転職時に経営理念を重視する人は70.2%、株式会社ワークポート調査

株式会社ワークポートは、会社の存在意義や価値観を表す「経営理念(ミッション、パーパス)」の理解度・共感度についてアンケート調査を行った。

調査結果は以下の通り。

勤務先の経営理念を言える人は55.4%

勤務先に経営理念がない人を除き、経営理念をどの程度理解しているか尋ねたところ、「十分理解している」と回答した人が38.9%、「やや理解している」と回答した人が32.0%だった。合計で70.9%の人が自社の経営理念をおおむね理解している結果となった。

一方で、勤務先の経営理念に共感しているか尋ねたところ、「大変共感している」と回答した人は18.4%に留まった。「やや共感している」と合わせると54.0%で、理解していても共感はしていない人が一定数いることが明らかになった。

共感する理由としては「自分の業務がそこにつながっている実感がある」、「納得のいく、簡単な言葉で示されている」などが、共感できない理由としては「理想論だけ述べて、実際の行動が伴っていない社員があまりにも多く、有効性を感じない」などの意見が挙がった。

入社時に経営理念を「重視しなかった」人は65.6%

現在の勤務先に入社する際に経営理念を重視していたか聞いたところ、「あまり重視しなかった」と回答した人が34.5%、「まったく重視しなかった」と回答した人が31.1%だった。「重視する」と回答した人は合計で34.4%と少数派だった。

転職時に経営理念を重視する人は70.2%

これから転職先の会社を選ぶ際に経営理念を重視するか尋ねたところ、「とても重視する」と回答した人が22.3%、「やや重視する」と回答した人は47.9%だった。合計で70.2%の人が「重視する」と回答しており、入社時に重視した人の割合から35.8ポイント増加した。

その理由として「今の会社にいて経営理念に納得ができなくなり、初めてその重要性に気付いた」、「前職が理念を持たない会社で社内がバラバラだった」などの声が挙がっており、前職での経験から転職の際には経営理念を重視する人が増加したようだ。

近年では経営理念への共感を重視する「ビジョンマッチ採用」が興隆しており、採用やエンゲージメントにおいてますます経営理念の重要性が高まってきている。理念の発信だけではなく、実行を通して社内への浸透を目指す必要があるだろう。

【参考URL】【調査報告】「経営理念(ミッション、パーパス)」の従業員認識度・共感度について 働き手の54.0%が勤務先の経営理念に共感 共感のポイントは「社会貢献性」「経営戦略との乖離がないこと」 70.2%が転職先選びの際にも経営理念を重視