【HRog決算解説】株式会社キャリアデザインセンターの2025年9月期第3四半期決算から見える人材業界の最新トレンドは？ | HRog

株式会社キャリアデザインセンターの2025年9月期第3四半期決算が発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすくまとめて分析・解説し、人材業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください！

キャリアデザインセンターの決算解説一覧はコチラ

一目でわかる！　キャリアデザインセンター決算情報のグラフィックまとめ

キャリアデザインセンターの今期決算について、売上高や純利益の増減率とその要因をグラフィックで一目でわかるようまとめました。

キャリアデザインセンターの今期決算について、全体的には売上高・利益ともに計画通りの着地となりました。会社の業績としては、売上高140億円（前年同期比5.0%増）、経常利益12.2億円（前年同期比11.3%増）と着実な成長を維持しています。

もう少し詳しく！　今期セグメント別の業績は？

キャリアデザインセンターの今期決算について、決算短信をもとにセグメント別の業績や業績予想について詳しくまとめました。

主要セグメント・サービスの業績について

メディア事業

Web求人広告「type」「女の転職type」などを展開する事業です。今期は同業他社の低価格販売が想定より長引き、計画を下回る結果となりました（決算説明資料,p.9）。

「エンジニア」領域が前年同期比8.5%減、「営業」領域が同5.5%減と落ち込む一方で、「女性」領域は同2.9%増と伸長しました。販売価格の上昇や女性エンジニアの取り込み、関西エリアの拡販を進めたものの、全体の受注件数が計画を下回りました。

売上高は44.4億円（前年同期比0.8%減）、コストコントロールにより経常利益は4.9億円（同6.7%増）となりました。

人材紹介事業（一般・ミドル領域）

前期に引き続き、「エンジニア」領域の採用基準が厳しくなっていることが影響しました。今期は、求職者登録の強化や接点数の増加を通じて歩留まり改善に取り組む一方、成約から入社までに時間を要する案件の増加により、一部の売上は第3四半期以降にずれ込む見通しです。

売上高は23.9億円（前年同期比5.3%減）、コストコントロールにより経常利益は3.0億円（同12.8%増）となりました。

新卒メディア事業

新卒者向けの就職イベント・情報誌を展開する事業です。今期は求人企業の採用人数縮小や個別セミナーのニーズ縮小が影響しました。

売上高は6.5億円（前年同期比4.9%減）、経常利益は2.3億円（同15.7%減）となりました。

新卒紹介事業

新卒者向けの登録型人材紹介サービスです。今期は就職活動の早期化に対応した施策を展開しました。

就職活動の早期化に伴って学生の登録数を増加させるとともに、求人案件の開拓を強化し、成約件数の増加を図りました。前年同期は赤字でしたが、今期は黒字転換を果たしています。

売上高は1.7億円（前年同期比25.1%増）、経常利益は0.01億円（前年実績▲0.48億円）となりました。

IT派遣事業（有期・無期雇用）

有期雇用派遣では、ITエンジニアの登録者獲得を強化するとともに、新規顧客の案件開拓と派遣スタッフに対する求人案件の提案数を増加させました。派遣スタッフに対するフォロー体制を強化したことで案件終了件数を抑制し、稼働人数は順調に増加しました。

無期雇用派遣では、採用決定したエンジニアが順調に稼働し、エンジニアの中途採用を当初より強化するとともに退職率も抑制に成功しました。

売上高は63.4億円（前年同期比15.1%増）、経常利益は1.8億円（同39.5%増）で増収増益となりました。

今期の業績予想について

2025年9月期通期の業績予想は据え置きで、売上高190億円（前年同期比+7.1%）、経常利益17.5億円（同+21.7%）を見込んでいます。

今期決算資料の注目トピックは？

主力のメディア事業を詳しく見てみると、エンジニアおよび営業領域は前期比で落ち込んでいるものの、「女の転職type」は前期比+2.9％と伸長。同サイト編集長の小林佳代子氏は、女性が長く幸せに働くために知っておきたいトピックスについて解説した書籍『働くわたしの仕事地図』を5月14日に出版しまし、2025年8月11日にはTBSラジオ「見事なお仕事」に出演するなど精力的な活動を続けています。