新型コロナウイルスの影響で、この2年で就職活動は大きく変化した。感染症対策のため、多くの企業が採用選考にオンラインを取り入れている。なかには選考過程の全てをオンラインで行っている企業もある。
タメニー株式会社は、2022年の採用に向けて就職活動を「している」または「終えた」と回答した学生を対象に「オンライン選考」に関するアンケート調査を実施した。調査結果は以下の通り。
就職活動においてオンラインの選考と対面形式の選考のどちらが多かったかを尋ねたところ、「全てオンラインだった」と回答した学生が15.4%であった。「オンラインが多かった」「オンラインと対面形式が半々くらいだった」「対面形式が多かった」と回答した学生を合わせると、89.0%はオンライン選考を経験していることになる。採用選考のオンライン化を進めている企業は増えているようだ。
オンライン選考を経験してどのようなイメージを持ったか尋ねたところ、「移動時間や交通費がかからず助かった」と回答した学生が48.5%であった。費用を心配する必要がなくなった分、学生たちの志望する企業の幅が広がっていると考えられる。次いで「コロナ禍でも安心して選考を受けることができた」が37.5%、「対面形式と変わりなくスムーズに進んだ」が32.1%と続き、ポジティブな意見が上位を占めている。特に若い世代は1人1台スマートフォンを持っているデジタルネイティブであるため、オンライン化にもスムーズに対応できたようだ。
また、オンライン就活を経験した学生からはオンラインならではのエピソードが挙がった。「回線の調子が悪い」「企業によって使用するウェビナーツールが異なり、操作方法が分からず接続できなかった」など、うまく接続できなかったトラブルが目立った。こういったトラブルを想定し、接続ができなかった場合の対応策を準備している企業も多くあった。
今後も緊急事態宣言の影響でオンライン選考が行われることが予想される。採用担当者はオンラインの特徴を活かしつつ、デメリットに対処して選考を進めていくべきだ。
調査方法:インターネット調査
調査対象:2022年の新卒採用に向けて「就職活動中」もしくは「就職活動を終えた」と回答した学生520人
集計期間:2021年6月23日~29日