社会人の副業意向は過去最多の51.7% 、パーソルイノベーション株式会社調査

副業人材マッチングサービス「lotsful」を運営するパーソルイノベーション株式会社は20~40歳代の会社員を対象に副業に関する定点調査を実施した。

調査結果は以下の通り。

直近の副業経験者は、2023年5月に落ち込んだものの再び前年同月の水準まで回復

直近半年間で副業を実施したかを尋ねたところ、前回調査から+1.9ptの38.5%が「実施した」と回答した。2023年5月の調査では落ち込んだものの、再び前年同月の水準まで回復している。

男女年代別で前回の調査結果と比較してみると、男女ともに20代は増加しており、男性では20.6%から21.7%へ、女性は20.6%から26.7%へと副業経験者比率が伸長した。一方で、男女ともに40代の副業経験者は減少しており、40代男性は前回の16.3%から10.0%へ、女性は9.4%から8.8%へと減少している。

今後の副業意向は、2022年5月の調査開始から過去最多

今後半年の間での副業意向を尋ねたところ、51.7%が「実施するつもりだ」と回答した。調査を開始した2022年5月から2023年11月まででもっとも多い結果となった。

男女年代別でみると、前回の調査と比べて、20代女性の副業意向が16.6%から22.0%へと大幅に増加した。一方で、男性40代は前回の調査と比べて16.0%から12.4%と大幅に減少している。

「副業しない理由」の推移に、副業容認企業の増加が垣間見える結果に

「直近半年間に副業を実施しなかった理由」の推移をみてみると、「本業が忙しい」の回答者が前年同月比(2022年11月比)で+6.3%増加していた。コロナが5類に移行した2023年5月以降に回答者の増加が顕著になっていることから、出社の再開などで本業のはたらき方に融通が利きづらくなった可能性が伺える。また、「所属企業が副業を禁止している」の回答者の比率は、前回調査の21.8%から16.7%へと減少。昨年の11月の調査結果と比べても3.3%減少しており、従業員の副業を認める企業が徐々に増えてきていることが垣間見える結果となった。

現在の会社の評価満足度が高いほど、副業を実施している結果に

所属している企業での人事考課/給与待遇(現年収)の満足度別に副業実施の有無を尋ねたところ、人事考課/給与待遇の評価の満足度が高いほど副業を実施していた。人事考課/給与待遇ともに、「満足している」場合、副業実施率は8割を超えた。一方で人事考課/給与待遇ともに「満足していない」場合、副業実施率は2割程度にとどまっている。

副業実施理由は、現在の会社の評価によって異なる

所属している企業での人事考課/給与待遇(現年収)の満足度別に副業の実施理由をみてみると、「周囲から誘われた」の回答は、人事考課/給与待遇ともに満足度が高ければ高いほど回答率が高くなっているた。同じく「現職でやりたいことができない」の回答も人事考課/給与待遇ともに「満足している」と回答した人の割合が他の満足度の選択よりも回答率が高くなっている。

詳細結果はコチラ

今回の調査では、副業をしたいと考える人が増加傾向にあることが分かった。また現在の会社での評価や待遇に満足している人ほど副業をしており、理由として「現職でやりたいことができない」の割合が他の満足度の選択者より多かったことから、収入に満足していてもやりがいや現職で積めない経験を求めて副業を始めるケースも多いことが伺える。今後の動向にも注目だ。

調査概要

調査手法 : インターネットリサーチ
Fastask(株式会社ジャストシステム提供)でアンケート調査を実施
調査地域 : 全国47都道府県
調査対象 : 全国の企業に勤める会社員 20~40歳代の男女
調査期間 : 2023年11月1日(水)~11月7日(火)
対象人数 : 656人

【参考URL】副業人材マッチングサービス『lotsful』、副業に関する定点調査(2023秋)