ここ数年ですっかりなじみの言葉となりつつあるHR Tech。「言葉は知っているけれど、その本質は今いち、よく分かっていない…」「日々登場し続けるさまざまなサービスを把握するのは一苦労…」 この記事ではそんな人に向けて、今話題のHR Techサービスを掘り下げてご紹介します!
キラメックス株式会社
TechAcademyキャリア マネージャー
田上 敏光氏
たがみ・としみつ/大学卒業後、現)株式会社リクルートジョブズに入社。「TOWNWORK」「FromAnavi」「はたらいく」などの採用メディアを通して、企業の人材採用支援・人材育成事業に従事。述べ2000社以上の企業採用担当、800名近い経営者と人材採用について意見を交わす。その後、「弁護士ドットコム株式会社」にて新規事業のマネージャーとしてサービス企画立案・運用・営業に携わる。現在はキラメックス株式会社にて、プログラミング教育を通して「個の選択肢、可能性を広げること」「新たなキャリアに対して伴走すること」をミッションに、若手IT人材の採用支援サービス「TechAcademyキャリア」を担当。
エンジニアをはじめとしたIT人材の採用に苦戦していない採用担当者はほとんどいないのではないだろうか。特に20代若手の採用となると各社の競争は必死だ。競争が激しいので、採用は諦めたほうがいいのか?いや、諦めるのはまだ早い。今回は「20代若手採用のヒント」を学ぶべく、個人がプログラミングやアプリ開発を学ぶオンラインスクール「TechAcademy」を運営されているキラメックス株式会社・田上敏光氏にIT人材の採用動向と20代若手の人材動向を伺った。
エンジニア採用は激戦区 “IT人材の採用はIT業界だけにあらず”
ーーーーIT人材の雇用状況について教えて頂けますか?
IT業界では「人工知能」「ビッグデータ」「IoT(Internet of Things)」「ブロックチェーン」といった先端技術が、今後大きな影響力をもつ技術として注目を集めていますね。
経済産業省が発表した、IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果によると、2020年に36.9万人、2030年には78.9万人のIT人材が不足すると予測していますので、圧倒的に人材不足が想定される市場環境となっています。
さらに現在のIT産業従事者は約 90 万人、現時点でも約17 万人の人材不足があると言われてます。IT産業従事者は、2019年をピークに減少すると予想されており、IT先端技術による注目の高まりがある中でIT人材の不足環境は加速している状況です。
ーーーーIT企業から見ると、採用難易度も上がり人材確保がより難しくということですね?
2017年12月の転職求人倍率(リクルートキャリア)でもわかるように有効求人倍率は月を追うごとに高まっています。特に「インターネット専門職(Webエンジニア含む) 6.45倍」「組込・制御ソフトウエア開発エンジニア 5.00倍」と「全職種平均1.92倍」と比べると非常に高い数値となります。つまり、企業側からすると非常に採用難易度が高いことを指します。
さらに今後は、従来のIT業界だけでなく、製造業や金融、農業などいわゆる非IT業界におけるIT人材の採用はより加速をしていくと思います。より採用競合が増えていくことが予想されますね。
実際に「IoT」「Fintech」「仮想通貨」「ブロックチェーン」「VR」「機械学習」などの最先端のテクノロジーが日に日に我々の生活にとって身近になっていく中で、ITを活用するフィールドが拡大していくとも考えています。
採用担当者は、過去の成功体験だけでは解決できず、企業毎に採用手法や人材要件の整理、転職者への訴求ポイントを日々、実行と検証を繰り返しながら精度を高めていかなければならないフェーズに入ってきていると思います。
多様化する採用手法と人事担当の課題
ーーーーIT人材を採用したい人事担当者の課題とは?
エンジニアをはじめとするIT人材は売り手市場です。
応募母集団が形成しづらいため、人事担当者は応募経路を増やして、応募を増やそうとします。そのため、採用にかかる工数が増加し、さらに、経営観点からも「採用コストコントロール」が強く求められている。というお話をよくお聞きします。
従来の転職メディア・人材紹介に加え、リファラル採用・採用SNSの運用など新たな採用ルートが幾多にも広がり、人事担当者の負担は増加傾向にあるのではないでしょうか。
さらに、IT人材の採用難易度の高さは、専門職ゆえに一般職務の採用よりもミスマッチが起こりやすいことも起因しています。そのため人事担当者は、実際の業務や自社の技術を理解した現場エンジニアを採用業務にどのように携わらせていくのかも重要になっています。とりわけ、IT人材採用において、人事と現場と経営層が採用するべき人物要件に対して、共通認識を持てていないケースはよくみられます。
人事担当者として、「全体最適かつ共通認識を持てる状況を作ること」「従業員に対して、いかに採用に触れる機会を作ること」は大切な戦略となっています。いかに、企業内での採用に対するエンゲージメントを高めるかが重要です。
そして国内労働人口減少やIT人材の不足が叫ばれる中で、今後の企業採用活動は、「採用すべき人材に対して適切にアプローチをすること」「採用した人材に辞められない適切な環境を作ること」の2つがセットになっていることがシンプルに重要なのではと考えています。
IT企業の動向は「開発経験者から未経験採用へシフトする若手IT人材採用」
ーーーー昨今のIT人材採用について企業の動向変化はありますでしょうか?
外部環境が変化する中で、IT企業の若手採用に対する考えに変化を感じることも増えてきました。
具体的には
- 経験者採用のみの採用活動は、機会損失の可能性がある
- 開発未経験者でもスキルレベルの高い人材が増えてきている
(実務経験はないけれども、既にポートフォリオ制作済、アプリリリース済みなど) - 文系大学出身の第2新卒エンジニア層も積極的に採用したい
- エンジニアスキル/ITスキルを高められる育成制度や研修を充実させることで成長できる環境を整えている 等
上記は、実際にIT企業様からのお聞きした声です。
企業の採用活動に対する考え方に変化が起きているように感じます。これまでは、開発経験があるエンジニアのみを採用してきた企業が、開発実務が未経験であったとしてもプログラミングスクールなどで学習した成長意欲の高いポテンシャル人材を積極的に採用するケースは非常に増えております。
IT人材の未経験者層やポテンシャル層の採用は段々と広がっていると実感をしています。しかしながら、企業側はそのポテンシャルを見極めることが難しいという新たな課題も出てきているとも感じています。
今回、この外部環境の変化による採用課題、新たに創出された採用課題を解決し、企業様の採用活動を加速させるサービスをリリースしています。
それが、若手IT人材採用支援サービス『TechAcademyキャリア』です。
プログラミングやアプリ開発、マーケてィングを学べるオンラインスクール。短期間で未経験からプロを育てるオンラインブートキャンプ。受講者は現役エンジニアのサポートと独自の学習システムで短期間で成長することができます。
サイトURL https://techacademy.jp/
オンラインスクール「TechAcademy」受講生へのダイレクトリクルーティングサービスが誕生!
ーーーーでは、TechAcademyキャリアについて教えて頂いてよろしいでしょうか
『TechAcademyキャリア』はプログラミングやアプリ開発を学べるオンラインスクール『TechAcademy』の受講生限定の転職サービスです。TechAcademyを通してITスキルを習得したユーザーを、経歴やプロフィールだけではなく、ポテンシャルを見極めることが難しいという新たな課題に対して学習したスキルセット・学習姿勢などからも判断し、企業様よりスカウトすることが可能な成果報酬型ダイレクトリクルーティングサービスです。
TechAcademyの学習期間で「ここまで、アウトプットができるようになった」という成長やIT業界に転職したい理由づけなど、思考や姿勢を可視化できるように工夫をしています。
登録ユーザーの60%以上が20代の若手層となっており、プログラミング・Webデザイン・Webディレクション・WebマーケティングをはじめとしたITスキルを身に付けた成長意欲の高いIT人材が、TechAcademyキャリアのデータベースにご登録を頂いております。登録ユーザーの70%はTechAcademyキャリアのみに登録をしているため、スカウトメール後の返信率が高いことも特徴です。
優秀な第2新卒層のキャリアチェンジや開発経験のあるエンジニアがスキルアップを目指しTechAcademyを受講し、TechAcademyキャリアで転職をしていく事例を多く生み出しています。ポテンシャル層から開発経験者層まで、開発職種からビジネス職種までIT業界で活躍をしたいと考える多くの転職層がいますので、企業の成長に合わせて採用ターゲットを柔軟に変更することも可能です。
現在は、企業がスカウト配信できるだけでなく、双方向性のコミュニケーションの場ともなっております。転職希望者は、企業側の求人情報を閲覧できる様にし、職種、勤務地、プログラミング言語、ツール等の情報から、求人を検索し応募することが可能となりました。
さらに、2018年1月より興味をもった求人情報に対して押すことができる「興味がある」ボタンも追加されました。転職希望者が「興味がある」ボタンを押すと、企業側にも通知される仕組みとなっており、企業は自社に興味を持った人材に対しメッセージが送信できるようになり、会社説明や面談の案内を行うことが可能となります。
また、基本的な機能として、スカウト文面のアドバイスやスカウト対象者の抽出支援、求人情報の作成代行など、追加工数なくサービス利用できる様にしています。
最後に、成果報酬型のダイレクトリクルーティングサービスでありながら企業様の採用ターゲットに会う人材は直接ご紹介もさせていただいたり、転職者側ではキャリアカウンセラーへ相談や応募書類の添削ができる体制を整えています。人材紹介とスカウトサービスのハイブリッド型サービスとして、企業様の採用活動をご支援します。
また先程、今後の企業採用活動は、「採用した人材に辞められない適切な環境を作ること」も重要とお話をしました。IT業界へ転職を考える方のご希望をお聞きしていると、成長や育成環境を大切にする方が多いのが特徴です。TechAcademyでは、入社後の人材育成にやスキルアップにお困りの企業様につきましてはTechAcademy法人向けIT研修を通してスキルアップの場も法人契約につき、ご提供をさせて頂いております。
日々、機能を追加をし、企業様の採用活動が円滑になる様にブラッシュアップをしていますので、ご期待ください。
ーーーー今後のご自身の目標について教えてください
はい。サービスを通して「個の選択肢、可能性を広げること」を実現したいと考えています。
もう少し分解をすると「人と社会、人と仕事が豊かに結びつく社会(環境)づくり」「ビジネスパーソンの生産性改善/成長支援できること」をしていきたいですね。
弊社では、「自己実現の数を増やすことで、必ずこの世の中が豊かになる」という考えを持っています。
自己成長を実現したい人や自身の成長に挑戦したい人と企業、お互いが求めるもののミスマッチを無くし、相思相愛になれる社会にしたいです。一人ひとりと企業のいい結びつきこそが、働きやすい社会を創出するとも思っています。
この数年はIT人材の不足が予想されています。この大きな社会的な課題を自社のサービスを通して解決をしていきたいと思っています。
◆若手IT人材採用を実現する『TechAcademyキャリア』概要はコチラ
(HRog編集部)