53.6%の女性管理職がジェンダーバイアスを感じている、株式会社mento調査

2024年6月11日、政府は「女性版骨太の方針2024」を決定した。昨年度の方針では、プライム市場上場企業を対象として「2030年までに、女性役員の比率を30%以上とすることを目指す」、「2025年を目途に、女性役員を1名以上選任するよう努める」等が目標として掲げられた。その現状について政府は「女性活躍の機運は着実に高まっているところではあるが、女性の登用が進んでいる企業とそうでない企業があり、進捗には差異が見られる」と述べている。

このような背景から、株式会社mentoは内閣府が推進する男女共同参画週間(6月23日〜6月29日)にあわせ女性管理職を対象に意識調査を行った。

調査結果は以下の通り。

59.5%の女性管理職が登用前から「管理職になりたかった」

出典元:株式会社mento

管理職に登用される前から管理職になりたいと思っていたか尋ねたところ、48.8%が「なりたかった」と回答した。「絶対になりたかった」と回答した10.7%と合わせて、59.5%の女性管理職が登用前から管理職に就きたいと考えていたことがわかった。

出典元:株式会社mento

「なりたくなかった」と回答した女性管理職に理由を尋ねたところ、「自信がないから」の回答が36.4%で最多であった。次いで「現状に満足しているから」の回答が27.3%と続く。

同社取締役COOの丹下恵里氏は、「女性は管理職の打診を断るケースが多いというのはよく言われることですが、その一因にあるのは意欲不足ではなく“漠然とした心のブレーキ”であるように思います。多くの女性は、結婚や出産をして実際に問題が起こり始めるずっと前から『家庭と育児の両立』について悩み始めています」とコメントしている。

53.6%の女性管理職がジェンダーバイアスを感じている

出典元:株式会社mento

仕事をするなかでジェンダーバイアスを感じることがある女性管理職の割合は「よくある」「ややある」合わせて53.6%に上った。

出典元:株式会社mento

また、誰からのジェンダーバイアスを感じるか尋ねたところ「男性上司」が68.9%で最多であった。次いで「自分自身」が46.7%、「男性同僚」が42.2%と続く。

出典元:株式会社mento

ジェンダーバイアスを感じるシーンとしては、「社内の雑談」が73.3%で最多であった。次いで「社内会議」が44.4%、「上司との面談」が28.9%と続く。

丹下氏は「ジェンダーバイアスは男女間、世代間の意識の違いによって生まれるものだけではなく、同性、同世代、自分で自分にかけているバイアスも含めて日常に深く存在しているということが今回の調査で改めて分かりました」とコメントしている。

詳細結果はコチラ

多くの女性役員が普段の何気ない会話からジェンダーバイアスを感じているとわかりました。女性社員の登用が進んでいない担当者は、改めて全社向けにジェンダー研修を行うなど対策を考えていく必要がありそうです。

調査概要

・調査名:女性管理職の無償コーチングキャンペーン事前・事後アンケート
・調査期間:2024年3月22日~2024年5月31日
・調査対象:女性管理職向けの無償コーチングキャンペーン参加者
・有効回答数:事前アンケート78名、事後アンケート87名
・調査方法:webアンケート
・調査主体:株式会社mento
※全調査結果の資料ダウンロード:https://x.gd/0jzZj

【参考URL】【女性管理職の意識調査】課長の悩みランキング、1位「部下の育成やマネジメント」2位「自分自身のキャリア、ロールモデルの不在」。マネジメントコーチを提供するmentoが発表