新型コロナウイルスの影響により、オンライン面接を取り入れる企業が増えてきた。しかし、コミュニケーションのラグなどにおいて、Web面接に難しさを感じている採用担当者も多い。
パーソルキャリア株式会社調査は、同社が運営する転職サービス「doda」において、求職者と採用担当者双方に対するWeb面接の実態調査を行った。
調査結果は以下の通り。
Web面接を経験したことがある転職希望者にWeb面接の良かった点を尋ねたところ、「交通費がかからない」が63.2%と最も多く、次いで「スケジュール調整がしやすい」が56.3%という結果となった。
手元にメモを用意できる安心感などもあり、対面での面接に比べてWeb面接の方が参加者にとってはハードルが低いようだ。
採用担当者にWeb面接の良かった点を尋ねたところ、「感染症対策になる」が72.5%と最も多く、次いで「地方在住者など転職希望者の間口を拡大できる」が70.0%、「日程調整がしやすい」が67.8%と続いた。
Web面接で困ったこと・デメリットと感じている点について尋ねたところ、転職希望者・採用担当者ともに「表情や雰囲気が分かりづらい、伝えづらい」という意見が挙がった。「特にない」と回答した採用担当者は全体の2%だった。
また、Web面接で転職希望者と意思疎通を円滑に行うために心がけていることを尋ねたところ、「周囲の音が入らない場所で実施するようにしている」が81.1%で最多であった。次いで「通信環境に問題がないか確認する」が56.9%、「話すスピードや声の大きさ、話し方に気を付ける」が56.8%と続いた。
オンラインならではの課題がある中で、ほとんどの企業が通信環境やコミュニケーションなどの面で対策を行っているようだ。
新型コロナウイルスはいまだ収束の目途が立っておらず、オンラインでの採用活動が今後も求められる。対面・非対面の面接の特徴を把握し、Web面接であれば求職者とのコミュニケーションを円滑に進める工夫が必要だろう。
グラフ①
調査期間:2021年8月19日~8月23日
調査方法:インターネット調査
調査対象:22歳~59歳の正社員の男女
有効回答数:15,000件
グラフ②・③
調査期間: 2021年9月7日~9月13日
調査方法:インターネット調査
調査対象: パーソルキャリアと取引や商談などの経験のある企業等の採用・面接官経験者
有効回答数: 1836件