政府は、「デジタル田園都市国家構想総合戦略」の中で、2026年度までに230万人のデジタル人材の育成を目指している。しかし、これまで女性がIT関連の公的職業訓練を利用する割合は低く、IT技術者の割合も男性と比べ約20%に留まっていた。デジタル人材需要が高まるなか、女性のデジタルスキル向上の取り組みと就労支援が重要な課題となっている。
このことを受け、株式会社パソナは2024年5月2日、Microsoft社と連携し、自社に登録している女性派遣スタッフを対象にデジタル人材育成プログラム「Code; Without Barriers in Japan」の提供を開始した。
同プログラムでは、Microsoft社の生成AIツール「Microsoft Copilot」の基礎知識や、その具体的な活用方法が学べる研修講座をオンライン中心に提供する。そして、同プログラムを修了した派遣スタッフを対象にキャリアコンサルティングを実施し、希望する職種での派遣就業をサポートするとともに、必要に応じて追加のスキルアップ研修等も行われる。
また、同社は今後「Microsoft Copilot」の活用を検討する顧客企業向けに導入支援サービスを提供するほか、顧客企業内で「Microsoft Copilot」を活用できる人材を育成する内製化支援も行っていく予定である。
同社は「本取り組みを通して、政府が進めるデジタル人材の育成・輩出に寄与するとともにリスキリングによる女性の新たな就業機会の創出に貢献してまいります」とコメントしている。
AIが普及している影響でデジタル人材の獲得が急務となっている昨今、採用担当者は今後の動向をチェックしていく必要があるだろう。またレッドオーシャン化している派遣業界においては、同プログラムのように人材育成に力を入れていくことが競合他社との差別化ポイントとなりそうだ。
【参考URL】パソナ Microsoft社と連携 国内の人材サービス会社として初 デジタル人材育成プログラム「Code; Without Barriers in Japan」 5月2日提供開始