終身雇用制度が衰退しつつある昨今、自らのキャリアを会社に依存せず、主体的に形成しようとする「キャリアの自律」が関心を集めている。そんな中、希望以外の配属になる不安を表すいわゆる「配属ガチャ」が内定辞退につながる懸念も影響して、新卒採用においてもジョブ型採用に踏み出す企業が増えてきている。
株式会社i-plugは、同社が運営するダイレクトリクルーティングサービス「OfferBox」において、24卒学生を対象に配属先の希望に関する調査を行った。
調査結果は以下の通り。
選考/内定時に配属先の部署を知らせてほしいか尋ねたところ、79.6%の学生が「はい」と回答した。22卒学生へ実施した調査と比較すると約8ポイント増加しており、選考/内定時に配属先を知りたい学生が増加傾向にあるとわかった。
入社後、配属先が希望以外の部署・職種となった場合に転職を考えるか尋ねたところ、「わからない」と答えた学生が42.0%で最多であった。次いで「2、3年後に考える」が37.2%、「転職は考えない」、「すぐ考える」がどちらも10.4%と続く。「転職は考えない」との回答の割合は、22卒学生への調査と比べて約16ポイント減少している。
希望部署に配属されるために取り組んだこと、取り組む予定のあることを尋ねたところ、「人事に希望を伝えた」が48.8%で最多であった。次いで「特に何もしていない」が32.4%、「大学でその領域を専攻した」が23.6%と続く。
新卒採用における「ジョブ型採用」導入について企業に尋ねたところ、「未定」と回答した企業が37.9%で最多であった。次いで「ジョブ型は導入しない」が33.9%、「すでに導入している」が19.6%と続く。
詳細結果はコチラ
今回の調査では、ジョブ型採用の需要は年々高まっているのに対し、導入している企業は20%弱とまだまだ浸透していないことが分かった。どんなキャリアを歩めるかを具体的に提示することで他企業と差別化できる可能性があるだろう。
【24年卒学生対象】
調査期間:2023年9月19日〜2023年9月23日
調査方法:インターネット調査
調査対象:OfferBoxに登録している2024年卒業予定の学生
有効回答数:250件
【企業対象】
調査期間:2023年9月11日〜2023年9月25日
調査方法:インターネット調査
調査対象:新卒採用を実施する企業
有効回答数:322件