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【HRog決算解説】ディップ株式会社の2027年2月期第1四半期決算から見える人材業界の最新トレンドは?

ディップ株式会社の2027年2月期第1四半期決算が発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすくまとめて分析・解説し、人材業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください!

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一目でわかる! ディップ決算情報のグラフィックまとめ

ディップの今期決算について、売上高や純利益の増減率とその要因をグラフィックで一目でわかるようまとめました。

全社の業績としては、前期に実施したソリューション体制への移行による担当企業の引継ぎ業務増加の影響に加え、前4Qからの競争激化が続いたことにより、売上高は137.1億円(前年同期比13.1%減)となりました。

また、5月からの広告投資強化や「広告宣伝費ゼロプロジェクト」による応募数増加が見られたものの、先行投資の継続や新卒社員532名の入社に伴う人件費の増加が重なり、営業利益は8.1億円(同75.8%減)、経常利益は8.2億円(同75.2%減)、純利益は6.2億円(同72.8%減)となりました。

なお、5月からの広告投資強化とソリューション体制の効果が合わさり、6月より売上成長率が上向き、改善基調に転換しているとのことです。

もう少し詳しく! 今期セグメント別の業績は?

ディップの今期決算について、セグメント別の業績や業績予想について詳しくまとめました。

主要セグメント・サービスの業績について

出典元:決算説明資料(p.3)

人材サービス事業

人材サービス事業は、主に下記サービスを運営しているセグメントです。

メディア(求人広告)サービス
・アルバイト・パート求人情報サイト「バイトル」
・正社員・契約社員求人情報サイト「バイトルNEXT」
・専門職総合求人サイト「バイトルPRO」
・総合求人情報サイト「はたらこねっと」

他サービス
・スポットバイトサービス「スポットバイトル」

人材紹介サービス
・医療専門職向けサービス「ナースではたらこ」
・介護職向け「介護ではたらこ」

メディア(求人広告)サービスでは、契約社数の減少幅は前4Q並みとなり、顧客獲得は回復傾向にあります。一方で、大口企業や人材企業を中心に1契約あたりの単価が低下し、1契約あたりの単価は前年同期比で9.6%低下しました(決算説明資料, p.6)。

また、バイトルの掲載案件数(月次平均)は前年同期比18%増加し、過去最高水準に到達。下期より導入予定のCPC(クリック課金)課金によりさらに加速する見通しとなっています。CPCの導入に向けては、広告出稿に強くCPCのスキームを持つジーニー社と共同で開発を進め、年度内のリリースに向けて計画が順調に進捗しています(質疑応答集, p.1)。

さらに、スポットバイトルについては、スポットバイトル掲載企業のバイトル併売率が7割に拡大しており、バイトルをメインにスポットバイトルを体験バイトのように位置づけてセット販売を推進していく方針が順調に進捗しています(決算説明資料, p.12/決算説明会動画)。

その結果、人材サービス事業の売上高は120.6億円(前年同期比13.8%減)、セグメント利益は30.8億円(同38.2%減)となりました。

DX事業

DX事業は、中堅・中小企業に特化したSaaS型のDX商品「コボット」シリーズを提供しているセグメントです。

今期は、メディアサービスの契約社数減少に伴い、フロー商品の成長が鈍化しました。また、採用・人事業務効率化領域の「面接コボット」「採用ページコボット」「HRコボット」などの売上が減少しました。一方で、地図検索における表示順位向上を支援する「集客コボットfor MEO」の売上は順調に伸長し、ARR(年間経常収益)で12億円規模に成長しました。販促領域の売上は前年同期比43%増となっています(決算説明資料, p.7)。

その結果、DX事業の売上高は16.5億円(前年同期比7.6%減)、セグメント利益は8.4億円(同21.7%減)となりました。

今期の業績予想について

2027年2月期の通期業績予想は変更なく、売上高は535億〜576億円(前年比2.5%減〜5%増)、営業利益は50億〜100億円(同45.1%減〜9.7%増)のレンジで示されています(決算説明資料, p.20)。

通期計画レンジの中における第1四半期の営業利益8.1億円という結果については、「競合の広告出稿が想定より多く、5月より広告宣伝投資を積極的に行っている」とした上で、「今期通期予想レンジの中間よりは下限に近い方で考えていただければ」と説明しています(質疑応答集, p.2)。

今期決算資料の注目トピックは?

出典元:決算説明資料(p.10)

ディップは今期、ONODERA USER RUN社との提携を開始しました。特定技能外国人の人材紹介による採用支援サービスを拡充し、医療・介護や製造など採用難領域の事業拡大につなげる方針です。提携スキームとしては、ディップが顧客企業に求人掲載の提案を行いつつ、外国人材ニーズのある顧客企業をONODERA USER RUN社に紹介し、同社が外国人材の紹介を担う形となっています。

ソリューション体制への移行による業種別の専門営業体制を活かし、こうした採用難領域への提供価値をさらに高めていく方向性が見てとれます。

出典元:決算説明資料(p.18)

代理店事業では、競合の手数料水準を踏まえて代理店手数料を引き下げたことも影響し、売上高が減少しました。一方でディップは、代理店経由での販売力強化を進めながら、利益率の高い直販領域も強化し、両輪で事業を拡大していく方針を示しています(質疑応答集, p.1)。

この代理店事業の改革に向け、ディップは2026年6月1日付で織田章裕氏を特別顧問に迎えました。織田氏はリクルート社で29年間人材領域に従事した後、求人広告代理店大手のアドバ社で副社長・社長を歴任した人物です。代理店事業の改革・強化に加え、次期役員候補の育成やマネジメント力向上に向けた育成戦略の策定も担う予定となっています(決算説明会動画)。

まとめ~人材業界の最新トレンドは?~

ディップの2027年2月期第1四半期決算は、前期から続くソリューション体制への移行に伴う影響に加え、競争環境の激化も重なり、減収減益となりました。一方で、5月以降の広告投資強化やソリューション体制の効果により6月から売上成長率は改善基調へ転換しており、契約社数の回復や掲載案件数の過去最高更新など、業績回復に向けた前向きな変化も見られます。通期業績予想は据え置かれていますが、レンジの下限寄りで推移する可能性を示しており、今後の回復ペースが注目されます。

また、中長期的な成長に向けた施策も着実に進んでいます。CPC課金の導入準備やスポットバイトルとのセット販売強化に加え、外国人材紹介サービスの拡充、代理店事業の改革など、既存事業の強化に向けた取り組みを推進しています。これらの取り組みが今後どのように業績へ反映されるのか、今後の進捗が引き続き注目されます。

HRog編集部では、引き続きディップの決算情報を四半期ごとに追っていきます!

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【参考URL】
2027年2月期 第1四半期決算短信
2027年2月期第1四半期 決算説明資料
2027年2月期第1四半期 決算発表 質疑応答 要旨
2027年2月期第1四半期決算説明会動画