株式会社VARIETAS、書類選考から一次面接までAIが担当するサービス「AI面接官」を提供開始

採用活動において、ESや履歴書に目を通して自社とマッチする人材を絞り込む「スクリーニング」は重要な工程である。採用活動の規模によっては、何百通と届く書類に目を通す必要もあるだろう。近年では、そのコストを削減するため様々なAIマッチングサービスが登場しつつある。

株式会社VARIETASは2024年5月21日、スクリーニングだけでなく、新卒採用における書類選考から一次面接までのプロセスすべてを生成AIによる面接官で代替する新サービス「AI面接官」を提供開始した。

同サービスでは、新卒採用で一般的に用いられる30の評価項目を、それぞれ5段階で評価する「マルチアングル面接」が行われる。それぞれの項目のON/OFFや強弱のカスタマイズも可能だ。

面接では生成AIが候補者との会話をリアルタイムで読み込んでいくため、状況ごとに適した質問が展開されていく。同社は、AIによって従来課題となりやすかった面接官による評価ムラを解消することで、公正・公平な選考を実現できると見込んでいる。

1次面接に対応するメンバーが80名、採用人数が90名のモデルケース企業では、業務時間が7,800時間から250時間へと97%削減された。合わせて、面接時間・面接にかかわる業務で発生する人件費や、学生へ支払う交通費もゼロになったという。

同社は「採用プロセスをDXし最大限効率化することで、採用の質とスピードを同時に向上させ、経営資源をより重要な業務に集中させることができます」とコメントしている。

採用活動のスクリーニング部分をAIが担当したり、対話型AIが面接を担当するサービスはこれまでにもみられました。同サービスは、AIが書類選考から1次面接まで一貫して担当する点に特徴があるといえるでしょう。採用規模が大きい企業ほどコスト削減のメリットを得られそうです。今後は、企業ニーズとマッチする人物像をいかにAIに理解させるか、そのような「使いこなし方」をさらに考えていく必要があるかもしれません。

【参考URL】新卒採用 二次選考までの業務コスト97%削減!AI面接官が各社に合う採用候補者をスクリーニングする新サービス提供開始