
株式会社キャリアデザインセンターの2026年9月期第2四半期決算が2026年4月30日に発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすくまとめて分析・解説し、人材業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください!
目次
キャリアデザインセンターの今期決算について、売上高や純利益の増減率とその要因をグラフィックで一目でわかるようまとめました。

2026年9月期第2四半期の業績は、売上高93.2億円(前年同期比3.0%増)、経常利益は7.2億円(同12.0%増)でした。
売上高はメディア情報事業や人材紹介事業(一般領域)の進捗遅れにより業績予想をやや下回ったものの、生産性の向上とコスト管理によって利益面では計画を上回って推移しました。
キャリアデザインセンターの今期決算について、決算短信と決算説明資料をもとにセグメント別の業績や業績予想について詳しくまとめました。
Web求人広告「type」「女の転職type」や転職フェアなどを展開する事業です。今期は販売価格の上昇や女性エンジニアの取り込み、関西エリアの拡販を進めた結果、直販の営業の取引件数は堅調に推移しました。一方で、一部の販売代理店において取引件数の伸びが鈍化し、売上高は計画をやや下回る結果となりました。
職種別の売上を見ると、「エンジニア」領域が前年同期比9.1%減、「女性」領域が同1.9%増、「営業」領域が同9.3%増となりました。
一方、利益面では広告宣伝費や人件費の抑制により収益性が大きく改善しました。売上高は29.6億円(前年同期比0.8%減)、事業別経常利益は4.2億円(同29.9%増)となっています。
一般領域では、外部環境の不透明感から求人企業において採用に対する慎重な姿勢が見られ、最終面接の通過率が想定を下回ったことにより、成約件数の伸びが鈍化しました。コストコントロールにより、収益率は改善傾向にあります。
ミドル領域では、新規の案件開拓を進めるとともに、高度な技能や経験を持つ登録者の獲得に注力したことで、成約件数は堅調に推移しました。一方で単価の高い成約件数が減少したため、利益は計画を下回っています。
売上高は31.4億円(前年同期比3.9%減)、経常利益は3.7億円(前年同期比32.3%増)となりました。
専門職や管理職をターゲットとする、より高単価帯の人材紹介サービスです。今期は前期に採用したCAの育成が順調に進み、一人あたりの生産性が大きく向上し、一人あたりの成約件数も改善傾向にあります。
また、新規の案件開拓も積極的に進め、高度なスキルや経験を持つ登録者の獲得に注力したことで、成約件数は堅調に推移しました。
売上高は2.3億円(前年同期比40.0%増)、事業別経常利益は0.4億円(前年同期は0.05億円の赤字)と、黒字転換かつ計画を大幅に上回る結果となりました。
新卒者を対象とする就職イベント・情報誌などを展開する事業です。今期は米国の関税動向など外部環境の変化を背景に、採用活動を慎重に進める企業が一部見られました。ただし、新規顧客の獲得を強化したことで取引社数が増加し、利益については計画を上回って着地しています。
売上高は3.6億円(前年同期比10.6%減)、事業別経常利益は0.9億円(同24.4%減)となりました。なお、前年同期と比べると減収減益という結果でしたが、これは外部環境の変化に伴う大型案件の中止が発生したことや、母集団形成の早期化により10月以降の個別集客案件が減少したことが影響しています。計画比で見ると、利益は28%上回って推移しています。
登録した学生に新卒採用案件を紹介する登録型新卒紹介サービスです。外部集客チャネルを積極的に活用した結果、2027年度卒業予定学生の登録数および面談数が増加し、求人案件の開拓も前期から大幅に増加しました。一方で、学生の内定承諾時期の後ろ倒しが影響し、成約件数の伸びが鈍化しています。
売上高は0.6億円(前年同期比43.0%減)、事業別経常利益はマイナス0.5億円(前年実績はマイナス0.02億円/約200万円)と、成約件数の減少が業績に大きく影響しました。ただし、学生登録数や求人案件数は着実に積み上がっており、第3四半期以降の成約増加が見込まれています。
IT業界に特化した有期雇用の一般労働者派遣サービスです。今期はITエンジニアの登録者獲得を強化するとともに、新規顧客の案件開拓と派遣スタッフへの求人案件提案数の増加に取り組みました。フォロー体制とマッチング精度の強化により契約終了も抑制され、稼働人数は堅調です。
業績は安定して推移しており、売上高は41.7億円(前年同期比5.7%増)、事業別経常利益は2.3億円(同20.2%増)と増収増益を達成しています。
人材を無期雇用契約で派遣するサービスです。採用プロセスの効率化によりITエンジニアの採用が順調に進み、稼働人数が増加しました。退職率を計画より低く抑え、採用費の抑制にも成功しています。
売上高は3.6億円(前年同期比134.1%増)、事業別経常利益はマイナス0.73億円(前年実績はマイナス0.67億円)と、大幅増収ながら先行投資による赤字が続いています。
2026年9月期の業績予想は、売上高200億円(前年同期比7.3%増)、経常利益19億円(前年同期比18.4%
2026年9月期(通期)の業績予想は、期初公表の内容から変更はありません。売上高200億円(前期比7.3%増)、経常利益19億円(同18.4%増)、当期純利益12.7億円(同15.6%増)を目指しています。
上半期の実績ではメディア事業や人材紹介(一般領域)が計画をやや下回りましたが、ミドル領域や新卒メディア、IT派遣が堅調であり、全社利益は計画を上回って推移しています。下半期は女性領域や関西エリアの注力、エンジニア案件の獲得強化を通じて通期計画の達成を目指します。

同社は着実な増収増益の実現を基本方針に掲げ、成長加速に向けた体制整備を進めています。直近1〜2年は営業人員の採用を抑制してきましたが、来期以降は売上拡大を目指して採用ペースの回復を検討する方針です。

同社は2025年に設置したAI専門部署を中心に、全社的な生産性向上を推進しています。
すでに業務フローの見直しにより人件費の適正化に一定の成果が出ており、今後はAI活用を前提とした採用計画への刷新も進める方針です。
特に人材業界の核心であるマッチング精度の向上を重要な成長を支える要因と位置づけており、各事業へ最適な形でAIを実装することで、下半期以降の成約率向上と収益性のさらなる強化を目指しています。
キャリアデザインセンターの2026年9月期第2四半期決算では、売上高が93.2億円(前年同期比+3.0%)、経常利益が7.2億円(同+12.0%)となり、増収増益を達成しました。特に人材紹介事業(ミドル領域)が黒字転換を果たしたほか、IT派遣事業も有期・無期雇用ともに成長を続けており、収益基盤の強化が進んでいます。
一方で、人材紹介事業(一般領域)や新卒紹介事業では、企業の採用基準の厳格化や内定承諾時期の後ろ倒しなどの影響を受け、苦戦する場面も見られました。しかし、登録者数や求人案件数は着実に拡大しており、今後の回復余地も残されています。
今回の決算で注目したいのは、AI専門部署を中心とした全社的な生産性向上への取り組みです。人件費の適正化や業務効率化に加え、人材業界の競争力の源泉である「マッチング精度」の向上にもAIを活用する方針を示しています。
人材不足が続くIT領域と女性活躍推進を追い風とする女性領域に注力しながら、AI活用による業務変革を進める同社。その動向は、人材業界全体の今後を占ううえでも注目されそうです。
HRog編集部では、引き続きキャリアデザインセンターの決算情報を追っていきます!
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【参考URL】
キャリアデザインセンター 2026年9月期第2四半期 決算説明資料
キャリアデザインセンター 2026年9月期第2四半期 決算短信
キャリアデザインセンター 2026年9月期第2四半期決算説明会 質疑応答
(執筆:川瀬ゆう)
