日本企業は新卒社員を採用して様々な部署を経験させてキャリア形成を行う「メンバーシップ型雇用」を主流としていたが、近年ではより専門性の高い人材を雇用する「ジョブ型雇用」が増加している。これはテクノロジーの進化とビジネスの高度化が進むにつれてますます加速すると考えられる。
今回エンワールド・ジャパン株式会社は「ジョブ型雇用」に関する意識調査を実施した。結果は以下の通り。
ジョブ型雇用の認知度について、「知っている」「聞いたことはある」と回答した人は91%であった。そして、ジョブ型雇用にメリットがあると思うか尋ねたところ、約7割の企業が「メリットがある」と回答した。中でも外資系企業は日系企業と比較すると15ポイント上回り、ジョブ型採用にメリットを感じている企業が多いことがわかった。
ジョブ型雇用のメリットとデメリットについて尋ねたところ、メリットでは「専門的なスキル・知識のある即戦力人材を採用できる」と回答した企業が75%であった。次いで「成果にコミットしてもらいやすい」回答が続き、外資系企業が日経企業を16ポイント上回る結果となった。成果主義の文化を持つ外資系企業と、成果のみで評価を行っていない日系企業の文化の違いが反映されていると考えられる。
一方デメリットでは「適性がないと判断したときに異動ができない」と回答した企業が最多であった。
結果詳細はコチラ
今回の結果を受け、同社は「今後ビジネスの進化やグローバル化が進むにつれて、企業がこの課題をどのように解決していくのか、また外資系企業と日系企業の異なる雇用慣行の中でジョブ型雇用の足並みが揃うのか、あるいは異なる形で発展していくのか非常に興味深い変化となることでしょう」とコメントしている。
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:274社
調査実施期間:2020年8月31日~9月2日
回答者所属企業:外資系企業 57%、日系企業 43%
【参考URL】グローバル企業における「ジョブ型雇用」意識調査