
ギークス株式会社の2026年3月期第1四半期決算が発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすくまとめて分析・解説し、人材業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください!
ギークス決算解説一覧はコチラ
ギークスの今期決算について、売上高や純利益の増減率とその要因をグラフィックで一目でわかるようまとめました。

ギークスの今期決算について、主に決算短信をもとにセグメント別の業績や業績予想について詳しくまとめました。

国内IT人材事業は、主にITフリーランスおよび正社員エンジニアと企業とのマッチングサービスを提供しているセグメントです。
今期の業績は好調で、その背景には新規取引企業数の増加と、前期末に稼働を終了する人材が少なかったことがあります。ITフリーランスの平均受注単価も右肩上がりが続いています。
また、今期は生成AIの活用による業務効率化を重点課題としており、情報入力の手間を減らしたり、データ活用を自動化したりするなど、生産性を高めるための様々な施策を試みています。将来の持続的な成長を見据え、事業体制の構築も進めています。
売上高は41.2億円(前年同期比11.7%増)で四半期ベースでは過去最高を更新し、セグメント利益は3.4億円(同17.8%増)となりました。
海外IT人材事業は、主にオーストラリアでIT人材に特化した人材派遣・人材紹介サービス、顧客の人材調達から契約に至る一連のプロセスを包括的に行うMSPサービス等を展開しています。
経営体制の再構築や固定費の削減、注力する営業分野の見直しといった改革を行いました。企業の採用意欲が低下したため売上の伸びは緩やかでしたが(決算説明資料,p.12)、コスト構造の改善が功を奏し、損失額を大きく減らすことに成功しています。
これらの結果、売上高は21.6億円(前年同期比5.6%増)、セグメント損失は415万円(前年同期は0.3億円の損失)となりました。
Seed Tech事業は、日本とフィリピンに拠点を構え、IT人材の育成を軸としたオフショア開発受託、IT留学、SaaS型DX/IT人材育成サービス「ソダテク」などを提供しています。
オフショア開発の受注が伸びたことで、業績は会社計画を上回って推移しています(決算説明資料,p.13)。
これらの結果、売上高は0.9億円(前年同期比31.0%増)となり、セグメント損失は836万円(前年同期は0.1億円の損失)となりました。
2026年3月期の連結業績予想において、役職員向けストックオプションの未行使分消滅に伴い、当第2四半期に特別利益0.7億円を計上する見込みです(出典)。これにより、純利益の2026年3月期通期計画を4.7億円に上方修正しました。
ギークスは2026年3月期の連結業績予想として、売上高266億円(前期比+5.7%)、営業利益7.0億円(同+41.3%)、経常利益6.6億円(同+33.5%)、純利益4.7億円(同+852.7%)を計画しています。
今回は、ギークスのIR担当者に今期決算資料の注目トピックについて伺いました。

事業ポートフォリオの整理後、IT人材領域に特化した「新生ギークス」として当期をスタートし、その結果、既存事業の1Q営業利益は過去最高となりました。2Qではデジタル人材提供サービス「DX職-デジショク-」を開始し、ギークスグループのサービスを一層強化しています。

ゲーム事業の株式譲渡を実行した24年3月期4Q以降、四半期ベースのEBITDA・営業利益は右肩上がりで伸長しています。当期の営業利益の通期計画値7億円に向けて順調に推移しています。

主力事業である国内IT人材のKPIについて、稼働人月数は、3月末のプロジェクト終了数を例年より抑制できた結果、前年同期比10.3%増の5,104人月に増加しました。また、受注単価も83.2万円に上昇しており、エンジニアに対する高い需要が継続しています。

2025年7月7日にリリースされた「DX職-デジショク-」は、同社が企業のデジタル化推進を担当する職種として定義する「DX職」人材を提供するサービスです。
同サービスではまず、無料で「デジショク診断」を実施し、各企業のDXの現状を把握するとともに目標設定を行います。その診断結果を踏まえ、「DX地図」を作成し、企業ごとの状況に最適化したDX推進施策を提案。旗振り役から実行支援、システム導入、さらには運用・保守管理まで、一貫したサポートを行います。

事業ポートフォリオを整理し、IT人材サービスに特化した同社は「ギークスIT人材圏」を発表。日本のIT人材不足の解決をミッションとし、日本の全産業にデジタル人材で貢献していくことを目指します。
ギークスは事業ポートフォリオを整理し、IT人材領域に特化した「新生ギークス」として再スタートを切りました。主力の国内IT人材事業は、稼働人月数と受注単価の双方が伸び、四半期ベースで売上高は過去最高を更新。エンジニア需要の高さを背景に、同社の競争力が一段と強まっていることが示されました。
さらに、新サービス「DX職-デジショク-」を立ち上げ、企業のDX推進を包括的に支援する体制を強化。自社でも生成AIを活用した業務効率化を進め、生産性向上と持続的な成長に向けた基盤づくりを加速させています。
価値創出型の人材を育て、「日本のIT人材不足を解決する会社」として、日本の全産業への価値提供を目指すギークス。HRog編集部では引き続きその動向に注目していきます!
ギークス決算解説一覧はコチラ
