営業戦略(KGI)の立て方と戦略成功のポイントは?

チームやメンバーの売上目標を達成するためには、営業戦略を立てることが必要不可欠です。

「営業戦略を立てる必要性は分かるけど、どのように立てたらいいのか分からない」

「どこから手を付ければいいの?」

「営業戦術との違いは何?」

など、悩みどころが多いですよね。この記事では、営業戦略の立て方や戦略と戦術の違い、営業戦略を成功させるポイントを紹介します。

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営業戦略(KGI)と営業戦術(KPI)の違い

はじめに営業戦略(KGI)と営業戦術の違いを解説します。

営業戦略(KGI)とは

営業戦略とは、目標を達成するための計画です。何をやるのかと同時に何をやらないのかを決めることになります。KGI(Key Goal Indicator/重要目標達成指標)とはビジネスの最終的なゴールを定量的に評価できる指標です。

例えば、「シェア10%獲得する」というKGIがあるとします。シェア10%獲得のために「低単価にして利用顧客を増やす」あるいは「今ある顧客に対して単価を上げる」などの計画が営業戦略に当たります。

営業戦術(KPI)とは

営業戦術とは、計画を遂行するための手段です。KPI(Key Performance Indicator/重要業績評価指標)とはKGIを達成するための各プロセスが進捗しているのかを定量的に評価するための指標です。

  • 低単価にして利用顧客を増やすために、キャンペーンを作って1日30社新規にアプローチする
  • 今ある顧客に対して単価を上げるために、1社あたりの商品点数を5点増やす

など、具体的な手段が営業戦術に当たります。

営業戦略(KGI)の立て方

実際に営業戦略を立てる場合、どのように進めればいいのでしょうか?
以下の手順に従って立てていきましょう。

現状分析

まず、現状を正確に把握しなければなりません。

①市場を分析する
・どんな商品にニーズがあるのか
・トレンドは何か
・他社の売上状況はどうなのか

などを見ていきます。

②自社を分析する
・他社と比べてどのくらいシェアを獲得できているのか
・市場の中で自社がどの位置にいるか
・どの商品がどのくらい売れているのか

などを見ていきます。

分析には、3C分析やSWOT分析を使うとスムーズです。
次の項で詳しくご紹介します。

ゴール設定

市場や自社の位置を把握したら、自社がどの位置に向かっていくべきなのか決めましょう。

  • 売上額
  • 達成率
  • 取引社数

など中長期的に具体的な数字目標を決めます。
チームで設定する場合、個人ごとにも設定できるといいですね。
ゴール設定がきちんとできていないと、地図を持たずに航海するような状況になってしまいます。
メンバーやチームをゴールに導くために数字目標は共有した方がいいです。

営業戦略を立てる上で使えるフレームワーク

営業戦略を立てる上で使えるフレームワークをご紹介します。
市場や自社を分析するときに使ってみてください。

3C分析

3Cとは、Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)の頭文字です。
マーケット分析でよく使われる手法です。

  • Customer(市場・顧客):市場・顧客のニーズ
  • Competitor(競合):競合他社の強み・弱み
  • Company(自社):自社の強み・弱み

それぞれを分析し、他社と比較して自社が勝てるマーケットを探します。

SWOT分析

SWOTとは、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字です。
自社の課題や環境を分析する時に使われる手法です。

  • Strength(強み):自社の強み
  • Weakness(弱み):自社の弱み
  • Opportunity(機会):自社のチャンス
  • Threat(脅威):自社の障害となる外部環境

それぞれを分析し、自社が勝てるタイミングで計画を実行します。

営業戦略の事例

営業戦略を立てる時の事例を紹介します。
立てた戦略をチームで共有することによって、全員で同じ目標に向かっていけるようになります。

新規顧客の開拓

  • 低単価で取引社数を増やす
  • 自社への乗り換えを獲得する
  • チームで1人1社以上新規を開拓する 

などが新規開拓の戦略に当たります。

新規開拓には一定数以上の行動量が必要になります。高すぎる目標を立ててしまうとメンバーが疲弊してしまう可能性があるので、チームで話し合って納得できる目標を立てましょう。

既存顧客の維持

  • 1社あたりの商品点数を増やして単価を上げる
  • サービス導入後のフォローを手厚くする
  • 他社に入り込まれないような商品価値の提供・関係性を構築する

などが既存顧客を維持するための戦略に当たります。

既存顧客にはサービス導入後、取引がすぐに終わってしまわないような目標を立てます。
明確に分かっているニーズだけでなく、「ここもあればいいな」というウォンツを聞き出せれば商品点数の増加に繋がります。

「自分のクライアントではこんなウォンツがあった」とチームで共有できれば、他のメンバーにも応用ができます。共有し合うことで目標の再確認にもなります。

営業戦略成功のポイント

営業戦略を成功させるためには、実行する部分と反対に捨てる部分も考慮する必要があります。全てを実行しようとすると中途半端に終わりかねません。やることと同時にやらないtことを決めるのが重要です。

新規顧客と既存顧客のどちらに注力するか

どちらにも5:5で注力できるのが理想ですが実際は厳しいです。既存顧客に割く時間と同じ程度しか新規に使っていないと、時間が足りなくなってしまいます。

反対に新規に時間を割きすぎると既存へのフォローが疎かになってしまいます。新規に注力すると決めた場合、新規:既存で8:2くらいだとバランスよく時間を使えます。

単価と社数のどちらを優先するか

単価も社数も取ることが出来たらスーパー営業マンですね。しかしチームでの戦略となった場合は、どちらかを優先させないとメンバーは動きにくくなってしまいます。
高単価で取引社数が多いと年次の浅いメンバーにとっては仕事量の負担になるからです。低単価にするなら社数を多く取る、高単価にするなら社数は減らしてもいいとボーダーラインを決めましょう。

営業戦術(KPI)の立て方

営業戦略を立てたら、どう遂行するかの手段を立てます。具体的な数字目標に落とし込む必要があります。

例として「低単価にして利用顧客を増やすために、キャンペーンを作って1日30社新規にアプローチする」という営業戦術を使って解説していきます。

何をするか

計画を遂行するために何をするかを決めましょう。例の場合は「キャンペーンを作る」の部分に当たります。

どのように行うか

例では「新規にアプローチする」だけになっていますが、より具体的に内容を詰める必要があります。

  • テレアポで案内する
  • 飛び込みを行う
  • メール送付をする

など具体的な方法を考えます。

いつまでに実行するか

中長期的に行うか、短期的に行うか決めましょう。理想は中長期的な戦略を立てて、短期的な戦術に落とし込んで毎日実行していくことです。

誰がするのか

メンバー全員で行うのか、特定のメンバーが行うのか決めましょう。全員で行った方がチームで目標に向かうことができます。ただしそれぞれの得意・不得意があると思うので適性を判断しましょう。

PDCAサイクルの回し方

戦略・戦術どちらも決まったらPDCAサイクルを回していきます。
PDCAとは、Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字です。
計画を立てて実行し、うまくいっているのか評価して改善します。
改善したところを含めて再度計画を立て、実行していきます。
週で目標を立てた場合、前の週に立てた目標を月~火曜で実行します。
火曜に評価・改善を行い、水曜に再度実行します。

特にCが大切

PDCAサイクルを回すに当たり、特に大切なのがCheck(評価)の部分です。
適切に評価をしないと次の改善に繋がりません。

  • いつCを行うのか
  • どこがうまくいかなかった場合に改善を行うのか

この辺りは事前に決めておいた方がスムーズです。

まとめ

この記事では、営業戦略・戦術の立て方、それらの違いや営業戦略を成功させるポイントを紹介しました。戦略や戦術を立てた上で、毎日の営業活動でPDCAを回せるように参考にしてみてください。

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