インドでは就活における企業と学生の橋渡しを大学の就職課が行っている場合が多く、二者を繋ぐインフラの整備がまだあまり進んでいない。日本貿易振興機構が行った「2021年3月高度人材調査」によれば、インドでは毎年日本の約12倍に相当する735万人もの学生が大学を卒業している。しかしマッチングが適切に行われていない現状があり、新卒学生の就職率はわずか40%にとどまっている。
こうした状況を受け、株式会社フォーラムエンジニアリングのインド子会社であるCognavi India Private Limitedは2023年6月22日、インドにおける新卒学生の就職活動を支援する就職支援サイト「Cognavi」を開設した。
「Cognavi」は、AIマッチング技術を活用した就活ポータルサイトである。1億以上の求人データから定義されたスキルをもとに、企業とスキルを持つインド人学生とのマッチングを行う。
同サービスには、学生の強みを活かした履歴書を作れる「レジメビルダー」の機能が搭載されている。学んだスキルや希望職種を入力すると自動で履歴書が作成されるほか、希望職種にマッチしているスキルと不足しているスキルが表示される。具体的になにを学び、改善していけば良いのかを明確にすることで、学生の就職の機会を最大化する。
またAIを活用した性格診断機能も実装されている。学生が20の質問に答えると性格の特性にあった企業がおすすめされるため、企業は自社の文化や応募職種の特性に合った学生とマッチングが可能だ。
同社は、人口7,000万人、300校以上の大学を有するタミル・ナドゥ州でサービスの展開を開始する。同社は今後について「インドにおける完全自社開発サイトの運営・管理を目指し、サービス展開エリアをタミル・ナドゥ州からインド全土へと順次拡大していきます」とコメントしている。