最低賃金の引き上げに賛成する企業は65.3%、株式会社プレシャスパートナーズ調査

各都道府県で2022年10月1日以降、最低賃金の引き上げが順次実施される。厚生労働省が発表した「令和4年度地域別最低賃金改定状況」では、物価高騰の影響を受け引き上げ幅が30~33円となり過去最高となった。

株式会社プレシャスパートナーズは、アルバイト・パート採用を行う企業を対象に「最低賃金の引き上げに関する実態調査」を実施した。

調査結果は以下の通り。

65.3%の企業が最低賃金の引き上げに賛成

最低賃金の引き上げに賛成するか尋ねたところ、65.3%の企業が「賛成」と回答し、「反対」と回答した企業は34.7%であった。

また物価高騰の対策として最低賃金の引き上げが必要と思うか尋ねたところ、69.5%の企業が「必要だと思う」と回答した。同社が昨年に実施した同調査で最低賃金の引き上げに賛成する企業は33.8%であったことから、今年度は物価高騰を受けて最低賃金の引き上げに理解を示す企業が増えていると分かる。

一方で最低賃金の引き上げが経営に影響するかどうか尋ねたところ、78.4%の企業が「影響がある」または「とても影響がある」と回答した。昨年に続き引き上げ幅が過去最大となることから、多くの企業が影響を受けるだろう。

最低賃金引き上げの対応策は「サービス価格の見直し」が75.7%

最低賃金の引き上げが経営に影響すると回答した企業に対し対応策を尋ねたところ、75.7%の企業が「サービス価格の見直し、値上げをする」と回答し最多となった。次に「非正規の残業・シフトを削減する」が24.3%、「正社員の残業時間を削減する」が16.2%と続いた。

年末に向けアルバイト・パートの採用を行う企業は82.6%

年末の人員確保に向けてアルバイト・パートの採用を行うか尋ねたところ、82.6%の企業が「行う予定」または「すでに採用活動を終えた」と回答した。

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今回の調査では、昨年から続く物価の高騰から最低賃金引き上げの必要性を認識する企業が増えていると分かった。一方で経営に影響する企業が多いことから、サービス価格の見直しや値上げを行う企業が増えていくだろう。

調査概要

調査名:最低賃金の引き上げに関する実態調査
調査期間:2022年7月19日~2022年9月8日
調査機関:株式会社プレシャスパートナーズ調査
調査方法:インターネット調査
調査対象:アルバイト・パート採用を行っている企業
有効回答数:236社

【参考記事】物価高騰への対策に約7割が最低賃金の引き上げが「必要だと思う」と回答/最低賃金の引き上げには65.3%が「賛成」、34.7%が「反対」