【HR Tech特集】応募者のスキル可視化で作る、人事と現場エンジニア共通の採用基準

HR Techの正体にせまる!今話題のHR Techサービス特集

ここ数年ですっかりなじみの言葉となりつつあるHR Tech。「言葉は知っているけれど、その本質は今いち、よく分かっていない…」「日々登場し続けるさまざまなサービスを把握するのは一苦労…」 この記事ではそんな人に向けて、今話題のHR Techサービスを掘り下げてご紹介します!

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[Sponsored by ギブリー]

会社名株式会社ギブリー
執行役員 エンジニアタレントマネジメント事業部長
山根 淳平氏

やまね・じゅんぺい/東京都出身。中央大学商学部卒業。
2012年株式会社ギブリーにインターン参画、プログラミング学習サービス「CODEPREP」や国内最大規模の学生向けハッカソン「JPHACKS」の立ち上げ、エンジニア人材サービスに関わる。その後、2017年に、「エンジニアの実務力が正しく理解される世の中にしたい」という想いから、プログラミングスキルチェックツール「codecheck」のPMの従事と共に、同社の執行役員に就任。登壇歴としてSF JAPAN Night2013(3位)、Infinity Ventures Summit 2016 Kyoto(LaunchPad登壇)など。

「入社前に候補者のスキルを知りたい」ということは採用につきもののニーズだが、ことエンジニア採用となると難易度は一気に上がる。エンジニアはサービスの要となるポジションであることが多く、スキル面の見極めは必須。しかし専門職ゆえに人事が候補者のスキルを正しく理解することは難しい。

そんなエンジニア採用における課題解決を目的としたサービスが、プログラミングのスキルチェックツール『codecheck(コードチェック)』だ。同サービスを運営する株式会社ギブリーの執行役員・山根淳平氏に話を聞くと、”スキルを正しく把握する”だけではない、エンジニア採用におけるスキルチェックの重要性が見えてきた。

エンジニアにとっても候補者のスキルの見極めは難しい

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多様な言語やフレームワークが世の中には存在しており、プログラミング以外にもインフラやセキュリティ、AIと、領域もさまざま。「エンジニア」と呼ばれる職業は多岐に渡る。

「社内では事業部やプロダクトによって使っている技術が異なることが珍しくありません。しかもバージョンはどんどん変わっていきますから、事業部配属ではない人事担当者にとって、自社のエンジニアがどんな技術を使っているかを常日頃から把握し続けることは難しい。こうした状況では人事だけでエンジニア採用を行うことは難しく、採用は現場エンジニアに任せきりになりがちです」

だが、こうしたスキルの見極めの難しさは、実は現場エンジニアにとっても同じだという。

「現場のエンジニアは面接の限られた時間の中で、スキル面と人物面の双方を見極めなければならない。開発業務と採用業務を両立している人も多いから、採用にはスピード感が大事と分かってはいても、候補者対応が遅れてしまうこともあります。質の採用を重視すればするほど負担が増えてしまうため、エンジニアも採用に足を突っ込みづらい構造になっています」

せめて事前にスキルが最低限でも把握できている状態であれば、面接で人物面を見ることに集中できるが、従来からあるような、Githubでのコードのシェア、過去の開発物のプロジェクトを提出する方法にも課題はある。Githubがプライベートだったり、会社の規定で過去のプロジェクトを公開することができない候補者は多く、学生の場合はそもそもプロダクトを作ったことがある人が少ない。選考を担当するエンジニアのコードを読み解く工数も無視できない問題だ。こうした現状もあり、選考の過程でスキルチェックを実施しない企業がまだまだ多いという。

「世界的に見れば、プログラミングスキルを選考で測るのは一般的で、選考の中でオンラインコーディングテストをやった後に面接でホワイトボードコーディングをしたりと複数回実施する企業も存在する。海外のエンジニアの勤続年数は2〜3年で転職する人も多いので、即戦力でないと採用パフォーマンスが悪いんです。一方の日本ではこれまでは働き続けることが当たり前の文化でしたから、入ってから育てればいいという感覚が強くありました。しかし日本でもエンジニアの勤続年数も近年短くなってきていますから、入ってから育てよう、では遅く、自社でパフォーマンスを発揮してくれる人材かを事前に見極める必要性が高まっていると感じています。」

スキルの可視化が人事とエンジニアの共通した採用基準になる

これらの課題を解決するために作られたのが、codecheckだ。テストは言語や領域ごとに約50問用意されており、随時アップデート。テスト結果はスコアとソースコードのログで表示されるため、エンジニアバックグラウンドのない人事でも、スコアに応じて選考フローに乗せることができる。

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「3カ月〜半年も使ってもらえれば、スコアの基準が見えてきます。○点以上であれば即座に魅力づけ・クロージングをかけた方がいい、○点以下だとスキル面で不安なので、足切りをしよう、といったことが判断できるので、エンジニアマネジャーなどのハイレイヤー層の工数をとらせず、面接工数の削減に繋げることができます。スキルの可視化によって、人事とエンジニアの共通した採用基準を作ることができ、採用の効率化に繋げることができるのがバリューです。導入企業の中では、前年までの選考フローと比較して80%以上も選考工数削減に成功している会社も出てきています。」

※ 具体的な導入事例はコチラ

「ただし、現場エンジニアが最低限でも工数をさける企業には、一人一人のコードまで見た上で面接をすることを推奨している」と山根氏は続ける。

「エンジニアが書いたコードがリーダブルかどうか、細かい話、変数名の付け方やインデントの入れ方など、企業やチームによっても、それが読みやすいかどうかの評価が変わることがあるんですよ。それをcodecheckが”評価する”というのは私自身もおこがましい行為だと思っていて、あくまで私たちができるのは”スキルの可視化”であり、それによって企業に評価をしやすくする、というスタンスを貫きたいと思っています。判断はあくまでも各企業に任せています」

成果物を提出する従来のスキルチェック方法では、本人に説明をしてもらったり、ソースコードをエンジニアが読み解いたりという工数が発生していた。だがエントリーがあった候補者全員に同じ問題を出せれば、評価者のコードリーディングもしやすい。

「『こういうアプリケーションを作ってください』という問題に対して、複数の人がいろいろな言語で挑戦することができるのがツールの強みです。スコアだけでなくソースコードを見たいときにも、同じ問題だから評価がしやすい。数千人のエントリーがある会社でも提出されたソースコードを一つ一つ見てくださるエンジニアの方は多いんですよ。”工数削減”を謳いつつも、選考の中でスキル評価にきちんと向き合ってくれるエンジニアの方が増えていることがうれしいですね」

スキルの把握だけがエンジニア採用のポイントではない

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サービスの販売開始から2年が経つが、利用企業の継続率は90%以上。中にはスキルチェックの工数を約80%削減できた企業もあるという。これまでスキルチェックを行っていなかった企業からは、「エンジニアからのエントリー数が増えた」という声も上がっている。

「スキルチェックを選考に入れることが、求職者への『きちんと技術を見ている』というメッセージになる。選考を受けるエンジニアにとっても『自分の技術で勝負ができる会社』と思ってもらうことが、優秀な人が応募しやすい環境づくりにつながっているのではないでしょうか」

こうして集めたエントリーの中から採用をする上で、スキルと同じく大事なポイントが“カルチャーフィット”だ。

「組織で働くからには、カルチャーフィットはとても重要です。スキルフィットだけが重要だとは一切思っていません。これまではスキルとカルチャーのフィット感を同時に面接で判断する必要がありましたが、事前にスキルが分かって入れば、面接では人柄やマインドを集中的に見られるようになります。人と人との相性もありますからミスマッチを0%にすることはできないと思いますが、確実性を高めることはできるはずです」

カルチャーフィットの判断に面接で時間を割くことは、入社後の工数削減にも繋がる。

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「数回会っただけの人が入社した時って、最初は期待と勘繰りなんですよ。『信じたいけど大丈夫か?』っていう感覚は双方にある。でも現場がその人の人間性と技術を理解していて、本人にも理解してくれているという認識があれば、最初から良い状態でスタートできます」

「スキルとカルチャーのフィット感はどちらも絶対に必要」と山根氏。カルチャーフィットや相性を働く前に正確に把握するのは難しいが、スキルであればまだまだ分かり合える部分を作れる。スキルチェックで最低限できることが分かっていれば、適切な業務を任せることができる。さらに、「コードから見える人間性がある」という。

「codecheckを導入している企業のCTOの方と『ソースコードから性格診断ができそうだよね』っていう話で盛り上がることがあります。例えば文章を書くとき、同じことを伝えるにしても、要点の置き方やストーリーの作り方は人それぞれですよね。コードも同じで、価値観や人間性が見えてくるんですよ。採用の要点は、確実性をいかにあげるか。なんとなくでも人柄がイメージできた上でコミュニケーションが取れれば、より確実性が増して、いい採用に繋がるはずです」

◆プログラミングスキルチェックツール『codecheck(コードチェック)』概要はコチラ

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(文:天野夏海)