
株式会社キャリアデザインセンターの2025年9月期第1四半期決算が発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすく解説し、業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください!
2025年9月期第1四半期(当記事)
2025年9月期第2四半期(4月頃発表予定)
2025年9月期第3四半期(7月頃発表予定)
2025年9月期第4四半期(11月頃発表予定)
目次


メディア事業
メディア事業は「type」「女の転職type」を主に運営してるセグメントです。
前期(2024年9月期)において、メディア事業は関西エリアの拡販や取引単価の上昇により好調を維持していました(前期通期決算資料,p.6)。当第1四半期においても関西エリアの拡販を進めながら、前期抑制していた広告宣伝費や人件費への投資を業績拡大のため強化していくとしています。
当第1四半期におけるセグメント全体での売上高は14億円(前年同期比+1.4%)、経常利益は1.5億円(同-24.8%)での着地となりました。
人材紹介事業(一般・ミドル領域)
前期(2024年9月期)は企業の採用基準の厳格化や、同社が求人環境の変化に対応しきれなかったことが課題となっていました(前期通期決算資料,p.11)。今期は営業体制の見直しと求職者との接点強化により、歩留まり改善に注力していくとしています(前期通期決算資料,p.15)。
当第1四半期におけるセグメント全体での売上高は7.7億円(前年同期比-3.2%)、経常利益は0.8億円(同+51.2%)での着地となりました。
新卒事業(新卒メディア・新卒紹介)
前期(2024年9月期)において新卒メディア事業は業績予想通りに推移したものの、新卒紹介事業では登録者数減少が大きな課題となっていました(前期通期決算資料,p.15)。今期の新卒紹介事業では、学生が希望する業界・職種の案件拡充を進めていくとしています(前期通期決算資料,p.21)。
当第1四半期におけるセグメント全体の売上高は2.6億円(前年同期比-7.1%)、経常利益は0.6億円(同-26.4%)での着地となりました。
IT派遣事業(有期・無期雇用)
無期雇用派遣事業は前期(2024年9月期)に開始し、最初の5年間は先行投資期間と位置づけられています(前期通期決算資料,p.15)。
当第1四半期において、有期雇用派遣は登録者獲得強化と新規顧客の案件開拓を進め、派遣スタッフの稼働人数を増加させています。無期雇用派遣では早期の黒字化に向け中途採用を強化しています。
当第1四半期におけるセグメント全体の売上高は20億円(前年同期比+12.6%)、経常利益は0.8億円(同+12.4%)での着地となりました。
売上高・利益ともに業績予想に対して堅調に推移していることから、2025年9月期通期の業績予想は据え置き、売上高190億円(前年同期比+7.1%)、経常利益17億円(同+21.7%)を見込んでいます。

メディア事業を詳しく見てみると、エンジニアの伸びは鈍化しているものの関西エリアや「女の転職type」の売上が好調に推移しています。2024年12月14日には初の大阪開催となる『女の転職type 転職イベントin大阪』フェアが実施されました。

同社の今期における新規施策は、エンジニアに特化したスカウト型転職サービス「Direct type」への投資強化、関西エリアの拡販、無期雇用派遣の早期立ち上げであり、いずれも順調に進捗しています。
キャリアデザインセンターの2025年9月期第1四半期決算は、前期からの戦略を踏襲しながら、成長に向けた投資を本格化させるフェーズにあるといえます。広告宣伝やサービス拡大、人材採用への積極的な投資を進めながらも、売上は前年同期比+4.7%と増収を維持し、利益の減少も想定内に収まっています。
新卒含め人材紹介事業では苦戦が見られるものの、IT派遣事業は前年同期比+12.6%と好調で、無期雇用派遣の拡大も順調に進行しています。
現在「即戦力」を求める企業が増えており、確実に人材を確保できるサービスの需要が高まっているといえます。同社はスカウトサービスや無雇用派遣への投資を続けているため、今後の成果に注目です。
HRog編集部では、引き続きキャリアデザインセンターの決算情報を四半期ごとに追っていきます!
2025年9月期第1四半期(当記事)
2025年9月期第2四半期(4月頃発表予定)
2025年9月期第3四半期(7月頃発表予定)
2025年9月期第4四半期(11月頃発表予定)
【参考URL】
キャリアデザインセンター25年9月期第1四半期 決算短信
キャリアデザインセンター25年9月期第1四半期 決算説明資料
キャリアデザインセンター24年9月期通期 決算説明資料