理系プロフェッショナルを中心とした採用プラットフォームを提供するアスタミューゼ株式会社は2020年5月、理系プロフェッショナル採用を行う「転職ナビ」「SCOPE」に掲載された約60万件の求人票データを分析した。新しいチャンスをもたらす「成長領域」と企業が採用を積極的に進める「職種別人材」を可視化し、コロナ禍で成長しているマーケットおよび採用ニーズの高い人材について調査した。 結果は以下の通り。
新規求人件数を職種別に見ると、前年同月の増加数トップは「開発職」で4,372件増加した。次いで「設計職」は2,583件増加したものの、前月に比べ半数ほど採用ニーズは減少している。この他、「フラットパネルディスプレイ」「ファクトリーオートメーション・産業ロボット」「無線通信技術」「超小型/パーソナルモビリティ」「回路設計」が1,000件を超え増加。また4月と比べ「カーエレクトロニクス」「IoT技術」が上位20位にランクインしている。
厚生労働省の一般職業紹介状況によると、2020年5月の職業別新規求人は軒並み大幅に減少し全体で-30.7%であった。特に5月は新型コロナウイルスによる緊急事態宣言の最中であり、各職業で大きな影響を受けたようだ。 「運搬・清掃・包装等の職業」が-40.9%でトップの減少率となった。
専門的・技術的職業における技術者分類ではほとんどの技術者が前年同月を-10%以上割る結果だ。最も減少したのは「美術家・デザイナー等」で、前年同月比-46.4%であった。
新規求人件数が減少しているなかでも、成長が見込まれる業界や積極採用を行う職種もあるようだ。採用動向に注視しながら、適切なタイミングと方法で求人を行うことが必要となるだろう。
【参考URL】【約60万件の求人票データから、採用マーケットを読み解く】 コロナ禍でも採用ニーズの高い職種別・人材ランキング。