめてきた。今後ますます活躍が期待される外国人人材。まず外国人を採用する環境づくりから考えてみてはどうだろうか。

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(HRog編集部)