求人検索エンジン*「Indeed (インディード)」の日本法人であるIndeed Japan株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:高橋 信太郎、以下Indeed)は、就職氷河期世代を含む中高年層の仕事探しについての調査を行いました。 |
最終学歴の学校を卒業後に働いたことのある雇用形態を尋ねたところ、「契約社員・嘱託」「派遣社員」としての雇用経験率は、3世代の中で就職氷河期世代が最も高い結果となりました。
また、「非正規雇用」の経験率も、就職氷河期世代が42.7%で最も高い結果となりました。
最終学歴の学校を卒業後の転職回数を正規雇用・非正規雇用に分けて尋ねました※1。
一般的には、年齢を重ねるほど平均転職回数が増加すると考えられますが、非正規雇用としての平均転職回数は、バブル世代2.4回、就職氷河期世代2.6回、ゆとり世代1.6回と就職氷河期世代が最も多い結果でした。
なお、正規雇用としての平均転職回数は、バブル世代1.5回、就職氷河期世代1.4回、ゆとり世代0.7回と年代に応じた結果でした(図2)。
※1:正規雇用/非正規雇用の転職回数はそれぞれ、最終学歴の学校を卒業後に正規雇用経験のある人/非正規雇用経験のある人を対象に聴取
バブル世代、就職氷河期世代、ゆとり世代それぞれについて、仕事を取り巻く環境にどのようなイメージを持っているかを調査しました。その結果、「仕事を選べる」「昇進・キャリアアップがしやすい」「好きなことを仕事にできる」「様々なことにチャレンジできる」といった項目すべてで、就職氷河期世代はバブル世代・ゆとり世代よりもネガティブなイメージを持たれていることがわかりました(図3-1〜4)。
仕事探しにおいて、不遇な環境に置かれているとみることができる就職氷河期世代ですが、実際の転職活動においてどういった課題に直面しているのでしょうか。
転職氷河期世代のうち、3年以内に転職を考えている215名を対象に、転職(新しい仕事探し)における課題や不満を尋ねました。
その結果、「年齢や性別が理由で採用されない(採用されにくい)」と感じている人が最も多いことが明らかとなりました。
ついで、「やりたい仕事が見つからない/探し方がわからない」「どんな仕事が自分に合うのかわからない」といった、“自分のやりたいこと・合うことをみつける”ことに課題を見出している人が多く、ついで、「どのサービスを使って仕事を探せばいいかわからない」「自分の年代向けの仕事探しのサービスがない」といった“転職サービスの探し方”に関するものがあがりました(図4)。
就職氷河期世代の仕事探しの課題上位5位のうち、1位と5位には年代に関するものが入っていました。日本ではいわゆる「35歳転職限界説」として35歳以上の転職が難しいとされる風潮があります。前段で紹介した意識調査でも、就職氷河期世代の71.4%が実際に35歳以上は転職しにくいと感じていると答えました。
そのような状況の中、年代を指定した形で仕事探しをする人は増えているのでしょうか。
「ミドル」※2「シニア」※2「中高年」「40代」「50代」というワードで仕事検索が行われた数の推移を、2014年11月を起点に確認したところ、最も伸びたのは「ミドル」の仕事検索割合で、5年間で最大24.9倍 となりました(図5)。
また、「シニア」は最大4.6倍、「中高年」は」最大3.1倍、「40代」は最大2.1倍、「50代」は最大2.8倍と軒並み増加しており、過去5年間で就職氷河期世代やバブル世代において、年代を特定した形で仕事探しをする人が増えてきていることが読み取れます。
※2:「ミドル」「シニア」の検索に関しては「ミドルマネジメント」「シニアマネージャー」といった役職・タイトルに該当するようなワードでの検索数は少なく、年代を示すワードとしての検索が多い状況でした。
各検索ワードにおける直近1年間の複合検索ワードを確認したところ、いずれのワードも、「正社員」「アルバイト」といったワードと複合検索されることが多く、年代と雇用形態を指定して仕事を探す人が多いようです。
そのほか、「ミドル」では「事務」「製造」「販売」など職種を指定した検索が目立ちました。「シニア」では「60歳以上」や「英語」「ドライバー」「設備管理」といったワードと複合検索される割合が高く、定年以降にスキルを活かした再就職を検討している人が多いと考えられます。
「中高年」では、「¥3,000,000」「¥4,000,000」「¥6,000,000」といった年収額を指定した検索が目立ち、また、「40代」では「女性」や「未経験」というワードとの複合検索が多く見受けられました。40代から未経験職種に挑戦しようとする人も多いことが推測できます。
さらに「50代」では、「女性」に加え「40代」の複合ワードでは上位に出てこなかった「男性」というワードでの複合検索も目立ちました。
転職意向のある就職氷河期世代の、仕事探しに関する課題や不満には、年代に関するものが上位に上がっています。
就職氷河期世代とバブル世代・ゆとり世代に対する転職・仕事探しへの意識や実態調査の結果から、バブル世代(概ね50代前半)やゆとり世代(概ね20代半ば〜30代前半)に比べ、就職氷河期世代(概ね30代後半〜40代)は仕事を取り巻く環境についてネガティブなイメージを持たれていることが明らかになりました。
・調査主体 :Indeed Japan株式会社
・調査期間 :2019年12月26日(木)~2019年12月27日(金)
・調査対象 :高卒以上で現在学生ではない、24歳以上60歳以下の男女(全国)
・割付方法 :「ゆとり世代」「バブル世代」「就職氷河期世代」×男女別の合計6セルで均等割り付け(各セル412サンプル、合計2,472サンプル)
・調査方法 :インターネット調査
※本調査では、1987年〜1992年に最終学歴を卒業した方を「バブル世代」、1993年〜2004年に最終学歴を卒業した方を「就職氷河期世代」、2010年〜2018年に最終学歴を卒業した方を「ゆとり世代」と定義しています。
・調査主体 :Indeed Japan株式会社
・調査期間 :2014年11月~2019年10月
・調査対象ワード :ミドル、シニア、中高年、40代、50代
・調査方法 :日本においてIndeedで検索された各ワードの検索数を月毎で集計し、相対値として算出したもの。増加率推移は、各ワードの2014年11月の仕事検索数を1 とした各月の相対値を算出。年数経過に伴う、Indeed上での全体検索者数(母数)の増加分を考慮して集計している。