「国策」に負けなし 外国人材の活用

外国人材の活用

リオオリンピックが閉幕し、いよいよ東京オリンピックが4年後に迫ってきました。それに合わせるように訪日外国人数も順調に伸びてきており、2020年に4,000万人の目標も現実味を帯びてきています。
一方で労働人口減少などによる人材不足を解決するために、「多様な働き手の参画」を目指した「外国人材の活用」も目標に掲げられています。

”国策に負けなし”の視点からも、大きなトピックとなっていきそうな外国人材の活用について、 オープンデータを見ながら考えていきたいと思います。

<目次>
・外国人材の労働状況
・外国人留学生の状況
・外国人採用の課題
・今後の外国人人材の活用

100万人目前の外国人材。国籍ではベトナムが急進。

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2015年10月末現在の外国人労働者の数は、はじめて90万人を超えました。
グラフからも分かるように 昨年対比で16%増と3年連続で増加し、増加のペースもあがってきています。

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国籍別では、中国国籍が多く全体の35%程を占めていますが増加率は年々下がってきていて、 構成比でも2012年には43.3%から10%近く割合を下げてきています。

内訳をみると、専門的・技術的分野の労働者数は増加して主に技能実習生が減少していることから、 中国国籍人材の高度化と、技能実習先としての相対的日本の魅力の低下が確認できます。

一方でベトナム国籍の人材は急速に伸ばしてきており、3.7万人(2013年)→ 11万人(2015年)とここ3年で 3倍近くに増加しており、構成比も10%を超えています。 中国とは逆に技能実習生が多くの割合を占めており、相対的な日本の労働条件の高さがうかがえます。

増加を続ける留学生

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外国人労働者だけでなく、留学生も増えています。 2015年で前年比13.2%増で初めて20万人を超えましたが、政府は2020年までに「留学生30万人計画」を策定しており、引き続き増えていくことが予想されます。

出所:平成27年度外国人留学生在籍状況調査結果
留学生30万人の骨子

外国人採用の課題

留学生の数が増える一方で、就業者として受け入れる体制には課題もあります。
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の”平成25年度私費外国人留学生生活実態調査”によると、私費留学生の65%が日本での就職を希望しています。

一方、同じくJASSOによる”外国人留学生進路状況・学位授与状況調査結果”によれば、実際の就職率は24.7%と、65%の希望に対して大きく下回っています。

就職にあたっての不安事項についてのアンケートでは、「職場で良い人間関係を作れるかどうか 」と「自分の日本語が通じるかどうか」という、働けるかどうかの不安が45%前後で最も大きいものでした。

一方で別のレポート※によると、東京大学留学生に対するアンケートにおいては「日本語力に対する不安」を超えて「就職の知識不足」が最も不安という結果となったということで、留学生、外国人労働者に対しての情報不足も指摘されています。

※「留学生活用社会」の創造

今後の外国人材の活用

政府が掲げている日本再興戦略2016によれば、外国人材の活用は大きく5つの施策が設けられています。 高度外国人の呼び込みや就職支援など、いままで以上に外国人材を活用するためのサービスが求められています。

・高度外国人材の呼び込み
・外国人留学生、海外学生の就職支援
・グローバル展開する企業への外国人従業員の受入れ促進
・在留管理の円滑化・迅速化
・生活環境の整備

参考:日本再興戦略2016

オリンピックも控え訪日外国人数も上昇を続けていく中、外国人材の活用は必須になっています。
法的な整備だけではなく、働く環境や就職情報流通の整備など、外国人材が活躍できる仕組みをつくることが人材業界に求められています。