再雇用の年齢は上がる見込み(シンガポール)

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近々、高齢の労働者に対して65歳を過ぎても仕事を続ける選択肢を与えることが企業側に求められるようになりそうです。

毎年恒例のメーデー集会でリー・シャンロン首相は、「再雇用の年齢が上がるのはほぼ確実であり、政府は再雇用法の改正を計画している」と発表しました。
「たとえ65歳を超えた高齢者であっても、できる限り長く働き続けることができるようサポートしなければならない」とし、政府、組合、企業に対して再雇用年齢の引き上げを働きかけると述べました。
このスピーチは、閣僚、労働組合、雇用者、その他著名人など1100名の聴衆に対して行われました。

シンガポールでの法定最低定年は62歳ですが、雇用者側は65歳まで再雇用の提案をしなければならないことになっています。

一方でリー首相は「労働者は、高齢になった際には、これまで自分がしていたのと同じ仕事を続けられることを期待しない方がいい」とも述べました。
「これまで同様の職務、報酬を期待しがちだが、65歳になれば若いころと同じような強さはない。」と述べ、体力的に年齢に適した仕事を選ぶよう勧めました。「これまでと同じ仕事、同じ報酬」よりも「適切な仕事、合理的な報酬」を得るために準備すべきとしています。

再雇用年齢の引き上げが提起されたのは今回が初めてではありません。
3月、人材省の上級官僚であるエイミー氏は、再雇用年齢を67歳に引き上げる計画があったことを国会で発表しました。

またリー首相は、「長く働き続けるためには、自分自身の能力を磨き続け、新しいスキルを身につけ、中国、インド、ベトナム等の新興国と競合できるような状態でいなければならない」とも付け加えています。
「私たちは競合を排除することはできない。彼らは私たちの昼食を食べようとし、夕食を奪おうと狙っている。彼らの欲求そのものを止めることはできないが、自分たちのものを確保し、自分の昼食を他者にとられず自分で食べることはできるはずだ。」
政府のサポートについても述べており、例えば、労働者のスキルアップと雇用マッチングのために、3億ドルをかけて生涯教育と研修の施設を作ったこと、今年後半には第2の施設がパヤ・レバーにオープンすることなどを話しました。

今年の第一四半期の失業率は2.1%と低かったものの、2011年以来最も高い失業率、最も低い新規雇用数といった雇用市場の低迷があり、これらが今回の首相の演説に大きく影響しています。

産業界の人々の多くは、現在シンガポールが直面している労働市場の窮地は、再雇用年齢を引き上げる良いタイミングだと考えています。しかしながら懸念の声もあります。
シンガポール・ナショナル経営協会代表のリー氏は、「再雇用年齢の引き上げに反対するわけではないが、今のような厳しい雇用市場においては、我々の懸念についてもなんらかの策を検討して欲しい。高齢の労働者は若者に比べて病気になる率も高く、長期休暇が必要になる可能性も高い。また特に中小企業については労働者の再雇用は難しい。なぜならそもそも中小企業における職種は限られており、高齢者のための職種を別に用意するのは困難だ。」と述べています。

一方で、総理府の上級官僚であり、国家労働組合会議の副事務総長であるヘン氏は言います。「人手が必要なのに、なかなか新しい人の確保ができない。でもそこにはすでに働ける状況にある人がいて、その人は働くことを望んでいて、しかも経験もある。このような状況で、すでにそこにいる人を最大限に利用することは極めて論理的だ。」

If you say you need people and it’s very difficult to get (them), and you already have people who are able, who are willing, and who have the experience… it’s very logical that you would want to make best use of this pool on a continuing basis.

参考:MyPaper
http://mypaper.sg/top-stories/re-employment-age-likely-be-raised-20140502