近年、シフト提出や勤怠などの業務連絡を個人SNS上で行うケースが増えている。ディップ株式会社によれば、それに伴ってプライベートな領域で合意なく勤務先とつながってしまう状況も起きているという。
この流れを受け同社のディップ総合研究所と株式会社アイリッジは、コミュニケーションにまつわるアルバイト先での従業員体験(EX)に関する意識調査を実施した。
調査結果は以下の通り。
アルバイト業務上のコミュニケーションを個人SNSで行うことについては、27.8%が「できるだけ分けるべき」、14.2%が「望ましくないと思う」と回答した。合わせて42%が個人SNSでの業務連絡を問題視していることがわかった。
その理由については「プライベートな時間に仕事の連絡が来るのが嫌」が46.9%で最多となった。次いで「SNSは個人的な繋がりの人のみに留めておきたい」が36.2%、「仕事以外でのつながりや関わりが増えるのが面倒」が34.0%と続く。
実際に経験したトラブルとしては「業務時間外のメッセージが来る」、「シフト相談などの連絡や通知が多い」、「本当は好感したくないけど仕方なくLINEを教えた」といったことが挙げられていた。
アルバイト従業員が多い7業種の管理者を対象に個人SNSでのやり取りについてどう思うか尋ねたところ、レジャー・エンタメ業種の56.1%が「できるだけ分けるべき」、「好ましくないと思う」と回答し、他業種と比べて最多となった。両回答の合計が最も少ない接客・サービス業でも45%と、概ね半数の管理者が問題意識を抱えていることがわかった。
一方、実際にはメッセージアプリ「LINE」を中心として個人SNSでのやり取りが行われており、最も割合の多い飲食業では計48.7%とほぼ半数が個人SNSを介して従業員とやり取りしていることがわかった。
詳細結果はコチラ
専用ツールの導入にはコストや手間もかかるため、個人SNSでのやり取りが多くなってしまうのかもしれませんね。個人SNSを交換する際にはしっかり合意を取る、個人SNSでのやり取りを行う場合でも業務時間外に連絡をしないなど、同調査を参考にコミュニケーションのルールをしっかり考えていく必要がありそうです!
・調査名:コミュニケーションにまつわるアルバイトのEXに関する調査
・アルバイト向け調査名:①就業状況・SNS見解調査 ②アルバイトコミュニケーション状況調査 ③夏休みのアルバイト調査
・社員向け(管理者側)調査名:④職場状況・SNS見解調査 ⑤アルバイトとのコミュニケーション状況調査
・対象:
①15歳~49歳の現在アルバイトをしている人 / ②①で個人SNSの業務利用を望ましくないと回答した、下記対象7業種でアルバイトをする人 / ③①で夏休みのアルバイトを増やす予定と回答した人
④15歳~49歳の、アルバイトが中心の職場で働く社員 / ⑤④で個人SNSの業務利用を望ましくないと回答した、対象業種での管理者
・対象業種:飲食業、販売業、製造業、物流・軽作業、接客・サービス業、レジャー・エンタメ、教育・学習支援業
・調査期間:①④2024年7月8日~2024年7月10日 / ②③⑤2024年7月12日~2024年7月16日
・調査方法:インターネットリサーチ
・サンプル数:アルバイト:①7,016名 / ②656名 / ③335名、社員:④7,679名 / ⑤586名