9月のITフリーランス案件倍率は過去最大の12.13倍、ギークス株式会社レポート

ギークス株式会社は、案件数と案件を探すITフリーランスの人数から算出した「案件倍率」をまとめた、「ITフリーランス案件倍率レポート」を発表した。「ITフリーランス案件倍率レポート」とは、同社が運営する案件検索サイト「geechs job(ギークスジョブ)」に掲載されている案件数と案件を探すITフリーランスの人数から算出した「案件倍率」をまとめたものである。詳細は以下の通り。

2021年9月の案件倍率は過去最大の12.13倍

2021年7~9月の案件倍率について、7月は9.51倍、8月は10.96倍、9月は12.13倍と推移した。案件数を見ると、9月は前年比173%と案件数が大きく増加し、2020年1月以降最も案件数が多くなった。

7月以降は、これまでITフリーランスを活用したことがない企業からの案件が増加した。新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及したことにより、IT化に対応できる人材が必要になったことが理由として考えられる。案件の内訳としては、緊急事態宣言が解除された事を受けて、飲食関連やヘルスケア・フィットネス関連の案件が増加した。また、2021年7月から引き続き「JavaScript」・「PHP」のスキルを持つITフリーランスのニーズは高くなっている。

案件数は11月以降も増加する見込み

11月以降の案件数は増加する予想だ。例年、年末に向かうにつれて案件数が増える傾向にあり、今年も同様の傾向が予想される。巣ごもり需要の影響から、引き続きゲーム分野の案件が堅調に伸びることが見込まれるほか、直近では建築・不動産分野が新型コロナウイルスの影響から持ち直し、案件が増えているため今後も増加することが考えられる。

案件を探すフリーランスの数についても、年末から年明けにかけて増加する見込みだ。12月末で参画中のプロジェクトが一段落して次の案件を探したり、新年をきっかけに1月からITフリーランスに転身を検討する人が増えると予想されるため、企業側は人材確保の機会が見込めそうだ。

今回の調査から、飲食やヘルスケア・フィットネス関連など、様々な職種で案件が増加しており、IT人材が幅広く不足していることが伺える。今後も「売り手市場」が予想されるため、引き続き動向を注視したい。

調査概要

調査期間:2021年7月~2021年9月
調査対象:「geechs job(ギークスジョブ)」に登録しているITフリーランス

【参考記事】ITフリーランス市場における需給トレンドを表す「ギークス案件倍率レポート」 ~2021年9月の案件数が統計開始より最大数に、案件倍率は12.13倍~