近年、コロナ禍でのリモートワークの拡大をきっかけに多くの企業でデジタル化が加速している。人事領域でも、業務効率削減や生産性向上を目的に、勤怠管理システムや採用管理ツールなどの人事系システムの導入が進んでいる。しかし、多種多様な人事系システムの導入により、コスト面やシステム間におけるデータ連携などに課題感を感じる人事担当者が増えている。
jinjer株式会社は、同社が運営するクラウド型人事労務システム「ジンジャー」において、人事担当者を対象に人事系システムの利用状況に関する調査を行った。
調査結果は以下の通り。
現在使用している人事系システムの総数を質問したところ、「2〜3個」が23.6%で最多であった。次いで「把握していない」が20.8%、「4~5個」が21.0%と続く。2個以上利用していると回答した人事担当者は69.3%にのぼり、多くの企業で人事系システムを複数利用していると分かった。
人事系システムを利用していると回答した人事担当者にどんなシステムを使っているか尋ねたところ、「退勤管理システム」が46%で最多であった。次いで「給与計算システム」が42%、「人事管理システム(従業員情報の集約・蓄積)」が36%と続く。
人事系システムを2個以上複数利用していると回答した人事担当者に、複数利用する中で課題を感じているか尋ねたところ、77.4%が課題が「かなりある」または「ややある」と回答した。
「かなりある」「ややある」と回答した人事担当者に、どのような課題を感じているか尋ねたところ、「コストの増加」が50.7%で最多であった。次いで「セキュリティへの不安」が40.1%、「他のシステムとのデータ連携に時間・手間がかかる」が39.1%と続く。
人事系システムを利用する上で、同一ベンダー、同一データベースにしたほうが良いと思うか尋ねたところ、72.5%の人事担当者が「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答した。
「非常にそう思う」「ややそう思う」と回答した人事担当者に、理由を尋ねたところ、「データ活用がしやすいから」が48.1%で最多であった。次いで「他システムとのデータ連携の時間・手間が削減できるから」が44.4%、「コスト削減に繋がるから」が40.3%と続く。
詳細結果はコチラ
人的資本開示が推進される中、人材データの活用を通じて社内の人事制度改革をおこなう企業が増えている。複数利用している人事系システムを同一データベースにすることで効率化を図り、人事系システムをより活用していきたいと考える人事担当者が多いと推測される。
調査概要:人事系システムの利用状況に関するアンケート
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年7月14日〜同年7月16日
調査対象:人事業務に携わる担当者 571名