2023年1〜3月期累計でのITフリーランス案件倍率は10.83倍と高水準、ギークス株式会社調査

近年、IT人材の不足が叫ばれている。経済産業省が発表している「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果」によると2030年に最高79万人のIT人材不足が生じると推定されており、問題は深刻化している。

ギークス株式会社は、同社が運営する案件検索サイト「geechs job(ギークスジョブ)」に掲載されている案件数と案件を探すITフリーランスの人数から算出した「案件倍率」をまとめ、「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。

調査結果は以下の通り。

2023年1〜3月累計での案件倍率は10.83倍と高水準

2023年1〜3月の案件倍率について、それぞれ1月は13.25倍、2月は9.33倍、3月は10.66倍と推移しており、引き続きIT人材の確保が難しい状態となっている。この状況を受けてか、居住地域を限定しないフルリモート勤務可の案件が前期比で132%と大きく増加した。

また案件数を前年度と比較すると2月は127%、3月は124%と増加している。

案件の内訳としては、システム開発案件やフィンテック領域における電子決済案件、医療分野のDX関連の案件などが増加している。

スキルニーズに関しては、引き続き「JavaScript」「PHP」のニーズが高まっている。さらに「TypeScript」などのオブジェクト指向言語の案件も増加している。また、特定の言語に特化した人材よりも、複数のプログラミング言語を使用でき、柔軟性のある人材が求められる傾向にある。

案件数は5月から増加する予想

案件数に関しては、5月から7月以降の人材確保に向けた動きが盛んになることから、今後も増加する見込みだ。また、コロナ禍の収束により旅行やレジャーに関連するアプリ・サービスの案件も増加すると予想されている。

詳細結果はコチラ

案件倍率は引き続き高水準で推移しており、IT人材の獲得競争は激化している。コロナの落ち着きによる需要の変化など、今後の動向にも注目だ。

【参考URL】ITフリーランス市場における需給トレンドを表す「ギークス案件倍率レポート」~四半期累計での案件倍率は10.83倍に~