ユーザーファーストな新卒採用をどう実現する?業界初新卒サービス『Leasy』責任者に聞く新卒採用に必要な考え方とは

株式会社OCEAN GATE
執行役員 CHRO
渡辺 道太 氏
わたなべ・どうた/2018年4月に株式会社ウィルグループに新卒で入社、子会社の株式会社ウィルオブ・ファクトリー(旧名:株式会社FAJ)に配属。入社半年後の2018年10月に、史上最速で支店長に就任。2020年1月に人事本部に異動、採用責任者を務める。2020年10月株式会社OCEAN GATEへ。エージェント事業部 マネージャーを経験後、執行役員兼CHROへ昇格。

新卒採用競争の激化や就活口コミサイト普及の影響により、採用活動における学生の候補者体験の重要性が増している昨今。しかし就活の早期化・多様化に加え、新型コロナウイルスが流行したことで、さらに学生の行動やニーズが分からなくなっている企業も多いのではないだろうか。今就活をする学生の悩みはどのようなものなのか、そしてそれを受けて企業はどのような採用計画を組む必要があるのかについて、株式会社OCEAN GATEの渡辺道太氏に話を聞いた。

学生自身も自分がどう動くべきか分かっていない

渡辺氏によると、多くの就活生が抱える悩みの一つに「自分が今、何をやるべきか分からない」というものがあるという。

「OCEAN GATEが学生におこなったアンケートによると、70%の学生が『今就活のために自分が行うべき行動が分からない』と回答しました。口コミサイトやSNSなどが発達し、個人の就活体験を見聞きする機会が多くなった現在でも、多くの学生が自分の就活の進め方に不安を覚えているようです」

学生が今、就職活動において何をやるべきか分からないという悩みに陥ってしまう理由は3つあると渡辺氏は続ける。

理由①:就活ルールの形骸化

「『就職活動が学生生活や学業の妨げにならないように』という名目で、政府は新卒採用の広報活動解禁日・選考活動解禁日を定めています。しかし、もはやそれらのルールは有名無実化しており、ほとんど機能していないのが実情です。そのことに学生も気づいているにもかかわらず『ではどうしたらよいのか?』という指針が示されていない。そのため学生は混乱し、不安を感じているようです」

理由②:口コミによってが異なる情報

「学生が自分の就活スケジュールを考えるためのヒントとして、大学の先輩に話を聞いたり、ネット上の口コミを閲覧したりといった情報収集は当たり前になっています。

しかし、それらの情報収集の中で、学生は早期からインターンシップなどに積極的に参加していた人、特定の企業群・業界に絞って就活対策をしっかり行っていた人、就活スケジュールに則りながら内定を得た人など、全く違う視点の情報に触れることになります。その結果、『このスケジュールで動けば絶対大丈夫』というものが見えず、かえって混乱する学生もいるようです」

理由③:新型コロナウイルスによる採用活動の変化

「新型コロナウイルスの流行により、対面での採用イベントや説明会・面接が出来なくなるなど、多くの企業が採用活動の手法を変えざるを得ない状況になりました。そのため学生からすると『過去の先輩たちの経験談は、自分たちの年では通用しないのではないか?』と不安を抱いてしまうようです」

現代は学生側の体験談を集めやすい時代となっており、また採用オウンドメディアやSNSなどを活用した企業側の情報発信も活発になってきている。しかし、それらの情報の真偽を判別したり、自分の向き不向きとの照らし合わせを行ったりするのは、多くの学生にとって至難の業だ。

そのため、いくら情報を収集しても「自分の進め方は本当に正しいのだろうか」と不安に感じ続けてしまい、さらに情報収集をして混乱するという負のループに陥ってしまうという。

「現在の就職活動において、スケジュールは目指す企業群や業界によって変わるため、すべての企業群・業界をカバーする最大公約数的なスケジュール・採用活動戦略というものはほぼありません。だからこそ、まず自分の適性ややりたいことを軸に、目指したい企業群や業界を決めること、つまり目標を定めることが一番大切になっていきます。

『自分が何をすべきか分からない』学生に対して、適切なタイミングで自分が目指すべき方向性(企業群・業界)を指し示すことが、採用企業・人材系企業が行うべきことだと考えています」

業界で類を見ない圧倒的な【ユーザーファースト】へのこだわり

株式会社OCEAN GATEから6月1日にリリースされる『Leasy(リジー)』は、「今、何をやるべきか分からない」学生に対して、個別に今何をやるべきかをAIが判断し、ToDo形式でレコメンドしていく伴走型就活サービスだ。

「先ほどお伝えしたように、明確な指針を見つけられないまま闇雲に情報収集をしてしまうと、自分に合った企業に出会うまでに遠回りをしてしまいます。そこで『Leasy』では、今行うべき自己分析をToDoという細かいタスクまで落とし込みます。

『適性検査を受けましょう』『この業界について学んでみましょう』『自分と似たタイプの学生の経験談を見てみましょう』などといった細かい自己分析のステップを学生に踏んでもらうことで、自らの向き・不向きや指向性を理解し、納得感を持って自分に合った企業と出会えるような設計をしています」

サブスクモデルの次世代型リクルーティングサービス「Leasy」

『Leasy』は、①各種募集掲載②スカウト③新卒紹介④イベント出展という4つの採用手法を月額課金で利用できる、All-in-Oneのサブスクリプション型リクルーティングサービスだ。スカウトや新卒紹介に関しても、月額金のみの支払いで、何名でも採用可能なサービス体系となっている。 

「このような料金体系にしているのは、学生が本当に自分に合う企業と出会ってほしいという願いがあるからです。通常の新卒採用サービスでは、高価格帯のプランを使ったり、オプション課金をしたりすることで露出が増え、より多くの学生にリーチできるようになっています。つまり、お金を持っている企業であればあるほど学生と出会いやすくなるということです。

しかし、その企業がお金を持っているかどうかと、その企業と各々の学生の相性は全く関係がありません。そこで『Leasy』では、学生視点で自分にぴったりな企業と出会いやすくするという観点から、料金体系を定額制にしています」

『Leasy』内で学生はToDoをこなしていくことで、自己理解が深めながら自分が行くべき業界や企業群を見つけることができる設計となっているという。ミスマッチな業界・企業群にエントリーする確率が低まることで、学生・企業双方の負担を減らしてくれるサービスと言えるだろう。

双方が納得いく就活・採用の実現へ

採用企業視点ではなく、学生視点で作られた就活サービス『Leasy』は、登録時から就活で行うべきことを提示し、出会うべき企業との出会いを生みながら就活のゴールまで伴走してくれる、いわば学生のメンター的な存在と言えるだろう。

そんな『Leasy』は今後、SNSとの連携機能や、他の人の就活状況を確認できる機能など、より学生に寄り添った機能の開発を行う予定だという。

「『Leasy』を活用する学生が主体的に就活に取り組み、その取り組みを可視化し、企業に評価していただく。そうすることで今まで出会えなかった企業や学生と出会えるようになり、納得いく就活・採用を実現できる。こんな未来を作っていければと思っています」