SNSデータから見る「学生の注目企業2021」、株式会社No Company調査

株式会社No Companyは、この1年間でSNS上で最も学生が話題にした企業、団体・組織200社を調査した「学生の注目企業2021」を発表した。

同調査では、学生が就職活動で参考にする20のメディアに掲載された「企業名が入っている記事(該当する企業に関するあらゆる記事)」と「企業の社員が取り上げられている記事」について、SNS(Facebook、Twitter)上での「いいね」や「リツイート」「シェア」「コメント」などを総合したエンゲージメント量を計測した。これはポジティブな反応、ネガティブな反応の双方を含んだ数値で、数が多いほど「注目されている」とした。

調査結果は以下の通り。

情報発信のポイントは「親しみやすさ」「働くイメージ」「憧れ」

10万以上のエンゲージメント量を獲得した企業は「株式会社スタートトゥデイ」と「カバー株式会社」の2社だった。株式会社スタートトゥデイは前澤友作氏が社員募集を発表したnote記事が、カバー株式会社は人気VTuberに関連したWantedlyでの社員募集が高いエンゲージメントを獲得しており、インフルエンサーによる情報拡散の有用性を示した。

また、3年連続で上位200社に選出されている企業を分析したところ、株式会社マネーフォワード、株式会社メルカリ、株式会社サイバーエージェント、サイボウズ株式会社の4社は「社員や元社員が会社の姿や自身の価値観を語る記事」が高いエンゲージメントを獲得した。「働きやすさ」や「働くイメージ」を伝える情報発信が学生の共感を得たと考えられる。

一方アマゾンジャパン合同会社とGoogle合同会社では、社会情勢に合わせた「企業姿勢」や「事業内容」と合わせて、「給与」や「ワークスタイル」についての記事が注目を集め、学生の世界的トップ企業2社への憧れを反映した結果となった。

他には、気象庁や防衛省、デジタル庁の発信が高いエンゲージメントを獲得している。学生にとって堅いイメージのある官公庁だが、身近なエンタメや日常生活との繋げた情報発信を通して、親しみやすさや意外性のアピールに成功しているようだ。

「ワークスタイルの変化」が注目テーマ

エンゲージメント数が多かった記事を分析したところ、「ワークスタイルの変化」に言及した企業に注目が集まっていた。コロナ禍が続く中、テレワークや副業など働き方の変化に対して志望企業がどんな発信を行っているかに注目している学生が多いようだ。

また、「理想」「成長」「挑戦」などのキーワードが入った記事も高いエンゲージメントを獲得した。個人のキャリア設計が重要と言われる時代になり、会社の方針が自身のキャリアビジョンと合うか気にする学生が増えているとみられる。

SNS上の拡散速度は非常に速いため、一度拡散されると良くも悪くも大きな注目を集めることになる。トレンドを押さえ適切な情報発信を行うことで、企業ブランディングや採用に繋げてほしい。

調査概要

データ取得期間:2020年7月1日~2021年6月30日
調査ツール:スパイスボックスのオリジナル・ソーシャルリスニングツール「THINK for HR」
調査対象:ワンキャリア、FastGrow、Wantedly、note、マイナビ、リクナビ、外資就活ドットコム、エンカレッジ、キャリアパーク、大学生とつくる就活応援ニュースゼミ、JobPicks、キャリアハック、iXキャリアコンパス、Forbes CAREER、talentbook、Business Insider Japan、日経WOMANキャリア、20’s type、Woman type、キャリタス就活の20媒体
調査方法:プレスリリース内に記載。今回の調査では、各記事に関するエンゲージメント量を企業ごとに合算して発表。

【参考URL】No Company、SNSデータから見る「学生の注目企業2021」を発表!