新卒採用においても売り手市場が加速する中、企業は内定出しの時期を早めるなど採用人数の確保に奮闘している。
株式会社ジェイックは、25卒の学生を対象に「就職活動の早期化」に関する調査を実施した。
調査結果は以下の通り。
想定していたスケジュールより就職活動が早期化していると感じるかどうか尋ねたところ、84.1%の学生が「感じる」と回答した。年々、新卒採用の早期化が進んでいることが分かる。
就職活動の早期化が進む中で企業に求めることを尋ねたところ、43.5%の学生が「会社説明会で他社との差別化ポイントや強みを教えてほしい」と回答し最多となった。次いで「早期から、社員と話せる機会を設けてほしい(座談会など)」が31.2%、「早期から、質問の量と質を求めないでほしい」が27.1%と続いた。
就職活動の早期化によるメリットを尋ねたところ、「早い段階で内定を獲得できる」が80.0%で最多となった。次に「安心感や余裕も持って、就職活動に臨める」が40.0%、「様々な業界・職種を見ることができ、視野が広がる」が30.0%と続いた。
一方で就職活動の早期化によって生じるデメリットを尋ねたところ、74.1%の学生が「学業や部活動、アルバイトとの両立が大変」と回答した。また、「選考の情報公開日が企業によりさまざまなので情報収集が大変」が72.9%、「いつ就職活動を終えればよいかわからない」が38.2%となっている。
学生からは「将来やりたいことや、志望動機が明確に固まっていない状態で面接に挑まなくてはいけないのが辛い」「部活の部長をしているので、学業と部活動、就職活動の両立が難しく、精神的につらくなることも度々あり、本末転倒になりかけた」などのコメントが寄せられている。
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今回の調査では、学生目線でも新卒採用の早期化が顕著となっていることが分かった。メリットを感じる学生もいる一方で、学業など本来大学生がすべきこととの両立が難しいなどデメリットを感じている学生も多い。
この結果を受けてFuture Finderメディア事業部長の佐藤氏は「企業は、このような学生の状況や心境を考慮したうえで採用広報・選考を進めること、また早期の選考においては、学生は部活動や学業での研究活動に取り組んでいる最中であるため、個人のスキルや経験のみでなく、将来性や熱意、ビジョンなど個人のポテンシャルを重視した選考を取り入れることなどが、今まで以上に必要になっていると考えます」とコメントしている。
調査名称:「2025年卒業学生の就職活動の早期化」に関するアンケート
調査対象:「Future Finder®」に登録した2025年卒学生
調査機関:株式会社ジェイック調査
調査方法:Webアンケート
調査期間:2023年10月7日~2023年11月19日
回答者数:170名