近年、コロナ禍による経済的ダメージを受けて業績回復に向けた即戦力となる人材を確保しようと、人材サービスを利用する企業は増えている。一方で、人材サービスの数は増加傾向にあり、自社に適切なサービスを利用できていない企業も多い。
circus株式会社は事業会社の人事・採用担当者を対象に「人事の人材サービス検討手段」に関する調査を行った。
調査結果は以下の通り。
新しい人材サービスを利用して利用目的が達成されなかったなど「失敗した」経験がどれくらいあるか尋ねたところ、31.2%の人が「サービスに対して3割程度」と回答し最多となった。次に「サービスに対して5割程度」が25.0%と続き、失敗した経験のある割合を合計すると67.4%となった。また、人事課題が発生した際に適切なサービスを十分に検討できているか尋ねたところ、86.4%の人が「まったく比較検討できていない」、「もう少し比較検討したい」と回答した。
人材サービスを検討する際に感じる課題を尋ねたところ、38.3%の人が「価格が適正かわからない」と回答した。また、「十分な数のサービスを検討できていない」が36.9%、「他社の評判など客観的情報を取得したうえで検討できていない」が30.1%となり、サービス検討における情報量などに課題を持っていることが分かった。
インターネットで人材サービスを検索した際に感じる課題を尋ねたところ、50.5%の人が「大手のサービスばかりが見つかり、検索しても必要なサービスにヒットしないことが多い」と回答した。また、36.4%の人が「アフィリエイトサイトが多く、情報が信頼できないことが多い」と回答するなど、インターネットの情報に信頼を寄せていないことが分かった。
さらに、人材サービス事業者からのテレアポについて認識を尋ねたところ、46.5%の人が「ニーズがない時に電話が多く、断ることが多い」と回答し最多となった。次に、「ニーズがあっても”とりあえず断る”ことが多い」が35.1%、「テレアポが来る業者の中で最も多いのが“人材サービス事業者”からのテレアポだと感じる」が22.3%と続く。テレアポの回数そのものも多く、「とりあえず断る」と考える人事担当が多い結果となった。
今回の調査では、人材サービスを利用して失敗した経験のある人事担当が多いことが分かった。利用検討時に得られる情報の質や量が足りていないことが考えられるため、人材サービスを提供している企業は、情報の出し方を改善する必要があるだろう。
調査期間:2022年3月17日(木)〜2022年3月18日(金)
調査方法:インターネット調査
調査人数:1,012人
調査対象:事業会社の人事/採用担当者
モニター提供元:ゼネラルリサーチ