多様な働き方へ変化している近年、組織力を高める目的や生産性向上、人材の定着のためエンゲージメント向上に取り組む企業が増えている。
中途採用サービス『ミイダス』を運営するミイダス株式会社は、エンゲージメントサーベイに関する比較調査を実施した。この調査は、エンゲージメントサーベイを実施し発見した課題に対してアクションを起こした企業の経営者・役員104名と、アクションを起こしていない企業の経営者・役員100名を対象にアンケートを行ったものである。
調査結果は以下の通り。
エンゲージメントサーベイの結果を通して、会社として特にどのような課題が可視化されたか尋ねたところ、アクションを起こした企業・起こしていない企業いずれも「組織への満足度が低い」との回答が最多となった。次いで、アクションを起こしている企業は「個人の成長実感が低い」が31.7%、「組織からの承認実感が低い」「社内コミュニケーションに課題がある」が同率で28.8%と、個人に対する課題が挙げられた。一方でアクションを起こしていない企業の2位は「評価や報酬に対する納得度が低い」が24.0%、次いで「経営陣への満足度が低い」が23.0%という結果で、経営や制度への課題が挙げられた。
エンゲージメントサーベイの実施後、社員の生産性が上がったと感じるか尋ねたところ、アクションを起こしている企業は「非常にそう感じる」との回答が30.7%、「ややそう感じる」が46.2%だった。全体の約8割の企業が社員の生産性向上を実感している結果となった。一方でアクションを起こしていない企業は、「あまりそう感じない」が49%で最多となった。
また、会社の業績について過去1年間の変化を尋ねたところ、アクションを起こしている企業は「向上した」との回答が26%、「やや向上した」が49%となった。社員の生産性向上に続き、全体の約8割の企業が会社の業績が向上を実感する結果となった。アクションを起こしていない企業は「変わらない」が最多の39%となった結果から、アクションを起こした企業との成長の差が明確に伺える。
アクションを起こしている企業を対象に、可視化された課題に対してどのようなアクションを起こしたか尋ねたところ、「企業理念やビジョンの浸透を促した」が54.8%で最多となった。次いで「従業員同士のコミュニケーションの機会を設けた/増やした」が47.3%、「研修や人材の育成を強化した」が43.0%と続く。エンゲージメントサーベイで可視化された課題に対して、オンボーディングの強化で対応する企業が多いことが分かった。
詳細結果はコチラからダウンロードできる。
今回の調査結果から、具体的なアクションを起こした企業の方が生産性が向上し、企業の成長につながっていることが分かった。企業成長や組織強化のためにエンゲージメントサーベイを実施する企業は、それだけで終わるのではなく、可視化された課題に対して改善施策を実行していく必要があるだろう。
調査概要 : エンゲージメントサーベイ後に行動を起こした企業/起こしていない企業に関する実態調査
調査方法 : IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®」の企画によるインターネット調査
調査期間 : 2023年12月13日〜2023年12月18日
有効回答 : エンゲージメントサーベイを実施し、可視化された課題に対してアクションを起こしている企業の経営者・役員104名と、エンゲージメントサーベイを実施し、可視化された課題に対してアクションを起こしていない企業の経営者・役員100名