佐々木 貴史 氏(twitter @sasaki_recruit)
株式会社Jizai / Jizai inc.
代表取締役/CEO
ささき・たかし/新卒で人材系ベンチャーに入社、その後、海の家や海外転職事業の立ち上げを経験し、Webマーケ領域でフリーランスとして活動。2019年に株式会社Jizaiを設立、代表取締役を務め、 オウンドメディア「転職nendo(ねんど)」 の運用のほかwebコンサルなどを行っている。
twitter採用が気になっている人事やマネージャーの方に向けて『twitter採用を考える価値はあるか? ないか?』をテーマに、オウンドメディアやSNSに詳しい株式会社Jizai・代表取締役社/CEOの佐々木貴史氏に話を聞いた。
「こんにちは、株式会社Jizaiの佐々木です。ますはじめに私が実施したTwitter採用の事例をお話させていただきます。実際に今、私と一緒に働いてるメンバーの中には、下記ツイートをきっかけに出会えた人がいるので、私の経験ベースでtwitter採用がどうだったか? という点に重きを置いて、お伝えしていきます」
twitterでのメンバー募集は実際どうだったのか?
当時の状況と結果は以下の通りだ。
【当時の状況】
- 個人事業主で法人ではなかった
- 2019年3月に法人化
- 2018年11月末よりtwitterで採用告知
- 私には特に有名な実績や知名度も無かった
- 当時、twitterのフォロワーは1000人もいなかった(600人程)
【結果】
- 35名からの応募があった
- ツイートしてから1ヶ月で30名ほど
- その後は、パラパラと応募があったイメージ
「まず、率直な感想から言うと『メンバー募集にtwitterを使って正解』でした! というのも、フォロワー数が多くなかった私でもtwitter経由で素敵な人たちと出会えたからです。アホみたいにシンプルな理由ですみませんが、本当です(笑)」
「もう少し詳しく数値で説明していきますね。下記が実際のメンバー募集を呼びかけたツイート(記事冒頭にて紹介したツイート)のアナリティクスです」
「25,000回ほどtwitter上で表示され、629人が詳しい募集内容を見てくれ、35名の方が応募連絡をしてくださりました。フォロワーが600人ほどだったのに、25,000回もtwitterで拡散していただけたのは個人的に感動しました(笑)。法人化前のタイミングで、twitterでメンバー募集は正解だったと思っています!」
twitterでのメンバー募集において「やって良かった」3つのポイント
メンバー募集のポイント1|bosyu(ボシュウ)を利用する
「まず、twitterでのメンバー募集を実施する際は、「bosyu(ボシュウ)」というサービスを利用しました」
利用した理由は主に次の3つだという。
1 基本的に無料で利用できる
本当はWantedlyを考えていたのですが「Wantedlyだと費用がかかる→それならTwitterでやるしかないか→あっ、bosyuがある!」みたいな感じになりました。
2 多くの人にリーチがしやすい
ハッシュタグ#bosyuベースで求人募集やインターンを探している人がいるので、普通のツイートで募集するより、フォロワー以外の人も見てくれる可能性が高くなります。
3 フランクに応募しやすい
ワンクリックで応募ができるので、通常の求人媒体と比べて、応募ハードルが圧倒的に低い印象があります。
メンバー募集のポイント2|募集内容に拘る
twitterでのメンバー募集において「やって良かった」ポイントの2つ目は「募集内容の拘り方」だと佐々木氏は話す。
「他の求人媒体とtwitterが違うのは、募集内容や背景が共感されれば、拡散されてより多くの人に見て頂ける可能性が大きくなるからです。そのため、実際にtwitterのOGP(画像)に表示されるテキストは目立つように拘りました」
「ちなみにこのbosyuで設定していたターゲットペルソナは、大学生〜社会人3年目で、キャリア的に自分の力をつけていきたい人だったため、短期間で応募者の成長にコミットする点を訴求してみました。また、訴求内容だけでなく、しっかり想いを伝えるために、noteでも細かく募集背景を伝えました」
「実際に面接をさせていただいた方に応募背景を聞いていたのですが、『募集内容が洗練されていたので、本当にマーケティングが勉強できると思った』『ツイート内容が面白かった』という声も複数頂きました」
募集内容や訴求の仕方次第で反響は大きく変わるのだ。
メンバー募集のポイント3|Twitterを楽しむこと
「twitterの募集において「やって良かった」最後のポイントは…精神論になってしまいますが、Twitterを楽しむことかなと考えています。大きな理由としては、楽しんでTwitter運用をした方が拡散されやすくなるからです」
「もう少し具体的に言うと、僕は次の仮説を立てているからです」
・拡散してもらうには、ユーザーがツイート内容からベネフィット(共感、面白さ、有益な情報)感じることができるかが重要ではないか?
・その募集内容が本当かどうか? あやしくないかどうか? を見極めるために、普段のツイート内容とbosyu内容の一貫性があるかどうかを確認するのではないか?
「たとえば、自社のサービスの告知や求人募集だけしているアカウントをフォローしたいと思うユーザーは少ないんじゃないかと考えています。そのため、Twitter運用者がTwitterを楽しみながら個人感を出してツイートできた方が、拡散されやすいと思います」
「bosyu関連のツイートも、少しふざけているほうが拡散されやすい」と佐々木氏は言う。
「また、Twitterでのメンバー募集とは関係なく、note等で自分の思想やオピニオンが伝わる記事は書いておくのもオススメです。肌感覚ですが、応募者のほとんどが、私のTwitterプロフィール欄からnoteを見てくださった人も多くいらっしゃいました」
おわりに
「今回は読んでくださった方々に『twitter採用を考える価値はあるか? ないか?』を判断していただけるように、ザックリと私のtwitter採用の事例をお伝えしました」
- フォロワーが1,000人以下でも応募がくる
- bosyuとかnoteを利用した
- 募集内容や募集背景は拘ると良いかも!
- twitterは楽しむ
「もしtwitterアカウントなど持っていなければ、そもそもtwitterの文化になれる、日常的にツイートしてみる等など、最初に試行錯誤する時間は必要。しかしそれでも、私の結論としては『まあ、試しにやってみるか!』くらいのノリで小さく始めてみても良いのでは…? と考えています」
(HRog編集部)