近年、学生のSDGs(持続可能な開発目標)に対する関心が高まっている。株式会社学情の調査によるとは23卒学生の9割以上が「SDGsに取り組む企業に好感が持てる」と回答するなど、企業を見る指標の1つにもなっているようだ。
そのような状況を受け、株式会社グレイスは同社が運営する理系・環境サステナビリティ系学生向け就活支援サービス「エコリク新卒」において、環境問題やSDGsに関心を持ち就活に取り組む全国の大学生6名を集め、オンラインでのクロストークを実施した。また同様に、キャリア支援に取り組む大学教授3名によるクロストークも行い、学生・教授両方のクロストークの内容をまとめたレポートを公開した。
学生側のクロストークでは、「就活の軸として環境保全やSDGsをどれだけ重視しているか」や、「就活の悩み」などのテーマについて話し合った。環境問題の解決に直接かかわる仕事がしたいと述べる学生がいる一方で、その他の業種やボランティア活動からでもSDGsに貢献できるのではとの意見もあった。また、就活の悩みに関しては「再生可能エネルギー業界や廃棄物リサイクル業界などをはじめとする環境系の業界は専門職・技術職が多く、専攻外だと落とされてしまう」などの声が上がった。
大学教授側のクロストークでは、「SDGsの潮流が学生の進路選択にどう影響しているか」などのテーマについて話し合った。学生はSDGsをそれほど重視していないとする一方で、銀行・証券業界のESG投資の話題に関心を示す学生がいるなど、同じ業界・業種の企業を比較する際の判断基準にはなっているようだと述べた。
Environment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の3つの観点から投資先を選別する方法。従来では主に企業の業績や財務状況が投資の判断基準となっていたが、近年では企業の持続性や将来性をはかる上で環境保全や社会貢献、コンプライアンスへの取り組みが重要な指標となっている。
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同レポートでは、SDGsと就活に関する学生の本音と、大学教授から見た現状を知ることができる。SDGsの取り組みに力を入れている企業は参考にしてみてはいかがだろうか。