【人材派遣営業MVP特集#02】お客様のオーダーに100%の力で応える|サンキョウテクノスタッフ・野中 嘉己氏

株式会社サンキョウテクノスタッフ
野中 嘉己 氏
のなか・よしみ/大学では外国語を専攻し、卒業後は量販店向けの備品のメーカー営業として約10年勤務。西日本の担当を経験。営業経験を活かし、現在はサンキョウテクノスタッフの一員として日々活動している。「人と人との信頼関係づくり」を何より大切にし、派遣先に常駐してスタッフの労務管理などを行っている。

人材派遣営業のMVP特集

大きな組織成長の裏には、それを支えるハイパフォーマー営業の存在がある。人材派遣会社で働くハイパフォーマーたちの共通点とは何なのだろうか。本特集では人材派遣企業各社のMVP受賞者にスポットをあて、彼らのストーリーから活躍の秘訣を紐解いていく。

「人材派遣営業のMVP特集」第二回目となる今回は、株式会社サンキョウテクノスタッフの担当営業として働く野中 嘉己氏にインタビューを行った。前職では有形商材の営業を務めていた同氏が、人材派遣という全く新しい領域でなぜ大きな成果を残せたのか。活躍の秘訣をうかがった。

クライアントと二人三脚で派遣スタッフを統括

ある大手クライアント企業の現場にスタッフ(契約社員)とともに常駐し、スタッフの労務管理などをおこなっている野中氏。

クライアント企業からの絶大な信頼を得ている彼は、『副拠点総括』という立場でスタッフの管理を任されている。

「副拠点統括として、200名規模のスタッフさんの出退勤管理や入社・退職の手続き、業務を遂行する中で発生するトラブル解決を担当しています。また日々お客様と連携しながら『各メンバーをどのように配置すればスムーズに業務を遂行できるか』など、より上位概念の部分から一緒に考えています。一派遣会社の営業というよりも、同じ会社の社員という目線で仕事をさせていただけている状況です」

そんな野中氏が心がけているのが、「スタッフとの日常的な会話」だ。

「クライアント企業の現場に常駐するメリットのひとつに、スタッフさんとの距離の縮めやすさがあると思っています。スタッフさんとの距離を縮めるための工夫として、誰よりも早く出社して、毎朝スタッフさん一人ひとりにあいさつしています。

また日々の巡回でも話しかけて、何かに悩んでいそうな人は少しお時間をいただいて、雑談の中でお話を聞いたりしています」

そうして日々言葉を交わすことで、スタッフの悩みや変化にすぐ気がついたり、いざというときには相談してもらいやすくなる。地道だが、定着率を改善するのに有効な取り組みだ。

「もともと職場のスタッフは、限定的な雇用であることから正社員と比較して離職率が高い傾向がありますが、そんな中でも『この職場は働きやすいから、もう少し続けたい』『野中さんとは仕事がやりやすいから、引き続き働きたい』という声をいただけると、やりがいを感じますね。

また雑談をしながら誰がどういう動きしているか知ることで、『この人は指導に向いている人だな』『この人はパソコンに向かって仕事をしている方が向いているな』といったスタッフさんごとの適性が見えてきます。

会話の中で自ら『こんな業務がしたい』と話してくれるスタッフさんもいるので、それらの意見を元に最適な配置を考えたりもします」

人と人との関係性を大事にできる人が成果を残せる

クライアント企業からも、スタッフからも絶大な信頼を得ている野中氏。いかにして双方からの信頼を獲得したのだろうか。

「有形商材の営業担当として、人間関係の作り方や顧客満足度に直結する提案について勉強してきた前職の経験が生きていると思います」

特に人材派遣は人と関わるビジネスのため、人と近しい距離感で関わり、関係性を大事にできる人が成果を上げやすいと野中氏は続ける。

「実際に、今常駐させていただいている企業の担当の方とはお打ち合わせの時間だけではなく、喫煙所でお話をお伺いしたり、時にはプライベートの時間もご一緒させていただいたりと、コミュニケーションをたくさん取るように心がけています。

商談でマニュアル通りに話しているだけでは、お客様の心を開くことはできません。どうアプローチしたらお客様の懐に入り込めるか、自分なりに試行錯誤できるのが派遣営業の面白さかもしれません」

またスタッフの管理を行う上でも、関係性構築は重要だ。野中氏は派遣営業におすすめの本として「超一流の雑談力」を紹介してくれた。

「サンキョウテクノスタッフに入社してスタッフさんの管理を行うようになってから、雑談の大切さがさらに身に染みるようになりました。だからこそ気になる人には自分から積極的に雑談を振って、相手の言葉を待つようにしています。

話題は『この前の休みは何をしたのか』『今週の予定』など、大したものではありません。しかし、そういった会話の中から『野中さんが忙しそうだから話しかけられなかったんだけど、実は……』と重要な話をしてくれることが多々あるんです。雑談には、大事なことが詰まっているんだなと実感しています」

トラブル時こそ、プロとしての姿勢が問われる

はじめて人材派遣ビジネスに携わる多くの人がつまづくのは、労働者派遣法などの法律関連の知識不足ではないだろうか。野中氏は法律関連の知識をどのようにキャッチアップしているのだろうか。

「実は、現在は派遣法を勉強する時間がなかなか取れていないため、今後の課題だと思っているところです。何かトラブルがあったときには、私の上長にあたる営業所の所長にアドバイスをいただきながら、どう対応するべきかを学んでいます。

多くのスタッフさんを管理しているからこそ、トラブルの数も少なくない環境なのですが、『感情でぶつかってくるスタッフさんがいたとしても、人材管理のプロフェッショナルとして、感情で対峙してはいけない。法律という明確なルールにもとづいて、冷静に対処しよう』という所長の言葉が印象に残っています」

今後のキャリアの展望や実現したいこと

野中氏が働く上で大切にしているマインドとはどのようなものなのだろうか。

「人材派遣の営業として、お客様の要望やオーダーに対して『ノー』とは絶対に言いたくなくて。少し難しいかな、という内容に対しても『イエス』『やらせてください』と前のめりで答えて、そこからどう実現するかを考えるようにしています。

まずお客様に対して『イエス』と言ってから、同僚や営業所の方を動かしたり、所長を頼ったりなど、会社の組織を動かしながら、お客様の要望を全力で実現しています。会社のチーム力を信頼しているからこそできる動きかもしれません」

最後に、野中氏が今後実現したいことについて伺った。

「現在はスタッフの管理が業務の中心となっていますが、新規営業の方にも興味があります。現在弊社はブルーカラー業務を行うスタッフの派遣が中心ですが、今後はホワイトカラー系の派遣も積極的に伸ばしていきたいです。

どんどん拠点や営業所を増やしていきながら、このサンキョウテクノスタッフという会社を大きくしていくことに貢献していきたいと思っています」