日本でもDX化が進み始め、オンライン教育やキャッシュレス決済など様々な場面で体験する機会が増えてきている。DX化が進むことで働く人の環境も変わり、雇用にも影響が出ることが予想される。
ディップ株式会社は労働者1万人を対象に、DX化が進むことによる仕事への影響や就業への不安を調査した。結果は以下の通り。
「この数年のうちにDX化は進むと思うか、またDX化によって仕事は増減すると思うか」と尋ねたところ、「DX化は進み、仕事の数が減ると思う」と回答した人が32.9%で最も多かった。雇用形態別にみると派遣社員が37.1%と最も多く、今後仕事が減ることへの不安が強いと考えられる。一方で、「DX化は進むが、仕事の数は増えると思う」と回答した人は全体で9.9%と1割未満だった。中でも正社員は13.6%と最も多く、他のアルバイト・パート、契約社員、派遣社員といった有期雇用社員はすべて正社員より5ポイント前後低い結果となった。
DX化の現在就業中の仕事への影響について尋ねたところ、「現在のすべての仕事はDX化され、人が対応しなくなると思う」「現在のほとんどの仕事はDX化され、人が対応しなくなると思う」「現在のある程度の仕事はDX化され、人が対応しなくなると思う」と回答した人の合計は全体で39.4%となった。雇用形態別にみると正社員が最も多く、44.1%だった。職種別では「Webクリエイティブ/編集」が最多で53.1%、次いで「IT・エンジニア」が51.5%と半数を超えた。既にDX化が進んでいる職種に従事している人ほど、将来に対するイメージを強く持っていることが伺える。
DX化が進むことによる就業への不安について尋ねたところ、「とても不安がある」「やや不安がある」と回答した人は合計で51.8%にのぼった。その理由として「仕事がなくなってしまう」「DXについていけるか不安」「セキュリティー面や機能停止への対応に懸念」などが挙げられた。また、「人間関係の希薄化」や「子供の将来の就業」に関する不安もあるようだ。
詳細結果はコチラ
調査手法:インターネット調査(GMOリサーチ「JAPAN CLOUD PANEL」利用)
調査実施時期:2021年4月28日(水)~2021年5月5日(水)
対象者条件:47都道府県内在住の15~69歳の男女のアルバイト・パート、正社員、契約社員、派遣社員の就業者
有効回収数:11,896サンプル(アルバイト・パート4,726サンプル、正社員4,766サンプル、契約社員1,193サンプル、派遣社員1,211サンプル)