
株式会社ワンキャリアの2024年12月期通期決算が発表されました。この記事ではその決算・IRの内容をわかりやすく解説し、人材業界の最新トレンドに迫ります。ぜひチェックしてください!
2024年12月期通期(当記事)
ワンキャリアの2024年12月期通期決算における売上高や純利益の増減率とその要因について、グラフィックで分かりやすくまとめました。

ワンキャリアは、キャリアデータプラットフォーム事業の単一セグメントで事業を展開しており、セグメント別の業績開示は行っていません。

キャリアデータプラットフォームとは、仕事選びに関する多様なデータを収集・可視化し、個人と企業が自由に活用できるプラットフォームです。ワンキャリアは企業情報や口コミ、求職者の経歴・職歴などを同プラットフォームで一元管理しています。

そのキャリアデータを中心にしたキャリア選択や採用活動を推進することで、同社はミッションの「人の数だけ、キャリアをつくる。」ことの実現を目指しています。
同事業では、企業向けの採用支援や求職者向けのキャリア情報提供サービスを展開しています。
就活求人情報サイト「ONE CAREER」
転職求人情報サイト「ONE CAREER PLUS」
採用DX支援サービス「ONE CAREER CLOUD」
積極的な法人向けマーケティング活動により、新規取引先が増加し、求人掲載サービスやスカウトサービスの販売が拡大しました。また、特定カテゴリ(地域・業界・職種)に特化したサービスの強化により、会員数は196.2万人(前年同期比 +38.2万人)、法人取引社数は4,294社(前年同期比 +1,391社)まで増加しました。
その結果、売上高は54億円(前年同期比 +36.0%)となりました。利益面では、採用や営業・マーケティング活動の強化等によりコストが増加したものの、営業利益は13億円(前年同期比 +30.1%)、純利益は9.2億円(前年同期比 +32.9%)と堅調に推移しました。
同社は採用DX支援サービスの安定成長により、2025年12月期の業績予想は売上高74億円(前期比 +37.5%)、営業利益18億円(前期比 +43.3%)、純利益13億円(前期比 +41.7%)での着地を見込んでいます。
今回は、ワンキャリアのIR担当者にも今期決算資料の注目トピックについて話を聞きました。

当期も売上、営利ともに堅調に成長し、利益指標はすべて業績予想を達成しました。しっかりと営業利益を出しつつ、売上高も成長させるというバランスの取れた成長を実現しています。

事業の堅調な成長と安定したキャッシュフロー創出力を背景に、今後も成長投資を優先しつつ、継続的な配当を実施していく予定です。また、投資家層の拡大に向け、株式分割も実施することになりました。

今後も引き続き、2026年12月期の売上高100億円、営業利益30億円という中期経営目標を目指してまいります。2025年12月期はその前年としての位置づけで、売上高74億円、営業利益18億円を目標に掲げています。

同社は来期の具体的な方針として、地域・業界・職種等のカテゴリ強化やAIの活用を継続しつつ、商品ポートフォリオを拡充し、カスタマーサクセスチームを強化して顧客満足度の向上も目指すとしています。
また、2024年8月にはサービス共通ID「ワンキャリアID」を導入し、ユーザーIDの統合を完了しました。これにより、ユーザーは「ONE CAREER」「ONE CAREER PLUS」などのサービスをシームレスに利用することが可能となりました。
ワンキャリアの2024年12月期の決算からは、9期連続の増収、5期連続の営業利益増益と同社が安定した成長を続けていることがわかりました。
今後もさらなる成長を見据え、2026年には売上高100億円・営業利益30億円を目標に掲げています。その一環として、投資家層の拡大を目的に株式分割を実施。これは、1株当たりの株価を引き下げてより多くの投資家が取引しやすくする施策で、企業の資金調達力を強化し、さらなる成長投資へとつなげる狙いがあります。
キャリアデータプラットフォームを基盤に、求職者・企業双方に対するデータ活用支援の幅を広げるワンキャリア。今期は「ワンキャリアID」の導入を通じて、サービス間の連携を強化し、就活から転職まで一貫したユーザー体験の提供を実現しました。
キャリアデータに基づく単一セグメントの強みを活かし、来期はどのような成長を遂げるのか。HRog編集部では引き続き注目していきます!
2024年12月期通期(当記事)