7月の有効求人倍率は1.15倍、前月から0.02ポイント増加

厚生労働省が8月31日に発表した「一般職業紹介状況」によると、2021年7月の有効求人倍率(季節調整値)は1.15倍と、前月よりも0.02ポイント上昇した。

7月の新規求人(原数値)は前年同月比で8.3%増。産業別に見ると、新規求人は製造業で40.8%増加し、サービス業(他に分類されないもの)、運輸業・郵便業などでも10%以上の増加となった。

製造業では2021年1月からの求人票の記載項目変更に伴う求人提出見送りの動きに加えて、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け昨年大幅に新規求人数が減少したが、現在は元の水準に戻りつつある。

その一方で、宿泊業・飲食サービス業で0.9%、教育・学習支援業で0.4%減少した。4度目の緊急事態宣言が発令され、観光業や飲食店は引き続き窮地に立たされている。

有効求人倍率を都道府県別に見ると、福井県の1.83倍や富山県の1.60倍など、求人倍率が大幅に低下した昨年の夏頃から0.3ポイント以上回復している都道府県が多く見られる。一方で東京都では0.91倍、大阪府では0.94倍など、首都圏・大都市圏では依然求人倍率が低いままとなっている。沖縄県でも0.84倍と低迷しており、これらの地域で新型コロナウイルスの感染が急拡大した影響と考えられる。

また、総務省が発表した7月の完全失業率(季節調整値)は2.8%。前月の2.9%から0.1ポイント改善した。

【参考URL】一般職業紹介状況(令和3年7月分)について