【最新動向:2015年8月時点】労働者派遣法改正案まとめ

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昨年、2014年の通常国会・臨時国会で提案されるも、共に廃案になった「労働者派遣法」ですが、今年に入り、ついに衆議院で可決しました。ようやく成立のメドが立った労働者派遣法ですが、野党の反発や、年金機構の情報流出問題などで審議が滞っている状態です。

今月19日には、予定施行日の9月1日は間に合わないとして、9月30日にずれこむ見通しが立ちました。しかし、政府は何としてでも、10月1日までには施行を間に合わせたいと考えているようです。

状況が次々と変化していく、今回の労働者派遣法ですが、改めてまとめてみましたのでぜひご覧ください。


▼労働者派遣法とは?という方はコチラ

派遣法改正案2015まとめ
https://hrog.net/2015030515002.html

派遣法改正によるIT業界への影響
https://hrog.net/2015061919021.html

これまでの流れ

2014年 3月11日 通常国会に改正労働者派遣法案を提出
6月20日 条文の作成ミスにより、廃案となる
9月29日 臨時国会に、臨時国会に、改正労働者派遣法案提出
11月21日 衆議院解散に伴い廃案となる
2015年 3月11日 通常国会に改正労働者派遣法案を提出
6月19日 衆議院を通過
7月30日 参議院厚生労働委員会で本格審議
8月19日 施行日を9月30日に修正を提案

もともとは2015年春の実施を目指していたこの労働者派遣法改正案。
2014年春の通常国会に提出されたものの、6月に法案の条文に重大なミスが発覚し、取り下げの事態となりました。
その後、秋の臨時国会に再提出されましたが、反対派の反発も多く、審議が滞っていました。さらに11月には衆議院が解散されたことで、改正案は再度廃案となりました。その後、今年2015年、7月にようやく衆院可決となり、現在は参議院で引き続き協議中です。

今押さえておくべきポイント

▶︎なぜ10月までの施行を目指している?

10月1日に施行される「労働契約申込みみなし制度」が背景にあるようです。
「労働契約申込みみなし制度」とは派遣先が違法派遣と知りながら派遣労働者を受け入れている場合、違法状態が発生した時点において、派遣先が派遣労働者に対して労働契約(直接雇用)の申込みをしたものとみなす制度です。

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上記の図のように、「労働契約申し込みみなし制度」が適用される違法派遣に「派遣受入可能期間を超えている場合」があります。現状の派遣法で、派遣先企業が業務単位でカウントする派遣期間(最長3年)を超えて派遣労働者を受け入れていた場合、
期間制限に違反することになり、違法派遣にあたります。つまり、この派遣先企業は派遣労働者を直接雇用することが義務になります。

しかし、派遣法が改正されれば、そもそもの派遣可能期間の概念が業務単位ではなくなり、期間制限違反の派遣労働者を派遣先企業が直接雇用するという制度自体が無効になるのです。

こうした制度のルールの曖昧さからくる派遣労働者の混乱を避けるため、「労働契約申込みみなし制度」が施行される10月1日までには派遣法改正案の施行を目指したいと政府は考えているのです。

▶︎改正した場合は運用も厳しい?

派遣法が改正した場合、運用ルールも厳しくなることが予想されています。
一例として、今月8月8日、労働者派遣法改正案に盛り込まれている派遣労働者の雇用安定のための取り組み、「雇用安定措置」を厳格化する方針を固めた報道があります。

koyou_antei雇用安定措置とは、派遣期間の上限である3年に達した際、派遣労働者が継続的な就業を希望すれば、派遣元事業者に対し、派遣先への直接雇用の申し入れ、新たな派遣先の確保などを義務付けるものです。

しかし、派遣期間が上限の3年以内に派遣契約を解除すれば、この措置は義務の対象外となります。
これらのことから、雇用契約の打ち切りという義務化逃れの抜け道が懸念されています。
厚労省は、義務化を逃れるためにこうした行為を繰り返す悪質な派遣事業者に対して、事業の許認可を更新させない方向で検討を進めているようです。

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