【新入社員向け】求人広告営業のコツとは?分かりやすく解説!

はじめて求人広告営業に挑戦する新入社員の人の中には、慣れないテレアポや経営者へのヒアリングで、悩んでいる人も多いのではないでしょうか?

この記事では、特に求人広告の営業が仕事をスムーズに進める実用的なコツを紹介します。仕事で行き詰まりを感じたときや、営業研修のプログラムを企画する際の参考にしてみてください。

そもそも求人広告とは

業務のコツについて解説する前に、求人広告ビジネスの全体像を解説します。

求人広告とは、求職者の応募を増やしたい広告主(採用企業)が、広告元(求人広告会社)に対して料金を支払って求人サイトに掲載する広告ビジネス、またはその広告のことを指します。

求人媒体は求職者の属性ごとに「新卒向け」「中途向け」「アルバイト・パート向け」「社員向け」と分かれているため、営業の際には採用企業のターゲットに合わせて最適な求人媒体を提案する必要があります。

また、求人媒体はマネタイズの方法によって、下記に分類できます。

・掲載期間や広告枠のサイズによって金額が決まる「掲載課金型」
・求人広告経由で採用が決まったら料金が発生する「採用課金型」
・発生した応募に対して料金を払う「応募課金型」

それぞれメリット・デメリットがあるので、採用企業の採用希望人数や採用予算をヒアリングした上で、最適な媒体をおすすめしましょう。

求人広告営業の仕事内容

続いて、求人広告営業の主な仕事内容を解説します。

求人広告営業のおおまかな流れ

求人広告の新規営業は、おおまかに下記の流れで進みます。

①営業先のリストアップ
求人広告のニーズがありそうな企業(見込み顧客)のリストを作成します。リストを手にいれる方法として、「web上の情報を元に作成」「イベント経由での情報収集・名刺交換」「リスト会社から購入する」などがあります。

②新規顧客開拓・アポイントの獲得
上記で作成した見込み顧客のリストにアプローチして、アポイントを獲得します。アポイント獲得の方法は、「テレアポ」「問い合わせフォームやメール、SNS経由での連絡」などが一般的です。

③商談と後追い
アポイントが獲得できたら、採用課題や採用計画のヒアリングを実施します。「いますぐに求人広告を出したい」企業から「まだ採用を強化する時期ではない」というところまで、採用ニーズは企業によってさまざまです。定期的に後追い(商談後のフォローアップや近況確認)を行い、採用ニーズが高まったタイミングでアプローチできるようにしましょう。

④受注
商談と後追いを行い、受注が決まれば、求人広告の掲載準備に取り掛かります。

求人広告受注後のおおまかな流れ

求人広告の受注後は、下記の流れで広告制作・掲載を行います。

①採用課題のヒアリング
採用課題を的確に把握するために、受注後に改めてヒアリングを実施します。新規営業時には深く聞けなかったことでも、受注後は率直に話してくれる場合もあります。経営者や現場の人事担当者など、採用に関わるさまざまなステークホルダーに質問してみましょう。

②求人内容のヒアリング
求める人物像や募集の背景、募集する仕事の内容をヒアリングするとともに、その会社・仕事の魅力につながる情報を探ります。なお、求人内容のヒアリングは営業ではなく、求人広告会社の制作部が行う場合もあります。

③求人公開
ヒアリング内容を元に、求人広告の制作部が求人広告を制作します。求人広告のクライアントチェックと修正を経て、企業から了承を得たら、求人媒体に広告を公開します。

④アフターフォロー
広告掲載後は、広告の反響が出ているかクライアントにヒアリングしたり、アクセス解析の数値を確認したりして、広告の改善提案などのフォローを行います。広告掲載後のフォローが顧客満足度やリピート率に大きく関わります。「掲載したら終わり」ではなく、フォローにこそ力を入れるよう心がけましょう。

求人広告営業のコツ

次に、求人広告の営業が仕事をスムーズに進める実用的なコツを紹介します。

営業先のリストアップのコツ:求人ニーズがある顧客を効率的に集める

リストアップを行う際には、「テレアポの効率を高めるリスト作り」を意識するのが大切です。具体的には、下記のことに気をつけてリストアップすると良いでしょう。

・アポ獲得率を高めるため、今、求人ニーズがある企業を集める
・営業しやすくするため、従業員数や売上高など、最新の企業情報を網羅的に集める
・同じ企業を複数回電話するトラブルをなくすため、リストの重複を避ける

中でも重要なのが「今、求人ニーズがある顧客」をリストアップすることです。企業の求人ニーズは日々変化しているので、なるべく最新の求人ニーズを把握し、ニーズの高い企業を集めましょう。

例えば、現在求人サイトに有料広告を掲載している企業は、まさに今予算をかけて採用を行っているニーズの高い企業です。積極的にアプローチするのがおすすめです。

しかし、これらの条件を満たすリストを自分の手で作成するのは時間と手間がかかります。外部のリスト会社から購入したり、有料のリスト作成ツールを利用したりすることで、リスト作成の時間を大幅に省けます。

無料トライアルやサンプルリストを提供している会社もあるので、実際に試してみてはいかがでしょうか。

新規顧客開拓・アポイント取得のコツ:役に立てることを簡潔に伝える

アポ獲得率を高めるために、トークスクリプトを作り込みましょう。トークスクリプトは、下記の話の流れが一般的です。

・挨拶・自己紹介:第一印象で警戒心を解く
・導入:相手にとって興味が湧きやすい、フックとなる内容を盛り込む
・本題:商品やサービスの要点を伝える
・クロージング:アポを取るための問いかけを行う

テレアポのコツは、「会話を長引かせすぎない」点にあります。急にヒアリングを行ったり、商品説明が冗長だったりすると、電話先の相手は「売り込まれる」と身構えてしまいます。好印象を保つためにも、採用の役に立てることを簡潔に伝えるようにしましょう。

さらに、自分の得意な営業スタイルに合わせてトークスクリプトや電話の方法を変えるのもおすすめです。

例えば、特定業界で複数回の採用成功実績を持つ求人広告営業であれば、その職種・業種に絞ってテレアポを実施し、成功事例を端的に伝えた方がよりテレアポが成功しやすいです。

また「お客様と複数回接触しながら関係を構築し、アポを取るのが得意」というタイプの営業もいます。人事や経営者がオフィスにいる時間を聞き、再度その時間に電話をかけるなど、ネクストアクションを徹底することでアポにこぎつけるという営業方法もあります。

営業方法を自分なりに試行錯誤し、アポ獲得率を改善しましょう。

商談と後追いのコツ:顧客の背中を押す工夫を

商談は以下の流れで進みます。

・アイスブレイク:スムーズに商談を進めるため、会話の糸口を作る
・ヒアリング:採用課題を聞く。1回目の商談はヒアリングだけで終わることもある
・課題解決のための提案:課題を解決できる出稿方法やプランを提案する
・クロージング:顧客の不安を解消し、最終決断の後押しをする
・後追い:商談のタイミングで発注をもらえなかった場合、電話やメールなどで定期的に状況を聞く

特に発注の可否を決めるプロセスがクロージングです。「商談中に懸念点をできる限り払拭する」「検討しやすいよう、いくつかのプランを用意する」など、顧客の背中を押すための工夫を行いましょう。

また「例年、12月の第一週から徐々に求人数が増えて1月にピークを迎える傾向にあるので、その前までに掲載開始を検討してください」など、客観的データに基づいてクロージングを行うと説得力が増します。

顧客に納得感を持って決断してもらえるよう、適切な情報提供を行いましょう。

求人広告受注後のコツ:3C分析を行い、魅力的な求人を作る

求人広告を作成する際には、経営戦略のフレームワークである「3C分析」が役立ちます。

・顧客(Customer):採用ターゲットの仕事探しのニーズを捉えた訴求を行う
・自社(Company):自社の魅力や、活躍している人材の特徴を広告に盛り込む
・競合(Competitor):採用競合と比較し、見劣りしない給与や条件を出す

「顧客」「自社」「競合」の視点で分析を行い、魅力的な求人を作成しましょう。

また求人広告には、労働基準法や男女雇用機会均等法、雇用対策法などに基づいて、禁止されている表現があります。例えば「〇歳までの方限定」「女性歓迎」「〇〇県にお住まいの方」など、特定の年齢・性別・居住地で人を差別したり、優遇したりする表現は禁止されています。求人広告を作成する際は、このような禁止表現にも気をつけてください。

まとめ

今回は求人広告営業として活躍するために知っておきたいコツをご紹介しました。その他にもHRogではさまざまな役立つ記事を更新しているので、ぜひ知識を身につけて活躍してください!

(鈴木智華)