年功序列で組織の高齢化による総人件費の上昇や、グローバル人材や急速な経営環境・技術の変化に対応できる人材獲得の難化により、日本で主流である「メンバーシップ型雇用」の限界が指摘されている。その中で、組織に必要な職務や責務をもとに人材を雇用する「ジョブ型雇用」への関心が高まっており、新型コロナウイルスの感染拡大に伴うリモートワークの普及でより注目されている。
この状況を受け、パーソルキャリア株式会社と株式会社パーソル総合研究所は今冬、『ジョブごとの報酬水準』を企業に提供する「Salary Research(サラリーリサーチ)」のサービス提供の開始を予定している。
「Salary Research」とは、マーケットデータに基づいた『ジョブごとの報酬水準』を企業に提供するサービスである。『ジョブごとの報酬水準』は、同社の転職サービス「doda」がもつ転職マーケットの実データと利用企業の統計データをもとに作成する。特徴は以下の通り。
・社員データをアップロード
職位や年収などの社員データをアップロードすると、「Salary Research」が必要な項目を判別する。
・8つの「ジョブグレード」に自動振り分け
取り込まれた社員データは機械学習により、自動的に8つの「ジョブグレード」に分類されるため、業務の効率化が図れる。
・結果はグラフで出力
分析完了後は、マーケットデータに基づいた『ジョブごとの報酬水準』をグラフで確認可能。マーケットと自社の報酬水準を比較・分析することで、採用時の給与検討や人事制度の見直しに活用できる。
また、サービス提供開始に先駆けパイロット版への参画企業の募集を開始した。募集要項は以下の通り。
2020年10月28日(水)~11月20日(金)
下記のような情報をExcel、CSV、もしくはTSVファイルで用意する。
社員番号・氏名(姓/名)・カナ氏名(セイ/メイ)・性別・年齢・最終学歴区分・役職名・職務概要・所属部署・在籍地(都道府県)・業種分類・職種分類・従業員数区分・上場区分・外資フラグ・年収・基本給・賞与・グレード(企業定義)・評価・在籍年数・経験年数の合計(例:1社目3年・2社目4年の場合、7年)・マネジメント経験・部下の人数 など
下記メールアドレスに必要事項を記載の上応募 。
contact@salaries.jp
メール件名:【サラリーリサーチ】パイロット参画の応募(企業名)
①企業名 ②本社所在地 ③会社URL ④担当者の部署・氏名 ⑤電話番号 ⑥メールアドレス
・パイロット版は業界や職種など幅広く検証することを目的としているため、応募多数の場合参画企業は同社で選定する。パイロット版への参画を断った場合でも正式サービスリリース時には「Salary Research」の全機能を1年間無償で提供する
・パイロット版に参画する企業には、2020年12月15日(火)(予定)より順次連絡
今回の件について両社は「パーソルキャリアが人材業を営むなかで蓄積してきた莫大な転職マーケットのデータを活用し、日本企業の『ジョブ型雇用』への移行を支援してまいります」とコメントしている。
【参考URL】「doda」が蓄積してきた約100万件のデータをもとに『ジョブごとの報酬水準』を提供「Salary Research」無償パイロット版 参画企業募集