
2025年3月1日には、26卒採用の広報活動が解禁されます。売り手市場が続き、初任給を引き上げる企業も増える昨今。実際のナビサイトの動向はどのようになっているのでしょうか。
今回は、フロッグが収集している求人媒体の掲載情報を活用し、新卒ナビサイトを分析したレポートをお届けします。都道府県別の調査もありますので、最新の傾向を示す参考資料としてぜひご活用ください!
全体動向

まずは、23卒のナビサイトから25卒のナビサイトで、求人数の変化を分析します。全体では、24卒で一度増加したものの、25卒では減少しております。25卒ではマイナビが28,800件、リクナビが13,281件で合計42,081件となりました。
マイナビは右肩上がりで増加していますが、リクナビでは24卒のみ5,000件ほど水準が高くなっています。

続いて、新卒ナビサイトでの月給を比較します。23卒から25卒にかけて順調に上昇しており、2年で4.02%(8,075円)増加し、25卒では208,882円となりました。

月給の価格帯ごとの求人件数を、それぞれが全体に占める割合で23卒と25卒を比較します。
23卒と25卒どちらも一番件数が多い価格帯は「200,000~209,999円」となりました。一方でこの2年間において、209,999円以下の割合が減少し、210,000円以上の割合が増加しています。物価の上昇や人手不足などの要因から、初任給を引き上げている様子が伺えました。
都道府県別動向
ここでは、新卒ナビサイトの求人を都道府県別に調査します。

まずは、23卒から25卒で増えた求人件数をランキングで見ていきます。1位には、「宮城県」が+644件でランクイン。続いて「東京都」が+446件、「青森県」が+362件、「埼玉県」が+264件、「茨城県」が+176件と続きました。関東地方以外では、東北地方から宮城県と青森県がランクインしています。

続いて、月給を23卒から25卒での増加額で比較すると、「新潟県」が+14,683円で1位となりました。次いで「島根県」が+12,901円、「岩手県」が+12,484円、「福井県」が+11,113円、「佐賀県」が+10,153円と続いています。
首都圏のランクインはなく、上位5位が全て地方のエリアとなっています。地方でも初任給の引き上げが進んでいるのではないでしょうか。

月給の増加額が1位となった新潟県と、給与水準の高い東京都の月給を、価格帯ごとの求人数割合で比較します。新潟県では「180,000~209,999円」がボリュームゾーンとなっており、東京都では「200,000~229,999円」がボリュームゾーンとなりました。東京都では300,000円以上などの高価格帯も求人が見られましたが、新潟県では低い価格帯に割合が寄っている様子がうかがえます。
まとめ
今回はフロッグが保有する求人データを活用し、新卒ナビサイトを都道府県ごとに分析調査しました。
求人件数の大幅な変化はないものの、月給は少しずつ上昇している様子がうかがえます。また都道府県別に見てみると、地方でも初任給の引き上げが行われていました。一方で東京都の水準とは差があることが分かりました。
求人ビッグデータを活用することで、より詳細に、よりリアルタイムに分析することが可能です。ぜひ今後の営業活動や採用活動にご活用ください。
対象期間 :2022年3月7日、2023年3月6日、2024年3月4日
対象媒体 :マイナビ2023,リクナビ2023,マイナビ2024,リクナビ2024,リクナビ2025,マイナビ2025
平均月給 :求人情報の給与項目内にある給与情報を数値に変換し、下限の金額を合算して平均値を算出した。
勤務地情報 :求人情報の勤務地情報を取得し集計をおこなった。1求人に対して2つ以上の勤務地都道府県が紐づいている場合、最初に記載されている都道府県を採用した。
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