HRog | 人材業界の一歩先を照らすメディア

【新卒MVP×リーダー対談】1年目の歩みに重なった、リーダーの背中【株式会社ネオキャリア編 前編】

株式会社ネオキャリア
リーベルキャリア事業部 マネージャー
古賀 貴弥(写真左)
こが・たかや/福岡県朝倉市出身。新卒で大手メガバンクに入行し、5年間にわたり個人向け資産運用の提案や、グループの証券会社への出向を通じて証券業務など幅広い金融業務に携わる。2022年3月にネオキャリアへ中途入社。20代若手に特化した人材紹介を行うリーベルキャリア事業部にて、RA(リクルーティングアドバイザー)としてクライアント企業の採用課題の解決に取り組む。入社1年後にリーダーへ昇進し、2024年4月にマネージャーに就任。現在は12名のメンバーをマネジメントしている。プライベートでは1児の父として、育児に積極的に取り組む。

株式会社ネオキャリア
リーベルキャリア事業部 リーダー
岸 希美(写真右)
きし・のぞみ/埼玉県深谷市出身、中央大学卒業。学生時代には、リーベルキャリア事業部初の内定者インターンとして、エージェント向け求人データベース事業の推進や、テレアポを中心とした営業活動などの業務を経験。2023年に新卒でネオキャリアに入社後、リーベルキャリア事業部のRA(リクルーティングアドバイザー)として、企業と求職者の両方にとって最適なマッチングを目指し、日々取り組んでいる。2023年12月、入社から最速でリーダーに昇進し、現在は2名のメンバーをマネジメント。特技は6歳から16年間続けた柔道で、培った精神力を仕事にも活かしている。

リーベルキャリア事業部初の「新卒入社ゴールデンルーキー賞」を受賞

2025年3月、株式会社ネオキャリアでは全社員が参加する社員総会が開催されました。
地方拠点のメンバーはオンラインで参加し、当日は総勢1000名を超える社員が集まったといいます。

この社員総会内で行われた表彰式で「新卒入社ルーキー賞」と「新卒入社ゴールデンルーキー賞」の2冠に輝いたのが、2023年にネオキャリアへ入社した岸希美さん。
なんと、新卒で「ゴールデンルーキー賞」を受賞するのは岸さんが初めてだったそうです。

2つの賞を受賞するという快挙を成し遂げた岸さんですが、「新卒ルーキー賞」については「自信があった」と話します。

古賀さんの『2023年社員総会 中途入社ゴールデンルーキー賞』受賞の様子

岸さん『新卒ルーキー賞』は、各事業部の前年度の新卒入社の社員の中から、もっとも活躍した1名が選ばれる賞です。これは1年間の実績を評価いただける賞なので、確固たる自信があったんですよ。
ただ、『ゴールデンルーキー賞』に関しては、まさか自分が選ばれるとは思っていなかったんです。他の事業部にもすごい方がたくさんいると聞いていたので、『選ばれなかったらショックだな…』と思い、あまり期待しすぎないようにしていました。
それでも、2024年には直属の上司である古賀さんがこの賞の中途入社部門で受賞されていたので、『私も古賀さんに続くぞ』という気持ちは強くありました。だからこそ、リーベルキャリア事業部として2年連続で受賞できたことは本当にうれしかったですね」

古賀さん「実は僕、社員総会の前日に岸さんが『ゴールデンルーキー賞』を受賞することを知っていたんです。もちろん、本人の前では知らないふりをしてましたけどね(笑)

僕自身、社内の取り組み『NeoModel』の最終選考メンバーに選ばれていて、社員総会の壇上で決意表明をするために前日のリハーサルに参加したんです。そこで偶然、岸さんの受賞を知りました。率直に嬉しかったですね」

NeoModel(ネオモデル)

社員の行動指針である「7VALUES」を体現している社員が「ネオキャリアを代表するModel」となり、ナレッジをシェアすることで文化浸透を図るプロジェクト。全社員からの公募により選出され社内外で様々な活動に参加しながら、「7VALUES」を自ら実践・発信している。

「NeoModel」として社内を代表する存在であるマネージャー古賀さんのチームで、新卒入社2年目にして2冠を達成した岸さん。

前編では、おふたりが入社後どのように活躍してきたのか、そして岸さんがゴールデンルーキー賞(新卒MVP)を受賞するまでの道のりをたどります。
そしてその裏で、古賀さんがどのように岸さんを支え、導いてきたのか。ふたりの歩みを振り返りながら、そのストーリーに迫ります。

ネオキャリアに入社するまで

リーベルキャリア事業部で12名のマネジメントをしている古賀さんと、後輩の岸さんにネオキャリア入社までの経歴を伺いました。

古賀さん「新卒で大手メガバンクに入行し、最初は支店に配属されて投資信託や株を中心とした個人向け営業を5年間担当していました。

その後、グループの証券会社に出向し、上場企業のオーナーの方々へ資産管理や資産運用の提案を行う業務を1年間経験し、2022年の3月にネオキャリアに中途で入社をしました。

金融業界にいた頃は、提案内容によっては『正直、自分じゃなくてもいいのかもしれない』と思うこともあったんです。そこから、もっと当事者意識を持って大きな仕事に挑戦したい、いろんな人を巻き込んで成果を生み出せる環境に身を置きたい、と思うようになりました」

一方、岸さんは2023年に新卒でネオキャリアに入社し現在は3年目。入社1年目の12月には、最短・最速でリーダーに昇格し、すでに2名のメンバーのマネジメントを任されています。

そんな岸さんの学生時代のエピソードを伺ってみると、大学まで片道3時間かけて通学していたことや、16年間にわたって柔道に打ち込んでいたことなど、現在の活躍につながる多くの経験が見えてきました。

岸さん「柔道を保育園から高校3年生まで16年間やっていました。きっかけは、保育園の友達のお父さんが柔道の先生で、遊びに行ったのが始まりです。

1番打ち込んだのは高校時代ですね。ただ、高1の秋に出た試合で右膝の靭帯を断裂してしまって…翌日の個人戦には、膝をテーピングでガチガチに固めて出場したんですが、結局、前十字靭帯を断裂していました。その後手術を受け、2年生の1年間はまるごとリハビリ生活。柔道がまったくできず、自分にとっては大きな挫折でした。

でも、そこで投げ出さずにリハビリに向き合って、復帰後も真面目に柔道と向き合って。最終的に高校3年でキャプテンに任命していただき、関東大会にも出場できたんです。自分にとっては『やりきれた』と思える経験で、今の自分をつくった大きな要素だと思ってます。もちろん、高校卒業後も柔道は続けたかったんですが、大学には柔道同好会しかなくて。部活とは雰囲気が違うなと感じて、結局参加しませんでした。

それに、私の出身は埼玉県深谷市で大学までは往復6時間かけて通っていたんです。加えてコロナ禍で授業もすべてリモートになってしまって…そういった環境もあり、一旦柔道からは離れることにしました」

柔道に打ち込んできた岸さんが、当初描いていた将来像は「警察官になること」でした。しかし、大学生になり就職活動を進めていく中で、「もっと別の形でも人の役に立てるんじゃないか」という思いが芽生えていったといいます。

岸さん「就活を始めた最初は、銀行とか公務員系みたいなお堅めのところを見てたんですけど、あるときふと『制服を着て働くのってなんか違うな』と思ってしまって。そこから、一回まっさらにして見直すことにしたんです。

そんな風に考え始めたときに、ある企業の面接で面接官の方に『会社は自分の稼ぎや成長のために働く場所』って話をされたんです。それを聞いたときに、『あ、自分が求めてるのってこれじゃないな…』と感じたんですよね。

そして改めて、『やっぱり自分は、人のために働きたいんだ』と気づきました。そこから、“誰かのキャリアに関わって、それを支えるような仕事がしたい”と思うようになって、人材業界に絞って就活を始めました。

その中で出会ったのがネオキャリアです。会社として掲げている“超成長”という姿勢にすごく共感してエントリーし、無事に内定をいただきました」

事業部“初”のインターンとして、多様な業務を前のめりに経験

大学4年生の8月、岸さんはネオキャリアでのインターンをスタート。

配属されたのは、当時インターンの受け入れ実績がなかったリーベルキャリア事業部。前例のないチャレンジは、岸さんの強い成長意欲から始まりました。

岸さん“超成長”を掲げているネオキャリアに、同期として同じ想いをもった何百人もの内定者が集まる。このまま入社して同じスタートラインに立ったら埋もれてしまうかも…と思い、その不安をメンターに相談したんです。そしたら『リーベルキャリアで初めてのインターン、やってみる?』と声をかけてもらったので、やるしかないなと思いましたね」

当時はマニュアルも整っておらず、コロナ禍で出社メンバーも少ない中、岸さんは朝から晩まで複数の業務に飛び込みます。

午前中は求人データベースに関わる新規事業チームで資料作成やシステム修正など、ゼロイチの現場。午後はtoC向けの集客テレアポに挑戦し、夕方にはリクルーティングアドバイザー(RA)の商談に同行、アシスタントのような業務を担うなど、1日で3セクターを渡り歩く日々でした。

しかし、初めてのことばかりの中でも、“成長が実感できる楽しさ”が常にあったといいます。

岸さん「テレアポもリスト作成から全部自分でやってました。時間に限りがあったので1日20件くらいしか架電できませんでしたが、そこから3件アポがとれる日もあって嬉しかったですね。
そして古賀さんの商談にも同行させていただき、メモ取って、求人票つくって、メール送って…営業アシスタント的な業務まで幅広く経験させていただきました。さらに周りの方が本当に優しく心理的安全性がすごく保たれていたので、インターン期間の7ヶ月間で落ち込んだ日は1回もなかったです。インターンでは周りに比較対象もいないからこそ、“自分がやるしかない”という感覚がむしろ楽しかったです」

古賀さんの入社後の挑戦と学び

岸さんのインターンを間近で見ていた古賀さんは、当時からそのポテンシャルに驚かされていたと語ります。

古賀さん 「第一印象として、『この子はどこからこんなエネルギーが湧いてくるんだ?』と正直、驚きましたね。そして目の前のことを純粋に楽しんで、できることが増えていく喜びをしっかり感じながら取り組んでいたのが印象的でした。業務の幅がどんどん広がっていくことに、ちゃんと価値を見出してやってくれているなって、インターンの頃から感じていましたね」

岸さん「古賀さんの第一印象は、最初は“ちょっと固い人なのかな…?”って、少しだけ怖く感じていました(笑)というのもビジネスカジュアルの先輩が多い中で、古賀さんはいつもバシッとスーツを着こなしていたので。でも、メンターとして関わる中で印象はすぐに変わって。とにかく丁寧で、すごく人柄の良い方だなと感じ、安心して話せる存在になっていきました」

2人が所属するリーベルキャリア事業部は、20代の若手採用支援に強みを持つ人材紹介サービス「Liber Career(リーベルキャリア)」を提供しています。

その中で古賀さんは、リクルーティングアドバイザー(RA)として法人企業の採用支援を担当しています。事業部採用で中途入社し、業務の中では自身の経験を活かしながら、クライアントとの信頼関係づくりにも力を注いできました

古賀さん「前職で数字を扱う仕事をしていたこともあり、お客様への提案では定量的な根拠を示すことを基本スタンスにしています。
例えば、紹介料を70万円から80万円、90万円に引き上げた場合、それがどれくらいの成果に繋がるかを具体的なデータで示すようにしていました。その方がお客様も判断しやすいですし、納得感があると思うので」

一方、岸さんは古賀さんの「人柄」からも多くの学びがあったと話します。

岸さん「古賀さんは数値の部分ももちろんですが、何よりも人柄の面で学ばせていただくことが多いですね。前職が金融業界ということもあって、誰に対しても丁寧な言葉遣いや接し方をされていて、それが自然とメンバーにも影響しています。私も含め、チームのメンバーは古賀さんのそういった姿勢を学び、自然と真似するようになっています」

古賀さん「自分の人柄について誇らしいエピソードが1つあるので、紹介させてください(笑)
マネージャーになると、いくつかの企業は後輩に引き継ぐんですが、それでも自分が担当していたお客様から僕にも直接連絡をいただくことがあります。提案を出せば通してもらえたり、ちょっとした無理も聞いてくれたりすることもあって、後輩だけでなく僕にも引き続き信頼を寄せてもらっているのは嬉しいですね。引き継ぎ後もこうした熱い絆が続いているのは、やりがいを感じます」

古賀さんはRAとして現場を経験しながら、着実に成果を重ねていきました。その実績と周囲からの信頼もあり、入社から1年が経つ頃には、自然と「次のステップ」が期待される存在になっていきます。

リーダーを任されるまでの経緯

古賀さんがリーダーに任命されたのは、入社からちょうど1年が経ったタイミング。
しかしその裏には、決して順風満帆とはいえない時期と、それを乗り越えるきっかけとなった挫折経験がありました。

古賀さん「僕は2022年3月に中途入社し、2023年3月にリーダーを任せていただきました。ただ、順風満帆ではなかったんです。実は2022年9月〜12月は4ヶ月連続で目標未達。今振り返っても、当時の状況は社内的にもかなり厳しかったと思います(笑)

しかし、年が明けた2023年1月から自分のスタンスを見直し、大きく行動を変えました。この巻き返しが評価され、入社から1年でリーダーを任せていただけたのだと感じています」

古賀さんのターニングポイントとなったのは、改めて自分の在り方や営業の向き合い方を見つめ直したことだといいます。

古賀さん「前職では証券や数字を扱う仕事をしていたので、自分のスキルに対してどこか安心しきっていた部分があったんですよね。そのままの気持ちで9月以降に突入してしまって…
でも、結果が出ない状況が続くなかで、『変に自分自身に期待しすぎていないか』『過去の実績に頼りすぎていないか?』など、何度も自問自答しました。
僕はどちらかというとスロースターターなタイプ。それなのに自分は中途採用で入社したし、『すぐ成果が出せるはず』という勝手な期待を持っていたんです」

現実とのギャップに苦しむなかで、「スロースターターである自分」を受け入れたことが、大きなターニングポイントになったと話す古賀さん。焦るのではなく、まずは地に足をつけて、営業の基本に立ち返ることから始めていきました。

古賀さん「改めて、営業プロセスの基本を徹底的に大事にするようになりました。さらに、周囲からのフィードバックを素直に受け入れ、日々の行動自体も丁寧に見直していきました。

その結果、2023年の1月、2月、3月と、3ヶ月連続で目標を達成。着実な成果だけでなく、自身の行動の変化も評価いただけるようにもなりました。またこういった入社後の挫折を経験したからこそ、数字に苦戦しているメンバーを理解し、寄り添うことを大事にしていますね」

営業スタイルの変化と、チームに伝えていること

リーダーとなった今も、自身の経験を振り返りながら、チームづくりや営業活動に向き合う古賀さん。特に、営業としてのスタンスにも大きな変化があったと語ります。

古賀さん「以前はわりと自分のペースで動いていたところがあって。たとえば、商談をした企業さまに対しても、2~3日空いてから求人をオープンするなんてこともあったんですよね。
でも、あるとき上司から『自分がやりたいことじゃなくて、お客様のためにやらなきゃいけないことから着手しよう』と言われて、ハッとしました。自分の中での優先順位を明確に整理して、『まずは求人を早くオープンし、応募を早く獲得する』という、お客様から求められている本質的な価値提供を最優先に行動するようになりました。
早めに動くことで企業からの信頼を得られるし、結果的に自分にとっても好循環が生まれてくるんですよね。この考え方は、今まさにチームのメンバーにも伝えていることです」

古賀さんが教えてくれた「前向きの力」

古賀さんのチームに所属している岸さんも、入社当時に印象的な言葉をもらったと話します。

岸さん 「結果が出ない時の捉え方を変えてもらった経験は、今もすごく印象に残っています。
実は入社初月に同期3人のなかで自分だけ売上未達で……しかもあと一歩だったんです。完璧主義な性格なので、当時はすごく落ち込んで自分を責めてしまったんです。でも古賀さんは基本のスタンスがすごくポジティブなんですよ。

そんな私に、『目先の1ヶ月じゃなくて、もっと長期的な視点で考えてみよう!』って声をかけてくれたんです。『これからのクォーターや年間で取り返せばいい』ってポジティブな考え方に変えられたことで、気持ちがすごく楽になりましたし、そこから11ヶ月連続で目標達成という結果にもつながりました。あのマインドセットの転換は、古賀さんのおかげだったと思います」

また、岸さんは日々の業務で直面する課題と向き合うなかでも、古賀さんの言葉に背中を押されることがあったと話します。

岸さん「自分ひとりで成果を出すことにはある程度自信があるんですが、それを周りに伝えて引き上げていく部分には、ずっと課題を感じていて…1年目、2年目とその壁にぶつかるなかで、古賀さんには『どう伝えると伝わるか』『どうすればついてきてもらえるか』という視点で、何度も相談させてもらいました。
たとえば、自分の基準で見ると“できていない”と感じることも、相手の状況を踏まえると“十分できている”って言える場面もある。そうやって“相手の目線”で考える視点を持たせてくれたのが古賀さんでした。ありがたい経験をたくさんさせてもらっていますね」

古賀さん「岸さんって、やっぱり基準が高いんですよね。でも、その基準が“当たり前”じゃないメンバーもたくさんいる中で自分が理解している言葉で話すだけじゃなく、相手の視点に立った言葉で伝えることの大切さは、去年も何度も話していたと思います」

まとめ

インターン時代から挑戦し続けた岸さんと、その姿勢を信じ抜き支え続けたリーダーの古賀さん。
2人でともに歩んだ1年目の軌跡には、ただの成果以上に「人が育つチーム」のヒントが詰まっていました。
後編では、岸さんが2冠に輝いた背景、そして古賀さんが語る「チーム作り」の真髄に迫ります!