株式会社マイナビは、2026年卒採用の内定状況と2027年卒採用の見通しをまとめた「2026年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」の結果を発表した。

調査結果は以下の通り。

26年卒採用充足率は69.7%で過去最低を更新

26年卒の採用充足率（内定者数/募集人数）は69.7%（前年比0.3pt減）となり、4年連続で減少した。現行の採用スケジュールが導入された2017年卒以降、同時期の調査と比較して過去最低の結果となった。

27年卒向けの採用予定数については、「今年度並み」（74.5%）と回答した企業が最も多かった。増加率で見ると、「増やす」と回答した企業は前年比4.0pt減少し、「今年度並み」は1.9pt増加、「減らす」は0.9pt増加となった。

人手不足が続く中で企業の採用意欲は依然として高いものの、採用充足率の低下を背景に、採用予定数を増やさず現状維持または減少させる企業が増え始めている。

上場企業の約1割が「就職ファストパス」を実施

内定辞退学生等が将来中途採用を受ける際に選考を一部免除する「就職ファストパス」について、全体では5.2%の企業が実施していた。上場企業では9.8%と約1割に達し、前年比9.3ptの大幅増となった。「実施を検討している」と合わせると、2割を超える上場企業が前向きな姿勢を示している。

AI業務代替への影響は2割の企業が「今後影響ありそう」

自社の業務がAIで効率化・代替される可能性について、新卒採用数への影響を尋ねたところ、「現時点では影響はないが、今後はわからない」が57.7%で最多となった。「現時点では影響はないが、今後は影響がありそう」と回答した企業は20.8%に上った。

業界別では建設業で「影響はまったくない」との回答が25.9%と最も多く、商社が23.9%、サービス・インフラが22.6%と続いた。現場作業中心の業務特性や顧客支援のAI代替の難しさが要因となっている。

詳細結果はこちら

採用活動の効率化やデジタル化が進む中で、「就職ファストパス」導入企業が増えるなど、企業の採用スタンスにも変化が見え始めています。限られた採用機会をどう活かすかが、これからの成長の分かれ道になりそうですね！

【参考URL】「2026年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」を発表