【新卒MVP特集#08】目的を達成するために成長し続ける|ビースタイル・宮田翔氏

株式会社ビースタイル
テクノロジー&マーケティング部 しゅふJOBパート:ネットマーケティングユニット
マネージャー
宮田 翔氏
みやた・しょう/2018年に慶應義塾大学を卒業後、ビースタイルへ入社。学業では常に全国2桁台の成績を記録するも、人間関係に苦労した過去から周囲の顔色を見て空気を読む学生生活を送ったが、大学時代に文字通り「就活で人生を変える」。大学3年の冬に始めたビースタイルのインターンでロールモデルとなる上司と出会い、メガベンチャーや大手コンサル会社の内定を辞退して入社を決める。入社直後の3ヶ月で目標達成率165%を記録し、全社MVPに輝く。現在は2年目にして6名のメンバーを率いる会社史上最年少のマネージャー。

人材業界の新卒MVP特集

新卒MVP。長い社会人人生でたった一度しか挑戦することができない尊い称号だ。数多くのライバルである同期を抑え、一番活躍した新卒社員のみが獲得できる新卒MVP。今回の特集では人材業界各社で活躍する新卒MVP社員にスポットをあて、活躍の秘訣を紐解いていく。

今回は株式会社ビースタイルでマーケターを務める宮田 翔氏にインタビューを行った。入社後1年で146本のマーケティング施策を実行、圧倒的スピードで改善を行い事業の売上増に大きく貢献した宮田氏の活躍の秘訣は何なのだろうか。

「どん底」を経験した学生時代

ビースタイルでは2018年から新卒採用において、新卒ながら優秀な人材に対して中途採用社員と同程度の待遇でオファーする「新卒キャリア採用」をはじめている。今回取材した宮田氏は、ビースタイル初の新卒キャリア採用枠で入社した社員だ。

入社後は主婦向けパート求人をメインに扱う「しゅふJOBパート」のマーケティング担当へ。「求職者の応募数を増やし、売上を最大化させる」というミッションを達成するために1年間で146本という驚異的な数の施策をリリース、事業部売上昨対比180%成長に大きく貢献。見事新卒MVPに輝いた。

そして2年目となる2019年の4月に最年少でサブマネージャー、2020年1月に最年少でマネージャー就任という輝かしい経歴を持つ宮田氏だが、大学当時について話を聞くと彼は「人生のどん底を経験した」と語ってくれた。

「子どものときから勉強やピアノなど様々なことに挑戦してきましたが、ずば抜けてこれが得意と言えるものがなく、自分の強みを見失っている時期がありました。高校時代は『どの領域でも80点以上は取れるが、100点満点は取れない』ということにコンプレックスを抱えて日々を過ごしていましたね」

「そんな思いがあったからこそ、大学時代は何をすれば自分は勝てるのかという視点で常に行動していたように思います。サークルや学生団体などにも所属していたのですが、みんなで協力して目標を達成しようと考えるのではなく、どうやったら目の前の相手より優位に立てるのか考えていました。次第に周囲から人が消えていき、2年以上業務連絡以外で誰とも話さない時期がありました」

周囲との関わりが減り徐々に無気力に過ごすようになっていった結果、大学2年生のときには留年も経験したという宮田氏。そこからどう気持ちを持ち直したのだろうか。

「ある時ふと、これ以上の人生のどん底はないと気づいたんです。そうしたらあとは上がるだけだなと。なので現状から目を背けず、どんなにみじめでも改善を続けてどん底から這い上がろうと決心しました」

どん底から這い上がり「就活で人生を変えよう」と決意した宮田氏は、その後インターンや学生団体などに精力的に取り組んだという。その中で学んだことは、組織や目の前の相手によって柔軟に対応を変えることの大切さだった。

「世間で評価されている人がなぜ評価されているのか観察したところ、その会社・組織におけるビジョン、ミッションに対して適切に行動していて、かつ周りの人に好かれているからだと気づきました。今まではその人自身のスキルが高く、仕事で大きな成果を残しているからだと思っていたのですが、それは一部分にすぎないなと学べたのは大きかったですね」

その気づきをきっかけに「組織全体が何を達成したいかにフォーカスする」「目の前の相手の反応をきちんと見て、適切な策を提示する」ようになっていったという。

就活で人生が変わった

大学時代に挫折を経験しながらも、自己変革することで這い上がった宮田氏は「そして実際に就活から人生は変わりました」と話す。

「もともと論理的思考や数値分析は学生レベルでは得意でしたし、大学時代の経験によって目的思考やコミュニケーション能力、諦めない心が身についていたので、グループディスカッションや面接で評価していただけることが多かったです。メガベンチャーや大手コンサルなどを中心に、何社か内定を獲得しました」

そんな宮田氏がビースタイルと出会ったのは大学3年の冬。そこからインターン生として同社で働きながらも「当時は全く入社する気がなかった」という彼が最終的にビースタイルへ入社を決めた理由は、ロールモデルとなる上司に出会えたからだった。

「当時はビースタイルとは別の会社からの内定をもらっていたので、そこに就職する予定でした。就活終了後もインターンを続けていたのですが、大学4年の10月頃に当時いた人事部から現在所属しているマーケティング部に異動し、そこで当時の上司と出会いました」

「その人は言動や行動、善悪の判断やビジョンが一切ぶれない人で、価値観や行動指針からぶれずに行動し続ける姿がとても魅力的に感じました。ロールモデルとしてこの人の良さを吸収したいと思い始めたタイミングで、当時存在しなかった新卒キャリア採用枠での入社条件をご提示いただいたこともあり、最終的にビースタイルに入社することを決めました」

結果が出るまでひたすら学び続ける

新卒キャリア採用枠として活躍を期待されていた宮田氏は、入社当時から「結果を残さなければ」とプレッシャーを感じていた。

「当時プロジェクトは立ち上げ直後で、仕組みもコミュニケーションも問題だらけ。いつ部門が崩壊してもおかしくない状況でした。中途扱いの基準の条件で採用いただいたので、期待に応えるためにも絶対に成果をあげなければと思っていました」

「また、内定承諾していた企業を直前で辞退して迷惑をかけたうえに、初任給を減らしてビースタイルに入社したこともあり、自分の決断が正解だったと証明する責任も感じていました。勝手に危機感を感じながら働いていましたね」

そんなネガティブな状態から脱却するために、宮田氏は結果が出るまでひたすら学び、得た知識を使って改善を続けた。

「冗談のようですが、朝から晩まで本を読んで勉強し、グロービスの動画を見ながらご飯を作って食べ、土日は図書館に籠る生活を送りながら知識量を増やし、学んだ知識を会社で実践し続けていました。当時は知識を得るために、映画も旅行もゲームも娯楽系のyoutubeもその他の遊びも全部断っていました」

「やせ型なのに2か月でさらに6kg痩せ、人事の方に後日『日に日に痩せていって不安だった』と言われるくらいインプットとアウトプットを繰り返していました(笑)。そうする中で結果が出始めて、余裕が生まれて徐々にネガティブな状態から脱却できた気がします」

貪欲に知識を増やしていた結果、今ではアクセス解析や行動ログ分析、改善施策の企画・実行だけではなく、デザイン作成やコーディングなどもできるようになっていったという。

自分の生き方を常に問い続けられる大人でいたい

目的を達成するために成長し続ける宮田氏の今後の目標は何なのだろうか。

「自分の生き方を常に問い続けられる大人でいたいです。仕事として売上・利益を最大化するノウハウは磨き続けるものとして、顧客満足のためにストーリーや人間の情緒の揺らぎまで丁寧に設計できる人間になりたいですね」

「ちなみに今は、人間の本能的な感情の成り立ちやライフイベントへの向き合い方などに関する本やニュースに興味関心があります。それぞれの知識は、詳しい人から最新情報を聞いた方が正確なんですが、聞いた情報をもとに判断するときは自分自身の倫理観が重要だなと感じているからです」

「こうすると売上が上がりますよ、という戦術は世の中にあふれているけれど、サービスの世界観に合わなかったり、社会全体の倫理観に合わなかったりする戦術は、売上観点ではなく自分の意思で選択しないという責任があると考えています」

「世界全体でも単純な売上/利益至上主義から脱却しているなかで、自分がどう生きるべきか、自分の体や時間をどこに使い、どんなことをいつまでにすべきか、常に考え続ける大人でいようと考えています」

(HRog編集部)