ChatGPTを利用した選考書類でも採用意欲は「変わらない」75.5%、株式会社ワークポート調査

2022年11月にAIチャットサービス「ChatGPT」が公開されてから、ChatGPTを活用したエントリーシートや履歴書の自動作成ツールなどがすでに多くリリースされている。また、株式会社ワークポートが4月に実施した「ChatGPTの利用に関する実態調査」では、ビジネスパーソンの43.8%がChatGPTを利用しており、そのうち31.0%が「転職活動のための利用」と回答するなど転職活動にも積極的に利用されていることが分かった。

株式会社ワークポートは、全国の企業の人事担当者139人を対象に「転職活動におけるChatGPT利用の印象」についてアンケート調査を行った。

調査結果は以下の通り。

75.5%の人事担当者がChatGPTを利用した選考書類でも採用意欲「変わらない」と回答

もし候補者がChatGPTを使って選考書類を作成していた場合、採用意欲に影響はあるかを尋ねたところ、75.5%の人事担当者が「変わらない」と回答した。人事担当者の多くは求職者が転職活動にChatGPTを利用することに抵抗がないことが分かった。

採用意欲が変わらない理由、「面接が一番の判断基準となるため」

ChatGPTを利用した選考書類でも採用意欲が変わらないと回答した人事担当者に、なぜ採用意欲に影響がないのか尋ねたところ、「面接が一番の判断基準となるため」、「あくまで人物を評価するため」など応募書類より面接を重要視するという意見が多くみられた。対して採用意欲が下がると回答した理由としては、「文章構成力や思考力がないと取れるから」や「本気度が理解しがたいため」などが挙げられた。

ChatGPT転職利用、71.0%が禁止する予定は「なし」

採用意欲が下がると答えた人事担当者に、選考過程において候補者のChatGPT利用を禁止する予定はあるか尋ねたところ、71.0%が「禁止しない」、29.0%が「禁止を検討する」と回答した。また別の設問では、36.7%の人事担当者が、そもそもChatGPTを利用した選考書類を「見分けることができない」と回答しており、禁止にしても見抜くことができないため無意味であると考える人事担当者も一定数いると考えられる。

詳細結果はコチラ

今回の調査で、転職活動において候補者がChatGPTを利用することに関して、人事担当者の多くはあまり抵抗感がないことが分かった。AIを活用して転職活動をする人は今後ますます増えていくと予測される。それに伴い企業の選考方法が変化していくのか、今後の動きに注目だ。

調査概要

調査内容 :転職活動におけるChatGPT利用の印象について
調査機関 :株式会社ワークポート
調査対象 :同社を利用している全国の企業の人事担当者
有効回答 :139人
調査期間 :2023年5月9日~2023年5月16日
調査方法 :インターネット調査

【参考URL】【調査報告】選考結果を左右する? 企業から見た「転職活動におけるChatGPT利用の印象」について 75.5%がChatGPTを利用した選考書類でも採用意欲は「変わらない」と回答 面接を重視する傾向